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2008.03.27

MITOUJTAGのフラッシュ広告

アルバイトの学生の手を借りて、フラッシュ広告を作ってみました。


展示会でこれを流しておけばその場にいなくてもいいかも、と思えてきました。

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6軸加速度センサの動作実験

前回のレポートでは、3軸加速度センサをL字型に3個並べて6軸加速度センサの基板を作る話を書きました。
今日はそのつづきです。

3x3axis_board_2

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さて、普通の加速度センサが苦手なのは回転する運動です。なぜなら回転運動は検出できない上に、遠心力を感じてしまうからです。それならば、X軸上に2つの加速度センサを配置すれば、その差を見ることでXY面上とXZ面上の運動における角加速度や遠心力が求まるだろうと考えました。ただし、センサ2つではX軸に対する回転運動はわからないので、Y軸上にもセンサを置きました。こうして3つのセンサを置けば、3次元空間で運動する剛体の運動がすべてわかるはずです。

実際に紙の上で計算してみると、2個のセンサでXY平面上の動きを計算するのは難しい計算ではありませんでした。

原点O(=重心)を中心とする長さrの棒で固定された2つの加速度センサの位置は次の図のとおりです。
位置

この位置を微分して速度を出し、もう1回微分して加速度を出します。
さらに、軸の回転変換を施して、2つの加速度センサの感じる方向に直すと、次の4つの式が導かれます。
加速度

Ax1・・・は、それぞれの加速度センサが感じるX方向Y方向の加速度です。

(1)式は2つのX成分の差から角速度が求まることを言っています。これは遠心力をあらわしています。
(2)式は2つのY成分の差から角加速度が求まることを言っています。これは回転が加速しているか減速しているか、そしてその向きを教えてくれます。
(3)式と(4)式は2つのX成分とY成分の和から、重心の運動が求まることを言っています。
ただし重力加速度は分離できませんでした。これは初期状態でキャリブレーションするしかないでしょう。

つまり、2つの加速度センサがあれば、その結果の差や和から基板の角加速度や重心の加速度が求まります。そしてそれを積分すれば重心の運動や回転が求まるというわけです。

3個のセンサで3次元の計算をする場合は難しそうなので、その計算式はまだ考えていません。

基板上のV850マイコンで3個のセンサにアクセスし、その出力をパソコン送ります。パソコンはデータを受け取ってその値の差や和を計算して、さらに積分して角度や現在位置を求めます。

その結果をグラフィカルに表示するアプリケーションを作ってみました。
下の図がその動作結果です。
起動直後の図

緑の四角は現在の基板の位置を、赤い線は3つの加速度センサが捉えた現在の加速度の向きと大きさを表します。
※方眼のマスは10cmを表します。ただし基板の大きさは5倍に拡大されています。実際の基板は10cm四方です。この図では加速度ベクトルの大きさも10倍に拡大されています。1マスで10m/s^2です。

次の図は、基板を手に持って、回転させないように平行移動させたものです。前ページの計算のとおり、平行移動の際は3つのセンサはほぼ同じベクトルを出力します。

平行移動

次の図は基板を回転させた場合です。3つのセンサがそれぞれ違う方向の加速度を検出しています。それらの差を取れば回転の加速度がわかります。
回転運動

動く様子を軌跡表示してみました。
軌跡を表示

この結果から角度や重心の平行移動を計算すると、確かに基板の回転の角度や位置は、10秒程度なら、机上の範囲でならそれなりにわかるようになりました。
感覚でいうと、基板を「ぐおん」と動かせばそのとおりに画面上の表示も移動します。しかし、止まるときに静止したと認識されません。動くときと止まる時に感じる加速度に違いがあるので、積分しても速度がゼロにならないのです。
この装置を制御工学科の学生さんに見せると、閾値以下の検出値は切り捨てるようにしたほうがよい、さらに検出された値で○○にフィードバックし制御をかけて・・・・・・と言いました。
なるほど、センサから得られた値に人為的な操作や選別を施すのですね。私にはなかなか思いつかないです。

