2024.04.17

事業再構築補助金 5回目の差し戻し

やはり、様式3-1別紙を出さないと次に進めないようです。

また差し戻しが来ました。

昨日の差し戻し対応では様式3-1を添付せずに「3-1別表は表6と同じで、新旧の対応がわかりやすいわけではない。前の理由書の最終ページに載せた表のほうがわかりやすいからこれを援用してほしい」と書いたら、事務局の人がサンプルの表を作って送ってくれました。

システムの都合でファイルの添付はできないから中身のテキストだけ来て、これを直して表にしてくれとのことでした。

そのテキストをExcelで整形したのがこれです。

Zougen

立派な表ですね。各項目ごとに交付決定額と、実績報告額、金額の差異、理由が書かれています。これを添付して再申請しました。

表のタイトルは「様式3-1別紙の代わりの表」ではなく「金額増減表」にしました。

様式3-1というのは計画変更なので、様式3-1を出すということは計画変更を認めてしまうことになりかねないからです。事務局は計画変更にこだわる理由がまだ何か隠れていると思っています。例えば、

 計画変更する→変更するなら審査しなきゃ→パソナの作業が増える→作業委託の人権費が増える→(゚д゚)ウマー

てなところでしょう。

 

まぁ様式3-1別表とは言っていたけどこんな感じのものは必要なんだろうと思っていましたが、このやりとりには驚くべき事実が隠されていたのです。

まず、事務局が様式3-1別表の代わりの表を作って送ってきたということ。つまり、事務局は事業者の申請内容と変更点をすでに正しく把握し整理していて、事業者がわざわざ様式3-1別表を出さなくてもこれまで提出した資料から作ることができたということです。

この表を添付して差し戻し対応の再申請をしましたが、「今まで提出した資料から事務局が作れたんだから、事業者に作らせる必要ないんじゃない?これを理由に審査を遅延させたのは不当なのではないか?」というコメントを備考欄に書いて送っておきました。

「様式3-1別紙を作成するというのは必要のない事務作業であり、差し戻し行為は『補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律』第6条、第7条、第26条に違反する懸念があります。今後、差し戻しを行う際には、責任の所在を明確にするために、差し戻しを発議した担当者の所属役職および氏名を明らかにした上で行うようにしてください。」ということを書き添えて置きました。

差し戻しをするなら刺し違える覚悟でせよ、というわけです。

 

あと、事務局と電話してもうこれで差し戻しは最後にしてくれと伝え、さらに、審査の体制(何段階あるかとか)、気軽に最終審査だとかダブルチェックとかを追加されたら事務局が恣意的にいくらでも審査を延ばせてしまうではないかと言ってみたのですが、

  • 2次審査と最終審査はこれから先であって、完了時期を明言することはできない
  • 一人の人しかチェックしないとミスがあるからこのような体制にしている
  • ずっと前から同じ体制でやっていて、その体制も含めてパソナは機構から一任されている
  • 他の部署に審査に出すときには申し送り事項を付けて送るので最初からやり直しになることはない
  • こういったこと明示した書いた文書はない。
  • 事業者から見えるところに置いてある文書はない

文書がないはずはないんだと思いますがね。

文書がないならないで、担当者の気分でやっているということですから、より大きな問題ですよ。

 

情報公開請求でもしてみましょうか。

 

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2024.04.16

事業再構築補助金の「様式3-1別紙」とは

様式3-1の別紙のありかが非常にわかりにくいので、事務局に電話して聞いたところ、

承継承認申請の中にある「ダウンロード方法はこちら」をクリックしてくれとのこと。

Road31_1

PDFの先頭にあるURLをクリックすると。昔みたことがあるような・・

Road31_2

なるほど、jGransのページでも、事業再構築のページでもなく、 https://jigyou-saikouchiku-shinsei.jp/ の中にあったわけです。

こんなの分かるか!!!

