XILINX Spartan-3Eサンプルキット
ET2005の会場で配られていたXILINX Spartan-3Eサンプルキットが届きました!
抽選にあたったようで、とてもラッキーです。
なんと、DVDのようなケースに入っています。
ケースを開けると、名刺サイズをちょっと長くしたようなボードと、CD-ROM 3枚、それからXILINX社とLT社とIntel社のパンフレットが入っていました。3枚のCDは、ISE7.1 WebPackと、EDKと、このボードのドキュメントのようです。EDKってWebPackで使えたのでしょうか?
このボードは、XILINXのSpartan3Eである、XC3S100ETQ144と、IntelのStrataFlashメモリ(32MBytes)と、いくつかのLEDなどがついています。
基板にはXILINXと、LINEAR TECHNOLOGYと、DIGILENTのロゴが入っています。CD-ROMには、XILINXのアプリケーションノートが満載なので、XILINX直々に作った評価ボードと思われます。ケースの裏には、XC3S500Eが載ったSpartan3E評価ボードの広告が載っています。
さて、Spartan3や3Eは、1.2Vの電源を必要とするのですが、このボードで使われている1.2V用のレギュレータはLinearTechnology社のLTC3407が使われています。これは3.3Vと1.2Vを作り出すことができるスイッチングレギュレータICですが、外付けコイルが小さく、基板上に占める電源回路の面積が小さくできるのが嬉しいですね。しかも、800mAもとれるようです。
そういえば、ドロッパ型のレギュレータで1.2V対応でそこそこ電流が取れるものって、今まであまりなかったので、今度自分で作るボードにも採用してみようかなという気になります。
また、発振器は、LT社の6905というチップタイプの発振器が搭載されているのですが、なんと! SOT-23パッケージじゃないですか!小さい! しかも外付けの抵抗で周波数を設定できる!?
なんかすごい発振器ですね。抵抗のかわりにFETでもつなげばPLL用のVCOにもなるのでしょうか?
※でもこの評価ボードでは抵抗をいれる部分が電源に直結されており、回路図を見ると"Set to 50MHz"とあります。オシロでみると、47MHz付近で発振してはいるのですが、周波数のブレがすごい・・
さて、MITOUJTAGをSpartan3Eに対応させたので、早速つないで動かしてみました。
ちゃんとバウンダリスキャンで、信号は見えますし、LEDの操作もできます。
最初から入っているLEDの光が回転するサンプルを動かしてみると、LEDの光が何段階かで階調表示されているようでした。MITOUJTAGロジアナで見ると、確かに、LEDをパルス駆動して階調表示を行っているようです。
また、CD-ROM内のサンプル集の中にある、systemとかいうbitファイルを書き込んでみると、フラッシュメモリのアドレス線にさかんにアクセスしにいくサンプルがありました。
アドレス線の定義が、A<31)がLSBのようです。MicroBlazeが動いているのでしょうか?
また、Spartan3Eは、汎用のIntelフラッシュメモリからコンフィギュレーションするとのことでしたので、MITOUJTAGのフラッシュメモリライタ機能を使ってフラッシュメモリの中を調べてみました。CFIコードなどを読み出すことはできたのですが、BITファイルに相当する、FFFFAA9955…とかいう並びはみつかりませんでした。
時間があれば、Spartan3Eの、フラッシュメモリからのコンフィギュレーションと、bitファイルとの関係をみたいとおもいます。
というわけで、ざっくりと動かしてみましたが、私はやっぱり、XILINXのコンフィギュレーションROM、XCFシリーズが好きです。なんといっても、JTAGで書き換えできるのですから。
でも今後は、FPGA内のマイコンのメモリと共用できるということから、汎用のフラッシュROMをコンフィギュレーション用に使う事例が増えてくると思います。
MITOUJTAGも何らかのサポートが必要かなと思いました。
高速にやるには、純粋にバウンダリスキャンだけを使ってメモリを書き換えると遅いので、FPGAの中にフラッシメモリに書き換えるロジックを入れ、JTAGを使って高速にFPGAとPCで通信して書き換えればよいのでしょう。そのためのロジックは、JTAGを使ってFPGAに直接コンフィギュレーションすればいいのです。
MITOUJTAGも、次の次のバージョンくらいで、この方法をサポートするかもしれません。
ちなみに、ISEの6ではSpartan3E用の論理合成ができないみたいなので、自分の回路を作るところまではいっていません。時間ができたらWebPACK7でも入れてみます。
| 固定リンク
コメント