結論をいうと、LIS302を単体使うよりもはるかに計測の精度はあがったように感じるのですが、実用化には程遠い状況です。なぜなら、3次元を考慮していないので重力加速度が分離できないことや、3つの加速度センサの感度にばらつきがあるので静止していても回転運動のように検出されてしまうこと、動くときと止まるときで計測される値が異なるので止まったのにまだ動いていると計算されてしまうことなどが原因です。
結論としては、3軸MEMS加速度センサを計測用途に使用するのはやめたほうがいいということがわかりました。また、加速度を積分して速度や位置を求めるのは誤差が蓄積していくので良くないということも分かりました。

しかしながら3個のセンサで立体の動きを検出するのは面白そうです。3次元での計算の方法を思いついたらまた挑戦してみます。

なお、こういう試みがほかにもあるのか検索してみると、やはりありました。
複数センサを用いた 6 軸加速度測定実験[pdf]
複数加速度計を使用した6軸加速度センサシステムの安定性解析(機械力学,計測,自動制御)

ちなみにマイクロストーン社のQ&Aのページでは、「加速度センサで回転成分を検出することは非常に困難です。」「基本的には加速度センサから位置を求めることは困難」と書かれています。困難だから挑戦しているのです。

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2008.03.24

3×3=6軸加速度センサ!?

1年ほど前、3軸加速度センサのLIS302DLというのをはんだ付けしたという記事を書きました

今日はその続きです。
ところで、前回ブログに書いた基板はパターンにミスがあったので動きませんでした。

そういう経緯があって、結局のところ万能基板を裏返しにして、接着剤で固定し、
Lis302dl_1

ジュンフロン線を使って配線を引き出しました。
(これでは超小型パッケージの意味がないですね。)
Lis302dl_2_2

これをパソコンのパラレルポートまでフラットケーブルで引き伸ばします。

これで加速度センサが動くぞ!、と喜んだのもつかのま。
動かしてみてびっくり。精度というか誤差というか、得られた測定結果がものすごく悪いのです。まず、XとYとZのゲインが同じでない(笑)。
セルフテスト機能があるのでゲイン調整に使えるかなと期待してみたものの、そのセルフテスト機能さえ誤差が多くて何をやっているのかわからない。しかも、何もしなくても常に出力値が振動している・・などの数々の問題点がわかってきました。

データシートを見る限り、感度や測定範囲には10%のばらつきがあるというもので、用途は「自由落下検出、動き検出、ゲーム・バーチャルリアリティーの入力、振動モニタと補償」と書かれています。
つまり、計測や制御用ではなく、振ったり叩いたりするのを検出するためのセンサなのでしょう。

当初はこのセンサを使って、「加速度を積分して速度を出して、速度を積分して位置を出せば現在位置がわかる」という、いわば位置検出アプリケーションを作りたかったのですが、その試みは楽観的すぎました。

問題の原因を考えてみました。
 (1)ノイズ(電源や、外来ノイズ、GNDのループ)
 (2)回転する運動が加わっている
 (3)基板の重力に対する傾きが検出されている

最初は加速度センサをパソコンのパラレルポートから叩いていたので、長いフラットケーブルが外来ノイズを拾っているんじゃないかとか、GNDのループが出来ているのではと考えました。
また、3軸加速度センサは原理的に回転する運動を検出できません。実験基板を手で揺さぶってテストすると、必ず回転運動が入ってしまうので、それも誤差の原因となります。

回転運動は検出できない

最も厄介なのは重力加速度です。基板を置く机がわずかにでも傾いていると、XやYのセンサが一定の値の加速度を検出しつづけてしまいます。
このため、加速度を積分して現在座標を求めたら、机の上においているだけなのに1秒後には机から飛び出してしまうという計算結果になるのです。

というわけで、まず電源や信号線が拾うノイズや、GNDのループによるノイズを改善するため、USBマイコンを使うことにしました。フラットケーブルでパソコンとつなぐよりも、ノイズ低減という意味では良いはずです。
もちろん加速度センサの近傍で、電源にLCフィルタを入れておきます。