ダウンロードしたファイルのファイル名は  様式第3-1別紙(新旧対比表)(計画変更承認申請書別紙)_<採択者番号>.xlsxで、自分の数字がいろいろ埋め込まれているファイルだから全員一律ではないのでこのような面倒なことになっているのでしょう。

さて、彼らがそんなに欲しがる様式3-1別紙というのがどんな中身なのかと思って見てみると、過去に提出した表6と同じフォーマット。

Yousiki31

すでに実績報告の表6別紙23で実績の値は出しているし、交付決定時の値は変わるわけがないので、提出済みの表6別紙23を見るのと同じです。

 

なんでわざわざこれを欲しがるんでしょうね?

はっきり言って、これを欲しがる理由がわからない。

事務局担当者は「交付決定から金額変更があった場合はすべての事業者にお願いしています」みたいなことを言いますが、それさえも本当かどうか怪しい。

いまさらこれを必要とする理由は

「事業者は計画変更を申請した」と追認させたい

ためなんじゃないかと思います。

穿ちすぎでしょうか?

 

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2024.04.15

事業再構築補助金の4回目差し戻し対応

はい。またまた差し戻しが来ました。今回は早かったですね。

要点は「様式3-1別表を提出しろ」というものです。

jGrantsで差し戻しが来たのが15時すぎごろでした。そもそも「様式3-1別表」という書類自体がどこにあるか非常にわかりにくいのですよね。16:50ごろに電話して聞いてみたところダウンロード方法はわかったのですが、過去に出した表6別紙23と同じじゃないか?ということになりました。様式3-1別紙の詳しい内容は明日のブログで書きます。

電話に出た担当者になぜ同じようなものを作るのか、すでに理由書を出しているではないかと聞いたら、同様のことがわかるなら他の表でもいいとのこと。うーん。

 

様式3-1を出してもいいのですが、まぁ、これを出しても終わらないでしょうね。次から次へと別の担当者が審査したところ・・・とか、別の部署で審査したところ・・・と言って引き延ばされるのがオチです。

そういうわけで、様式3-1別紙を付けずに「備考」だけ書いて再申請しました。

新しい論点を出そうと思って考えていたのですが、「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」というのがあって、6条7条24条で不当な干渉や不当に遅延させてはならないという条文があります。

「別の部署での審査」とか「最終審査」といって引き延ばす行為や、後から資料を求める行為が不当な遅延にあたるという意見を書いて送ってみました。

要点は以下のとおりです。

●先月の時点で、窓口担当者からのすべての質問には理由書を送り、窓口担当者からは承認されていた。

●事務局内での審査体制については事業者が読める資料に何も書かれていないので、事務局の窓口担当者は事務局の総意を代理する唯一の機関であり、窓口担当者からの質問に答えて承認されることは事務局が公式に承認したもの同一である。(もしそうでないなら、どのような審査体制にあるのかがわかる文書を送れ)

●別の部署の審査者から差戻があったからという理由で追加文書を要求するというのであれば、審査担当部署や担当者を任意の数だけ増やし、関わる担当部署名や担当者を増やせば、審査をいくらでも引き延ばすことが可能になってしまう。これは事業者の事務を不当に遅延させる行為だと言わざるを得ず「補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」第6条、第7条、第26条に違反する懸念がある。

●「最終審査」「他部署での審査」「ダブル・トリプルチェック」「最終承認」「客観的な審査」ということで追加の資料を求めるのであれば、各部署で何を審査しているのか、何をすれば承認なのかという全体図や各段階での審査項目を示せ。

●追加の書類を求めて差戻した責任者の部署名、役職名および氏名を開示せよ。

というものです。

 

要するに、「窓口担当者がOKと言ったんだから事務局としてOKなんだろ。担当者は頻繁に上司に相談していた。担当者が一人で決めたことではなく事務局の総意を伝えられた。事務局の中に別の事務局があるなんて聞いてねー。そんな仕組みなら最初から文書だせ」という論法に持っていこうと思います。

どういう返事が来るか楽しみです。

「文書不存在」≒「明文化された審査基準はない」≒「総合的な判断(なんとなく)で審査している」という回答が来るとある意味ちょっと嬉しいかもしれません。

 

