2025.01.11

塗りつぶされた二次元バーコードを解読できました

先日、中国の某社から入手したZYNQは二次元バーコードやシリアル番号が塗りつぶされていたのですが、塗りつぶされたバーコードを復元することに成功しました。

これが塗りつぶされたZYNQです。

Nurizynq

モザイクがかかっているのではなく、レーザーマーキング機を使って二次元バーコードの部分が物理的に削られているのです。

しかし、世の中には凸凹を測定することができる機械があるのです。

その測定器を使って見てみると・・・何とか読めそうではないですか。

3dkeisoku

二次元バーコードの部分も、レーザーを使って縦に堀って消したことが分かります。

2dbar

しかし、いくらレーザーで掘って消してもわずかな凸凹が残っていました。

この凸凹を目で見て1か0かを判断しながらパワポで正方形を重ねていったら・・

Fukugen

AMD Device Lookupがピコン!ブーン!と反応して、Device Lookupに成功しました。

Dlu

ここに出てきたDevice Lookupのシリアル番号D6543・・・というのは、デバイスの表面の消されたシリアル番号とも一致します。

Deserial

なんとなく読めるでしょうか?Dの後ろの65434・・が。私は5548だと思っていましたが6543だったようです。

 

あと、もう一つ気になるところがあるのです。

このBGAのデバイスはボールに打痕が見当たらないのです。メーカー出荷時に検査したらボールにプローブを当てた痕が付くと思うのですが、凹みがないのです。

Bga

つまり、リボールしたままの姿ということでしょうか。

大変興味深いデバイスといえます。

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2025.01.10

塗りつぶされたICに関する貴重なご意見の数々

昨日、二次元バーコードが塗りつぶされたICの写真を公開したら、いろいろなご意見をいただくことができました。貴重なご意見なのでここにまとめます。

・以前、SP6のパチモンにあたって1番ピンの位置が表と裏で異なっていた。ニコイチして貼り合わせようとして間違えたのかもしれない

・二次元バーコードが塗りつぶされたFPGAは有名どころの製品に乗っている

Nuri

・ロット番号が改ざんされているものに当たった。見た目は普通だったが不良率がめちゃめちゃ高かった。もう正規ルート以外は信用できない

・流通業者からのコメント。「チャネル(入手元?)を保護するために、追跡可能性を防ぐために QR コードとシリアル番号を変更します」つまり、入手元のが明らかにならないように流通業者が消しているとか。

Xinv

・パートナー(大量に使う業者や評価ボード業者)は特価で買えるけど、製品に組み込まずに単体で流すと怒られるので消してから流す

 

つまり、大量に使うパートナー向けに格安で卸されたものが、実際には目的の製品に使われずに流通業者に流して、流通業者はその出どころを隠すために消しているということもあるようです。工場からの余りものが流れてきたということなので、ある意味正しい流通品と言えます。コンプライアンス的には問題なのかもしれませんが、動作するか否かというと、動作するはず。

 

中には中古品のICを無理やりぴっぺがして、上(マーキングのあるほう)と下(BGAの足のほう)を貼り合わせるなんてこともやっている超悪徳な業者もいるのかもしれませんね。

私が入手した部品は注文してから2営業日くらいで出荷されたので、手の込んだ細工はしておらず、工場のあまり物だったのではないかと思われます。

非正規品ではあるけど偽物とまでは言えない、ある意味、本来の流通在庫品といえます。

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2025.01.09

不正なICを入手!

中国の流通在庫業者にFPGAを発注したところ、ついに不正なICを入手することに成功しました。

Fusei1

どうです!?見てください。二次元バーコードが塗りつぶされています。

シリアル番号の部分を顕微鏡で観察すると、何本もの縦線で消されているのがわかります。

Nuri_serial

2次元バーコードの部分も塗りつぶされています。

Nuri_2dbar

しかし、BGAのボールの状態や表面を見る限りでは中古品という感じもしませんでした。まさかとは思いますが、工場の横流し品でしょうか。

 

また、Cyclone3の484ピンデバイスも入手しました。こちらは見た感じでは不正な感じはしません。

Cy3

先日作ったテスト機にかけてみると・・

Cy3_test

JTAGのIDCODEが読めて認識することができ、

Cy3_detect

バウンダリスキャンによって端子の状態を見たり操作したりすることができました。

Cy3_bscan

このデバイスは現時点では不審な点は見つかりませんでした。

 

 

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2025.01.02

仕事始め

IC真贋判定装置のニューバージョンを作っています。

今日はピンエレクトロニクスモジュールに与えるSPIやJTAGの信号をどうやって与えるか、モジュールに与える電源をどうやって与えるかを悩んでいました。

まずは昨年末の状態。中心にあるループ状のパターンが電源配線です。VCC1,2,3,4と3.3V、5Vなどがあります。

Kiban1_20250104004701

一つのコネクタには16個の子基板がつながるので、コネクタの直前でバッファをしてやる必要があるだろうと思われます。

また、基板全体の制御コントローラは1.8Vのロジックで、モジュールは3.3Vなので2電源バッファが必要です。ここではSN74LVC8T245DWRというのを使います。ところで、SN74LVC8T245DWRなのですが、パッケージの種類が多すぎる。データシートは不親切なので基板のfootprintが合うかどうか不安でたまりません。

