2021.04.14

福島処理水のトリチウム放出と、韓国の月城原発の本当の問題点

福島の処理水をトリチウムを海に流すなという声に対して、韓国はもっと流しているという反論があるようですが、この問題を深く掘り下げてみることにしました。

ツイッター界隈でよく目にする図があるわけですが、

Sankei

 

この図表によれば、

  • 韓国の月城原発が毎年136兆ベクレル
  • フランスの再処理施設で毎年1京ベクレル
  • カナダの原発で毎年495兆ベクレル

とあります。それに対して福島の処理水に含まれるのは全部で1000兆ベクレルだそうですが、全部放出したとしても、世界的に見ればそれほど多いわけではありません。トリチウムで1000兆ベクレルというのはわずか20グラムくらいだそうですね。東京ドーム一杯分くらいある処理水の中に、トリチウムはヤクルト1本分くらいです。海の水は東京ドームより多いのです。

そもそも自然界でトリチウムは毎年7京ベクレル発生しているし、米英仏露中が行った核実験によるトリチウムが180京ベクレルくらいはまだ残って海や大気にあるので、福島の処理水を全部排出しても汚染は0.1%も増えません。

兆とか京とかすごい単位が並んでいますが、アボガドロ数の原子が13年で半分なくなるわけですから、それくらいはあるでしょう。

 

  

福島の処理水に含まれるトリチウムを流したからといってどうってことないし、韓国の月城原発の垂れ流す量でさえ微々たるものです。

 

ですが、韓国の月城原発については調べてみると、いろいろ不可解に思えることが出てきます。

そもそも、なぜ月城原発はこんなにたくさんのトリチウムを出すのかということです。

それは、CANDU型の原子炉だからです。CANDU炉というのは冷却に重水を使った原子炉で、濃縮しないウランをそのまま燃料として使えて、メインテナンスで止める必要がないというメリットがあります。しかし、重水に中性子があたってトリチウムが発生しやすいのと、廃棄物でプルトニウムが多く作られてしまうというデメリットがあります。

Candu

中国の秦山原子炉もCANDU炉ですが、それまで濃縮ウランによる核兵器しか作れなかったのが、CANDU炉によってプルトニウム型の兵器を作れるようになったといわれています。

Taizan

インドの核兵器もCANDU炉で作ったプルトニウムです。

要は、CANDU炉は兵器級プルトニウムに直結しています。

 

核燃料の廃棄物から燃え残ったウランやプルトニウムを再び燃料にするため取り出すことを再処理と言いますが、生成物が異なるので再処理のやり方が普通の軽水炉と異なってきます。

カナダは天然ウランが豊富で、放射性廃棄物を捨てる土地もあるので、ワンスルーといって再処理をしない方式ですからCANDU炉が経済的にも良いわけです。

経済性の問題からCANDU炉は日本では導入しませんでした。CANDU炉を導入しないということは国際社会に対して核武装は目指していないというアピールにもなると私は考えています。

韓国も日本と同じくウランは輸入に頼っていて土地もないのに、なぜ導入したのでしょうね?

 

なお、世界中で産業用や研究用に流通しているトリチウムの量は年間100gくらいだそうで、そのほとんどはカナダで作られています。CANDU炉がすごい賢いのか、アメリカやロシアは輸出しないだけなのかはわかりません。トリチウムを海に流している国の上位は、イギリス、フランス、アメリカです。中国とロシアは不明。

トリチウムの用途は、平和じゃない目的としては核弾頭の小型における「ブースト」で必須の材料となります。初期のころの核分裂型の爆弾ではなくて、ミサイルに積んで飛ばしたりするには核兵器を100kgくらいまで小さくして威力を上げる「核の小型化」という技術が必要なのですが、トリチウムがなければつくれません。トリチウムとプルトニウムが多く作られるというデメリットは、核武装を目指す国にとっては都合がよいわけです。

 