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2024.04.12

事業再構築補助金の実績3回目の差し戻し対応

事業再構築補助金の実績3回目の差し戻し対応を行いました。

理由書を書いていて怒りで震えて涙が止まりません。

Riyuusho

要するに、優先度の低いものは買わなかった、自社経費で買ったから補助金に含めなかった、事業計画の変更はないということを繰り返し書いています。

秋の展示会(ネプコン)の出展をしなかったことについては、春の展示会(ネプコン)に出たところ客層が合わなかったので、秋は別の展示会に自費で出展した。事業計画の変更はない、と。

とにかく何でもかんでも自費で支出した、事業計画に変更はない。その理由は、この補助金の特異性(意味不明な差し戻しと無意味な事務作業が、他の補助金や委託事業と比べて多い)が原因だから泣く泣く自費で出したんだ、とここで被害者ムーブメントを出します。

 

800万円の計測器については「必要な時には都道府県の産業技術センターで借りて使用する」と事務局の人に電話で伝えたところ、それでよいと事務局の人が言ったので、そんな対応策でいいようです。

購入していない機械類(ベーキング装置とか)は、「一部の品質にこだわる顧客に営業に行ったらそういう工程を要求してきたので予算に入れたが、大半の顧客は要求していないし、品質的にも意味がないし、工数がかかるだけだからそもそも全数やるものではない。営業上は有料のオプションメニューとして残しておくが、今のところ誰も要求してきていないし、それを要求した顧客は発注してきていないから、今のところ事業遂行上問題は起きていない。必要になったら買う」と書きました。これなら事業計画の変更もありません。

 

自社製造の機械の価格が交付申請時を下回ったのは「この補助金の仕組みではクレジットカード決済の業者は事実上使えないし、過去の日付に遡って見積書を捏造しなければならないから、そういうことはせずに自費で出したから」と理由を書いておきました。

今回の差し戻しをした事務局の中の上のほうの人が出した意見は「クラウドと知的財産費用が無くなっているが、目的遂行に不可欠では」ということだったのですが、

クラウドのサーバ費用を申請しなかったのも過去の日付の見積書を作らなければならないのと、クレジットカードだからです。事務作業の手間をかかることが予想されたので自腹で出したと書きました。

知的財産費用(特許出願のための弁理士費用)は、次のように書きました。

Chizai

うん。本当にそうですよね。システム構築費用を外注したらありえない書類を大量に求められたという人もいます。

特許事務所の費用は経費にできると補助事業の手引きに書かれていますが、実績報告時に後出しで弁理士資格証の写しとか弁理士の時給の妥当性の証拠とか要求してきそうですね。大学教授に意見を求めたら人件費が1時間いくら、准教授なら人件費が1時間いくらという訳のわからない規定までされているくらいですから。

それにこの補助金では、特許事務所の費用は知的財産関連経費で出すのか専門家経費で出すのか、どちらにも解釈できます。きっと、知的財産関連費用で出したら専門家経費だから計画変更出せと言ってくるでしょうし、専門家経費で出したら知的財産関連費用だから計画変更出せと言ってくるでしょう。

挙句の果てには出願した特許明細書を出せとか言ってきそうです。

こんなのが予想されるので、補助金を使わないのが正解です。えっ?応募申請時には予想できなかったことですよ。交付申請時の対応で異常さに気が付いたのです。

 

文章で理由を書いたら最後に表にまとめます。

Gengaku

これらの物品・サービスを購入しなかったことが事業へ影響しないことを改めて示し、事業計画の変更がないことを繰り返し主張します。

今回、需要が減っていろいろ購入しなかった理由が世界的な半導体不足の解消によるものなので「需要が減ったのに事業計画の変更がないのか」と言い出してくることに備えて、最後に一文を添えます。

Henkou

当初想定した顧客からの需要が減ったが、全体の需要が減ったのではなくむしろ深まったと書いてあります。変更が必要になるのはキャッチコピーや営業的な資料だけで、事業計画に変更はありません。だから事業計画書の変更は必要ありません、と書きました。

書いていて思ったのですが、たしかにそのとおりです。

XILINXはSpartan-3と6とCoolRunnerIIをディスコンにするし、ALTERAのCyclone2だってまだまだ産業機械では使われています。

こういった顧客に特化するのって、事業計画書の変更が必要になるかというと・・・?