内層を5mm幅で分割して7種類の電源を与え、バッファICも置きました。

Kiban3_20250104004901

それから、このコンパクトにまとまった2つのICは、OPアンプとアナログスイッチです。

Kiban4_20250104005401

ICの電圧測定は5Vくらいまで測りたい場合と1mVくらいを精密に測りたい場合があります。

そこで、1/10アンプと100倍アンプを両立させるため、OPアンプにアナログスイッチを付けてゲインを変えられるようにしました。

 

結果的にこうなりました。

Kiban2_20250104004701

SPIの配線は8×4で32本。JTAGも32本。何とか集約しないとコネクタの配線がもったいないですね。

やはり基板上にCPLDを置こうかな。

 

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2025.01.01

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

今年は初日の出を見に、銚子の先っちょまで行ってきました。

犬吠埼の付近は車が入れないのですが、黒生港というのでしょうか、工場や防波堤があるこの付近は車で行くことができました。

Kuronama_20250104003801

はっきり言って、超超超穴場です。

Mae

周りをみればたくさんの車が集まってきています。

Kuruma

そしてついに初日の出!

Hinode

寒いので車の中から拝みました。

皆さま、今年もよろしくお願いします!

 

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2024.12.31

2024年もありがとうございました

皆さま今年も一年ありがとうございました。

今年は事業再構築補助金の実績報告でさんざんな目に遭いました。

本来は苦労なく確定されるべき補助金を難癖付けてずるずると延期させられ、事務局の対応が交付規定に反している事実を指摘すると交付取り消しだと脅され、挙句の果てには交付金額を減額するために事務局から虚偽の申請を強要させられたりしましたが、おかげで強くなることができました。

このおかげで補助金行政の問題点に気づくことができました。来年は事務局と戦う人を応援するために中小企業診断士の資格取得を目指して頑張りたいと思います。

ただ、実績報告でエネルギーをすり減らしてしまったために、本来やるべき半導体真贋判定サービスは大きく遅れることとなりました。年末になり気力も資金も回復してきてようやく再始動したところです。遅れの90%は事務局のせいです。

 

それから、今年の大きな出来ことは車の購入でした。東京23区に住んでいれば車はいらないとかコスパが悪いとかレンタカーでいいじゃんと思っていましたが、便利とか必要とかいう軸ではなく、車は楽しいということに気が付きました。

何でもない日にお出かけして特別な時間になるすばらしさはコストパフォーマンスでは語れないものがあります。

今日は鹿島神宮で大祓えをしてもらってきました。車があると、フットワークが軽くなります。

Kashimajingu

レーダー探知機を購入したのですが、こんな小さなボディで10GHzとか24GHzとか受信して、GPSも受信して、GPSがないときのために加速度センサも内蔵して、地図データから取り締まりポイントを警告したりとすごいですね。

 

来年は半導体真贋判定事業を軌道に乗せることと、車×エレクトロニクスで何かをしたいと思います。車にCosmo-Zとシンチレータを積んでODBIIから車のGPSデータを取得して、時刻と位置と放射線のデータの記録でもしてみましょうか。

 

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2024.12.30

真贋判定器Type-Bの設計

年越し基板設計ができないかな~と考えています。ジルベスターコンサートみたいに0時0分ちょうどにガーバアウトする感じで。

まず、1年ほどほったらかしだった基板設計データを探してきます。

Kiban301

FPGA真贋判定器の検査スピード向上のための新基板なのですが、なぜほったらかしだったかというと、16chの高速なAD変換器が必要とか、ZYNQレベルの開発しやすいマイコン&FPGA環境とか、可変電圧スイッチング電源が必要とか、いろいろ考えなければならないことが多かったからです。

80MHzサンプリングのAD変換器が16ch乗っているボードでZYNQって・・自分のところの製品であるじゃないですか。Cosmo-Zをそのまま乗せることにします。

Kiban302

基板の幅は40cmくらいになりました。

そして、万が一のときのためのピン確認用として全ピンを2.54mmピッチのコネクタから引き出すことにしました。

Kiban303

1個を完璧に作ればコピペで増やせるのですが、メラメラとした邪悪な感じになりました。

Kiban304

花のような魔物のような感じですね。

Kiban305

 

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2024.12.28

冬タイヤ

車で冬の富士山スバルラインとか河口湖とか行ってみたいのですが、冬タイヤというものが必要だそうです。

ディーラーさんに聞いたら一式で45万円とか。高い💦

 

「純正ホイールにミシュランタイヤだからこれくらいします。安く仕上げるならオートバックスとか行けば半分くらいになりますよ」って言われたので、いろいろ見てくることにしました。

タイヤ専門店に行くと、ホイールとタイヤで40万円くらい。オートバックスに行って「一番安いものを選んでください」と言ったら25万円くらい。

タイヤ専門店でもオートバックスでもインチダウンというのを勧められました。

凍った道を走るのって意外とお金がかかるんですね。

 

ところで、オートバックスの店頭で見たのがレーダー探知機。これほしい・・

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