問題は、なぜ韓国がそんなトリチウムとプルトニウムが多く作られるCANDU炉を持っているのかということです。韓国の月城原発の1~4号機がCANDU炉で、1983年から1999年にかけてつくられたそうですが出力は70万kwです。同時期に作られた日本の刈羽柏崎原発は沸騰水型で110万kWです。しかも経済的にもよくないCANDU炉をなぜ作ったのか、謎ですね。

そういえば、1994年にアメリカのクリントン大統領は北朝鮮に軽水炉を2機プレゼントしました。軽水炉の廃棄物に含まれるプルトニウムは濃縮して兵器転用するのが難しいので苦渋の策だったと思うのですが、もしかすると何か関係があるのかもしれませんね。1990年代、国際的にどういう合意があったのか。当時、高校生~大学生であった私にはわかりません。

 

さて、ウランを核分裂させればいくらかの割合でウランからトリチウムが発生します。重水炉では重水からもトリチウムが発生するので、軽水炉よりも多くなります。CANDUやHWRという炉が重水炉です。

イギリスのAGRというのはガス冷却炉で、発生したトリチウムがステンレスの菅からトリチウムが漏れていく(水素は鉄をすり抜ける)ので排出量が多くなっています。 

日本の場合は軽水炉(PWRまたはBWR)なのでそれほど発生する量は多くありません。

Sekai

再処理施設のトリチウムが桁違いに多いのは、燃料集合体を砕いて粉砕するときに被覆管の中に閉じ込められていたトリチウムが出てくるからで、新たにトリチウムを作っているわけではありません。そういえば日本も再処理工場を建設していたのですが、まだ完成していないはずですね。完成すれば1京ベクレルくらい出るはずですが、新型転換炉ふげんも、高速増殖炉もんじゅも計画が止まったので、再処理をする意味がなくなってしまいました。再処理工場は永遠に完成しないかもしれません。逆にそれが核不拡散の証でもあります。

 

韓国がなぜ、トリチウムとプルトニウムを多く作るCANDU炉を持っているのか、脱原発や、反原発、反核兵器を訴えかけている人は、そこに注目してみてください。

 

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2021.04.13

Artix-7用のFPGA拡張ベースボードの販売を再開

特電のArtix-7ボードやSpartan-6ボードに挿して、LAN接続やHDMI出力をおこなうためのボード

「FPGA拡張ベースボード」

の販売を再開しました。

1405790433_fextbase_top

Artix-7にMicro Blazeを入れてLinuxを動かしたり、ハードウェアでLANからイーサネットのパケットを出すDDoSを体験してみたりといったことができます。USB-UARTが付いているので、ソフトウェアプロセッサの動作を試してみたり、ユニバーサルエリアにちょっとした回路を組んでみるのに最適です。

Extbase

全部で残りは8個です。

ご注文はオンラインショップで承ります。

https://www.tokudenkairo.co.jp/quote/detail.php?pid=289

 

 

 

 

 

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2021.04.12

RXマイコンの在庫をヤフオクに出品しました。

世界的な半導体不足に加えてルネサスの工場火災によって、RXマイコンの供給が枯渇していると聞きます。

特電にはRXマイコンのうちRX62NとRX63Nの100pinの在庫があります。もう使用することもないかと思っていたのですが、昨今の半導体不足により、急ぎで必要とされている方がいらっしゃいましたらお譲りします。

【RX62N】

Raxinoなど、自社製品の製造に使用した残りで、現物を数えた限りでは13個あります。

  • RX62Nマイコン
  • 正式型番R5F562N8BDFP#V0
  • コア RX600 32bit 100MHz
  • ROMサイズ 512kB
  • RAMサイズ 96K x 8
  • 100ピンのQFPパッケージで14mm×14mmです。
  • 13個で15,000円(税別)

https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n501023373

Rx62n

【RX63N】

GR-SAKURAなどの製造に使用した残りで、現物を数えた限りでは149個あります。

  • RX63Nマイコン
  • 正式型番R5F563NBDDFP#V0
  • コア RX600 32bit 100MHz
  • ROMサイズ 1MB(1M x 8)
  • EEPROMサイズ 32K x 8
  • RAMサイズ 128K x 8
  • 100ピンのQFPパッケージで14mm×14mmです。
  • 149個で150,000円(税別)