なりませんね。パンフレットのキャッチコピーの変更です。

売上目標やスケジュールが遅れているのではないか、事業計画書の変更が必要ではないか、サービス単価が変わるのではないかと言われたら?グランピングやフルーツサンド、シミュレーションゴルフ、冷凍餃子の無人販売の人は全員事業計画変更を出しましたか?と聞き返してあげます。

 

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2024.04.11

事業再構築補助金の実績報告で絶対に書いてはいけないこと

怒りで震えて涙が止まらずに、事業再構築補助金実績報告3回目差戻に対する理由書を書いていました。

要するに、交付申請したのに発注しなかった物品について理由と代替案と影響を書けというものなのですが、最初は怒りにまかせて理由書を書いていました。

その中で、

 

絶対に書いてはいけない理由

 

が存在することに気が付きました。

事務局の対応が遅いから~、ではありません。

それは、

事業期間内に間に合わなかったから買わなかった

というもの。

 

これは書いてはいけません。危険です。

補助事業の手引きによると「補助事業の完了」とは、交付申請時で買うと言ったものが支払いまですべて完了していることを指すようです。

Kanryou

そして、交付規定の17条を読むと、事業完了期限日までに完了しなかったら、交付決定の全部もしくは一部を取り消し、又は変更することができると書いてあります。

Koufu17

つまり、交付申請と事業計画書で買う計画が1つでも漏れてしまったら、中小機構は煮るなり焼くなり好きにできてしまうぞという恐ろしい恣意的な運用ができてしまうのです。

さすがにそんなことはしないと思いますが、最近の事務局の対応を見ていると安心はできません。

 

ただし、マニュアルによれば、間に合わなかったものは間に合わなかったものだけが補助対象にならないというまっとうなことが書かれています。

Ato

マニュアルを読む限りでは、間に合わなかったから買わなかったというだけでは交付決定取り消し(全額チャラ)にはなりませんが、交付規定を拡大解釈すれば、中小機構(から委託されているパソナや監査法人事務所?)の気分次第で全額チャラも可能になってしまいます。

事務局の言い出しそうなイチャモンとしては、「買っていないなら事業計画が変わってしまうね。事業計画の変更届は出した??ああん?えっ、計画通りに実行できなかったよね。事業内容と目的が縮小しちゃったね。困ったな~。計画書の事業を前提として採択されているんだよね。これじゃ交付決定取り消しもありうるね・・」です。

「間に合わなかった」場合に、間に合わなかった物品の額だけ対象外にすればダメージは軽減できますが、どうすればいいでしょうか。

 

 

事業期間内に間に合わなかったから買わなかった

ではなく、

買ったけど事業期間内に間に合わなかった

あるいは

事業期間内に自費で買ったので実績報告には含めなかった

にすればいいのです。

 

前者だと、

買わなかった→事業計画どおりに実行できない→全額否決

という無慈悲な差し戻しも可能になってしまいます。

後者だと

買ったけど事業期間内に間に合わなかった→自費で買う→事業計画に変更はない

といえて、その物品・サービスだけを補助対象外にできるからです。

 

あらためて補助事業完了の定義について考えてみると、補助事業の完了とは予算を使うこと。

つまり、事業計画どおりに購入することだと解釈できます。

Kanryou

一般枠であれば、売上が実際に向上したかとか、サービスを開始できたとか、人を雇用したとか、成長したとか、そういう成果に関しては求められません。補助事業の完了とは支払いに関することのみを意味すると解釈できます。

逆に、事業計画に書いた売上目標が未達であっても買ってれば補助事業の完了ということになります。

※事業期間完了日の売上目標未達を理由に「完了していない」と言われたら事業再構築の人たちは全滅でしょう。さすがにそれを理由に差し戻してはこれないと思います。

 

事務局は事業計画変更の書類を作らせるとエンドルフィンが出る体質なようで、どうしてもこだわってきます。事業者の目的としては事業計画に変更がないと主張することですから、事業計画(顧客への物財サービスの提供)が実行できるように自費で買ったと言えばよいわけです。

 

では、もし自費で買ったものについて証拠を求められたら?