【使用上のご注意】

いずれも新品未使用ですが、保存状態はそれほど良くはありません。開封されている状態で8年ほど当方の倉庫に保管されていたので、実装前にベーキングはしたほうが良いと思われます。

現物優先でノークレーム・ノーリターンでお願いします。

価格やその他条件は交渉次第です。

 

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2021.04.02

今年度の方針

今年度(・・と言っても特電は4月末で決算なので今年度ではないのですが)の方針は、特電の製品と他社製品の連携がうまく取れるようにしていきたいと、ふっと思いました。

このアイデアは1~2年前から思っていたことなのですが、MITOUJTAGを外部のツールから連携して操作できるようなインタフェースを設けたりとかいうこと、です。MITOUJTAGをDLLにするとかでもいいし、CORBAとかDCOM/COM+なんでしょうかね???よくわかりませんが、外部からMITOUJTAGを通じてバウンダリスキャンを実行したり、基板検査を実行したりすることが容易にできるインタフェースを設けるということです。

それと同時に、OpenOCDとも連携して、MITOUJTAGからOpenOCDを通じて各種CPUのデバッグができるようにといった拡張も考えていきたいです。

 

Cosmo-Zに至っては、いままでは「Cosmo-ZはLinuxが動いている高速ADボードだから、ZYNQのLinuxで動くプログラムを組めばカスタマイズ可能」という触れ込みだったのですが、お客様が求めているのはZYNQのLinuxで動くことじゃなくて、PCから計測できることだろうと今さらながら気が付いてきました。

PC上で動くC#やCのプログラムと連携して「普通のDAQ」として動くような改良をしていきたいと思います。

 

自分ひとりでできることには限りがあるので、外部の洗練された仕組みを使ってインタフェースする、というのを目指していきたいと思っています。

まずはCosmo-Zの改良から始めます。

 

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2021.04.01

浅草寺にお参り

ふぅ・・・。何とか年度末を無事に過ごすことができました。

部品の入手も、パズルのピースが埋まるようにぴたっと入手できました。

資金繰り的にもギリギリだったけど間に合いました。3月の売掛金で4月の支払いも大丈夫そうです。

住宅ローンも、用意できた頭金がギリギリだったけど、本当にギリギリで足りました。

納期とかも、一日一日が機械仕掛けの人形のようにぴたりぴたりと仕入れた部品が届いたり、実装が上がったり、納品したりと、不思議なくらいうまくいきました。

ここまで幸運なことが続いたのは、きっと神仏のご加護があったに違いないと思い、今日は浅草寺にお礼参りに行ってきました。隅田川沿いは桜が咲いていて綺麗でしたよ。

 

 

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2021.03.31

納品!納品!納品!

今年度の最終日。

HyperFADCという1GサンプリングのADCボードなのですが、パソコンとのインタフェースになるPCIe基板の動作テストやケースへの組み込みなどを行い、錦糸町から本郷までチャリで行って納品。

気候も良かったのでキャンパスをぐるっと一周自転車で走って帰って来て、次のお客様にメールを送って出来ているところまで納品。

あわただしい一日でした。

今年度中に仕上がらなかった仕事がいくつかあるのが心残りでした

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2021.03.30

RoHS2とCEマークへの対応方法と、対応しない方法

お客様からRoHSの対応状況を聞かれることがあります。

ドイツから輸入しているから当然鉛フリーだと思いますが、RoHS2はどうとか10品目はどうとかいうのが最近よくある問い合わせです。

Rohs2

「RoHSって鉛とか環境に悪いものを使わないということでしょ。最近は規制物質が10種類に増えたよね。」ぐらいに思っていたのですが、調べてみると、たくさんの種類があるのと、化学物質を規制すればいいだけではなく、意外と奥が深いものでした。

オリジナルRoHS

まず、最初のRoHSはEU内で流通する電気電子機器に特定の有害物質の使用を制限する指令として出されたもので、2002/95/ECといいます。

オリジナルのRoHSは鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルを使っちゃいけないよというもので、21世紀初頭に鉛フリーはんだに移行したのが記憶に残っているでしょう。2002/95/ECは2013年1月2日に廃止されました