補助金も出ないのに証拠を出す必要があるはずがありません。

パソコンや机にも証拠を出せといいますか?と突き返してやりましょう。

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2024.04.10

事業再構築補助金の実績報告差戻(3回目)

納得のいかない理由で差し戻されました。

申請している実績額が交付申請時の予定額と比べて大幅減額となっているというものです。

大きな理由としては800万円の測定器と130万円のネット広告の発注を取りやめたからです。これだけで合わせて900万円くらい減ったのですが、審査を進めていくと別の部署から理由書を求める声が出たとか。

「申請頂いている実績額が交付申請時の予定額と比べて大幅減額となっていることにつき、事務局内でも重々協議致しました結果、現状ご提出頂いている理由書において・・・」

前の差し戻し対応時に理由書を書いたのですが、その理由では足りないと。

他にも細かい発注で取りやめたものを、1つ1つ全部理由書を書けというものでした。

発注しなかった具体的な理由と、実施された代替策、事業計画への影響を全部書けというものでした。

 

ちょっとね、激おこぷんぷんまるですよ。

「重々協議した結果」で今まで通過していたことが全部ひっくり返すなら、いままでの議論はいったい何だったのか。

いったい、規定やマニュアルのどの記述を根拠に理由書を要求しているのかと逆に質問しました。

重々協議したならば、その協議の過程を開示せよと逆に要求しました。

それに、交付申請時に電話で問い合わせた際には、購入せずにその予算を流用しなかった場合には特に何もしなくてよいとのことでした。その場合、購入しなかった金額が支払われないだけで事業全体が否定されることはないという言質を得ていました。

それが突然「購入しなかったものの理由と、代替案、影響」をすべて理由書に書けというのですから、いままでの承認されていた事項がすべてひっくり返されたわけです。

穏やかではいられません。

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2024.04.08

最強OPアンプ決定戦

Cosmo-Z/Cosmo-Z Miniのアナログフロントエンドに入れる最強のOPアンプを選定中です。

要件としては、

  • 非反転増幅回路で使いたい(入力インピーダンスを1MΩにするため)
  • ゲイン1倍とゲイン10倍を切り替えたい
  • 50MHzくらいまでは使いたい
  • 5ピンまたは6ピンのSOT-23

で、こういう回路を作ります。

候補として挙げられたのは、LMP7715、AD4841、LTC6228、LTC6252の4つです。過去に実験したところではLMH6624やLMP7717やLMP7731はゲイン1で使えないので×でした。また、LMP7715は歪が出て使い物にならなかったのですが歪の出方についてもより詳しく調べてみました。

 

まず、LMP7715の歪ですがボルテージフォロアを組んでみたところ、今回も歪が出ました。

100kHzだとちょこっとした歪ですが、周波数を上げていくとこの歪が拡大していって、

Lmp7715100khzgain1

1MHzだと大きく歪んでしまいます。

Lmp77151mhzgain1

ただし、この歪はゲイン11にすると出ません。この歪がLMP7715自体の問題なのか、アナログスイッチを介したフィードバックが原因なのかはわかりませんが、可変ゲインアンプには適していないという結果でした。

(常にゲイン11で使えばいいではないかと思うかもしれませんが、OPアンプの出力がオーバーフローすると波形に鋭い角が出てノイズを撒き散らすので、アナログスイッチで切り離していてもノイズが乗ります。)

 

次に、100KHzの正弦波をゲイン1でバッファしたときのスペクトルを比較してみます。

まず、LMP7715。上の歪によって多くの高調波が出ています。

Lmp7715100khzfftgain1

次はADA4841。高調波は増えません。

Ada4841100khzfftgain1

次はLTC6228。高調波は増えません。

Ltc6252100khzfftgain1

次はLTC6252。高調波は増えません。

Ltc6228100khzfftgain1

LMP7715以外はどれもいい感じです。

 