改正RoHS=RoHS2

改正RoHS=RoHS2というのは2011/65/EUです。変更点は医療機器や監視・制御機器が対象になり、その他の電気電子機器が追加されたのとCEへの適合が必要になったことです。また技術文書の作成と保存などが求められます。

Ce_20210403101301

この段階ではまだ6品目でした。制限物質の拡大が行われたわけではなく、対象機器の拡大だったのと事務的な話のであまり印象には残っていないですね。

RoHS2(10品目)

フタル酸ビスなどに拡大して10品目が規制対象になったのは2015/863で、2011/65/EU+2015/863というようです。このころから日本の商社から「拡大4品目に対応していますか?」という問い合わせが増えてきた気がします。まぁ、普通はそんな化学物質を意図的には使いませんよね。 

「改正RoHSに対応していますか?」と聞かれた場合、「2011/65/EUですか?それとも+2015/863ですか?」と聞き返しましょう。少なくとも改正と追加で2回は変わっているので、聞いているほうも理解せずに聞いている可能性が高いです。聞き返すのが最初の「対応」です。

Rohs_table

 

さて、RoHS2対応に必要なCEなのですが、ここに罠があります。

CEはRoHS2だけのマークではなく、安全に使えるかどうかを判断するためのマークです。

CE適合を謳うなら、電気を使う産業機械なら機械指令(2006/42/EC)、
EMC指令(2014/30/EU)も満たさなければなりません。
AC100Vを使うような機器なら低電圧指令(2014/35/EU)にも従う必要があります。

AC100Vを直接扱うのは日本でもPSEという悪法があるので避けたほうがいいわけで、ACアダプタで避けられますが、とりあえず確実に必要なのはEMC指令です。

コンデンサや抵抗などの電子部品単体は適用されませんが、CPUボードは対象となりますので「部品だから」という言い逃れはできません。とにかく大半の電子回路が対象となるでしょう。なお、無線機は対象となりません(そりゃそうだ)。

EMC指令がどういう指令かというと、無線や他の電気機器の動作や性能を妨害しないことというのと、想定された使用状態において十分な電磁耐性(イミュニティ)を持つことです。電波暗室で放射電磁界を測定するだけではなく、静電気放電試験や雷サージ試験など、ノイズを受ける側の試験もしなければならないわけです。

 

では、RoHS2に対応させるにはどうすればよいか?

RoHS対応といっても、オリジナルのRoHS(2002/95/EC)は2013年1月に廃止されてしまっているので対応しても意味がありません。今ならRoHS2の2011/65/EUに対応させなければならないことになります。

鉛フリーの部品だけを集めて作ればRoHS2対応になるかというと100%ではないそうです。「通常使用される温度範囲内でのみRoHS2対応」という部品もあってそれを超える温度で使えばRoHS2対応でなくなる、という事例もあるそうなのですが、重箱の隅ですね。コンサルタントが儲けるためのいいがかりでしょう。

RoHS2に対応するには、

① 基板も梱包も特定6物質を使わないようにして作る

② 技術文書と適合宣言書を作る

③ EMC試験を行う

④ CEマークを施す(適合宣言をする)

です。RoHSは自己宣言なので必ずしも認定機関に認定してもらう必要はありません。自分で宣言できるのであれば自分の責任で宣言します。

繰り返しになりますが、厄介なのはCEにはEMCや低電圧指令も含まれていることです。環境だけ守っていてもRoHS対応ができないのです。EMC試験は自分だけではできませんし、RoHS2対応の部品を集めてきてもクリアできません。

 

ただし、適用除外がいくつかあります。軍事用。宇宙用。大型固定設備。大型据え付け型産業用工具。専門家が設置する太陽光パネル。埋め込み能動型医療装置。そして、「企業間の取引のみによって入手可能とされる研究目的のためにのみ特に設計された機器」などです。ほかにもいくつかありますが、要するに特注で作る研究目的の機器はRoHSに反していてもEUに輸出できるのです。

宇宙や軍事用はちゃんと管理されるし、大型の機械や太陽光パネルは設置から廃棄まで専門の業者がやるでしょうし、なるほどなと思います。

 

最後にまとめておきます。

・RoHS2は10品目のことではない

・RoHS2=2011/65/EU

・RoHS2+2015/863=10品目

・RoHS2適合を謳うにはCE適合宣言が必要で、
 CEにはEMC指令2014/30/EU も含まれる。
 ほかにも玩具指令とか定電圧指令とか、安全に関する指令がいっぱい!