次は入力信号を弱めて、ゲイン11のアンプを利かせてみます。

まずはLMP7715。ゲイン11で使う分には全く問題ないようです。

Lmp7715100khzfftgain10

次はADA4841。これも問題ありません。歪がすくなく綺麗なスペクトラムです。

Ada4841100khzfftgain10

次はLTC6228。ちょっと何か見えますが、高調波ではなさそうです。

Ltc6228100khzfftgain10

最後はLTC6252これも綺麗です。

Ltc6252100khzfftgain10

 

次はノイズのヒストグラムです。OPアンプをバイパスした場合。

だいたい2LSBくらいでしょうか。

Histnoamp

次はゲイン1のOPアンプを通した場合。ほとんどノイズは増えません。

Histgain1

OPアンプをゲイン11にした場合。ADA4841はノイズが増えません。

ノイズの増加量はADA4841(+0.8LSB) < LMP7715(+1.1LSB) < LTC6252(+2.2LSB) < LTC6228(+3.6LSB)でした。LTC6228はちょっとオフセットが大きいかもしれません。

Histgain10

最後に周波数特性の比較をしてみます。

Freq

LMP6228とLMP6252の周波数特性は極めて優れています。特にLTC6228を使った場合はアンプ無しよりも特性が良くなっています。

以上の結果をまとめると

  • ホワイトノイズの増加を抑えたいならADA4841
  • 周波数特性を重視するならLTC6628
  • 周波数特性はそこそこ必要で、オフセットの増加も押さえたいなら、LTC6252

という感じになりました。

●LMP7715

Vn=5.8nV/√Hz、In=0.01 pA/√Hz、GBW=17MHz、Voffs=0.15mV(max)、IB=1pA、Iop=1.15mA、418円

●ADA4841

Vn=2.1nV/√Hz、In=1.4 pA/√Hz、GBW=80MHz、Voffs=0.3mV、IB=3uA、Iop=1.1mA、805円

●LTC6228

Vn=0.88nV/√Hz、In=3pA/√Hz、GBW=890MHz、Voffs=0.25mV(max)、IB=16uA、Iop=16.5mA、1066円、もうすぐディスコン

●LTC6252

Vn=2.75nV/√Hz、In=3.6 pA/√Hz、GBW=720MHz、Voffs=0.35mV(max)、IB=0.1uA、Iop=2.9mA、790円、もうすぐディスコン

 

LMP7715は1MHzくらいまでの用途でゲイン10以上で使うのであればベストです。入力バイアス電流が1pAなので入力インピーダンス1MΩでも飽和しません。それ以外のOPアンプだと入力バイアス電流で飽和してしまいます。

ADA4841も数MHzくらいまでならバランスが取れていて良いでしょう。

10MHz~50MHzくらいでも使いたくてゲインを10倍にしてもそこそこの周波数特性が欲しいとなるとLTCシリーズになります。

LTC6228が性能としては最高なのですが入力オフセット電流が16uAもあります。オフセットキャンセルという機能があるようなので、これをONにすれば1uAまで減らすことができるそうです。

あと、上に挙げたLTCはもうすぐディスコンなのですが、LTC6268という新しいのが出ているようなので、これも試してみたいところです。

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2024.04.03

AD9633のDNLが悪い!?

Cosmo-Z 32chロックインアンプを納品しようとした矢先、あるチャネルでゲインがわずかに高いことに気が付きました。

ファンクションジェネレータでのこぎり波を作ってADCでサンプリングしてみると、

Sweepok

正常なチャネルでは下のヒストグラムのように各値が同じ頻度で出てくる(段の下の部分)のですが、

Histok

あるチャネルだけは、歯抜けな状態になってしまうのです。

Histng

DNLが悪いだけだったら、だいたい2^Nの周期で出てくるものなのですが、この歯抜けは等間隔のように見えて少し間隔がずれています。

そして、パワーモードレジスタをリセット状態に入れて戻すとこの現象が直ることもあります、。

歯抜けになるだけではなく、「特定の値が使えない」ようになって、ゲインが増えるのです。

波形で見ると、

 Ch21 Ch212

おわかりいただけたでしょうか。

特定の値を避けるように伸びています。

このため、ごくわずかにゲインが増えてしまうという謎現象が起きるようになりました。

 

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