企業間取引される研究用の機器は適用除外

安全!安全!環境!環境!って度が過ぎる気がしますが、EUはこんな規制をつくってしまって自分自身でがんじがらめにして経済発展を自ら阻害しているんじゃないですかね。あくまでもEUの規格なので日本国内で流通させるのであれば考慮しなくてもいいのですが、RoHS=環境に配慮した製品じゃないですよ。

RoHSとCEはもともと別々だったのですが後からCEに含まれることになり、こんな厄介なことになっているそうです。

海にポイ捨てしても地面に埋めても有害物質が漏れ出てこないというはずだったのが、安全と絡めてどんどん拡大されてこんなことになってしまいました。ヨーロッパ的愚かさを感じます。

我々、零細電気電子事業者としては、最後の「企業間で取引される研究用の機器」という部分に希望の光を見出すことができます。

 

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2021.03.29

ZYNQに100MのイーサをRMIIでつなぐ(後編)

FPGAができたら次はU-BOOTとLinuxを作りましょう。

今回使ったPHYチップはLAN8720AIというものです。

下の写真でコネクタの下にある小さなチップがLAN8720AIです。

Rmii14

U-BOOTを作る際に特に設定を変更する箇所はないのですが、デバイスツリーに以下のような記述をするようです。

&gem0 {
status = "okay";
phy-mode = "rmii";
phy-handle = <&ethernet_phy>;
ethernet_phy: ethernet-phy@0 {
reg = <0>;
compatible = "smsc,lan8720";
device_type = "ethernet-phy";
};
};

reg=0はPHYのアドレスです。PHYチップのリセット時のI/Oのプルアップなどで設定する値です。これを合わせておかないと通信はできません。

結果。下の図のように、ちゃんと認識しました。

Rmii10

miiコマンドやmdioコマンドでPHYのレジスタを読むことができます。

Rmii11

しかしながらMDIOで認識はできるものの、ネットワークを介した通信はできず、U-BOOTのDHCPでIPアドレスを設定したりPINGを飛ばすということはできませんでした。

あきらめてLinuxのビルドに移ります。

 

Linuxを作るときには、特に何かのデバイスドライバを有効にしたり無効にしたりする必要はなさそうだったのですが、デバイスツリーは必ずhsiで作り直すのがポイントでした。既存のデバイスツリーを微修正して使用するのは不可でした。

デバイスツリーのトップには、

/ {
・・・
aliases {
ethernet0 = &gem0;
serial0 = &uart0;
spi0 = &qspi;
spi1 = &spi0;
};
・・・
};

と書いて、ethternet0を&gem0でアクセスできるようにします。

つまり、zynq-7000.dtsiに書かれている

ethernet@e000b000 {

は直接はいじりません。ドライバを呼び出すcompatibleの記述は、デフォルトのままの

compatible = "cdns,zynq-gem", "cdns,gem";
・・・
phy-mode = "gmii";

でいいようです。

ただし、このethernet0にエイリアスを設定した&gem0を次のように書きます。

&gem0 {
mdio {
#address-cells = <0x1>;
#size-cells = <0x0>;
phy0:phy@0 {
compatible = "ethernet-phy-ieee802.3-c22";
device.type = "ethernet-phy";
reg = <0x0>;
};
};
};

これでLinuxからEthernetが認識されるようになりました。

Rmii12

もちろんPINGも動作します。

Rmii13

最初に示したようにRMIIのモジュールは着脱式にしたので、本番稼働時にはモジュールを外すだけでよく、デバッグ時のみネットワークを使えるZYNQ環境ができました。

 

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