また、回転運動への対処のため、3軸加速度センサを3個使うことにしました。
3×3軸加速度センサの原理

加速度センサは自分を中心とする回転運動を検出することはできませんが、基板上にセンサが2個あれば、たとえ回転運動をしてももう一つのセンサがその動きを検出するはずです。
3個あれば立体的な回転もわかるだろうと思ったからです。

つまり、3個の3軸加速度センサを同一平面上に載せれば、3次元空間における剛体の運動がわかるのではないかということです。9個のセンサの測定結果に、SINやらCOSや積分の演算を施すことで、6つの自由度を持つ剛体の運動が導けるはずです。理論的には。

で、実際に加速度センサを3個、L字型に並べた基板を作ってみました。制御しているマイコンはInterface誌付録のV850基板です。

3x3axis_board_2

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この基板を使ってどうなったか。実験の結果はまた次回書きます。(書きました)

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2008.03.19

箱が届いた

業者さんにお願いしていた、ソフトウェア箱の中床が届きました。

このような展開図のような形で納品されました。
展開図

ぱっと見で非常に複雑です。
さて、このクラフトワークがどのようにして組みあがるでしょうか。

事務所にいた6人でヨーイドンで一斉に作ってみました。

このようなはめ込み構造が随所に仕掛けられていて、組み立てられた後はがっしりする構造です。逆に、このはめこみ構造がないと、組み立てた後、紙の弾性によって箱が広がってしまいます。
はめこみ

組み立て中です。なかなか難しい。
最初に強く折り曲げて、直角より鋭くになるようにしないといけないですね・・
組み立て中

どっちに折り曲げていいのだー、となるので、最初の1個目をつくるのは結構難しいです。
上のはめこみ構造は一番最後にパチンとはめ込まなければならないのに、最初にやってしまう人が多かったです。

完成すると、こんな感じになりました。
下の大きな凹み部分にはCD-ROMが入ります。
上の大きな凹み部分にはPocket JTAG Cableが入ります。
左の凹み部分には、フライリードケーブルが入ります。
それぞれの凹み部分にはさらに中床があるので、とても複雑な形状になりました。
業者さんがCD-ROMを取り出すための指を入れる切り欠きまでつくってくれました。

完成の図

CD-ROMや、Pocket JTAG Cableを入れてみると、ぴったりでした。
完成の図

3月19日以降に出荷されるMITOUJTAGは、この中床を使って梱包されます。
ちょっぴり綺麗になったMITOUJTAGにご期待ください。

真のエンジニア募集

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2008.03.11

箱のデザイン

MITOUJTAGのパッケージをデザインしています。
パッケージといっても、本当に箱のことです。

箱の中にはマニュアルやらCD-ROMやらPocketJTAG Cableが入っています。
そのままだと振ったときにカタカタ言ってしまうので、今はスポンジを入れて押さえています。これだと見栄えが悪いので、何とかしたいと思っていました。

そこで、いろんな市販のソフトの箱を調べてみたところ、ダンボールを複雑に折りたたんでクッションの代わりにしているのが多いようです。
というわけで、うちでも似たようなことをしてみることにしました。

まずうちのアルバイトの学生さんに、CADで図面を描いてもらって厚紙をカットしサンプルを作りました。彼いわく、紙工作をしたのは10数年ぶりだとのことです。

それをダンボール業者さんに見せると、強度がどうとかいうことで、こんな形がいいでしょうと提案していただきました。
業者さんのサンプル

見事にうまく収まっています。

この箱は3つに分離できる複雑な構造になっています。
こんな形

まさにペーパークラフトです。楽しくなってきます。
これをもうちょっと全体的に簡単になるようにお願いしてみました。

来週にはこの新しい箱で出荷できるようになると思います。


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ボードコンピュータ展に出展します

特殊電子回路は、4月16日(水)~18日(金)に開催される「第17回ボードコンピュータ展」に出展します。
※特定非営利活動法人FPGAコンソーシアムとの共同出展です。

ボードコンピュータ展バナー

「ボードコンピュータ展」では、JTAGバウンダリスキャンをFPGAの設計に活用するための技術について紹介する予定です。

弊社展示の趣旨
電子回路、とりわけ、組み込み機器のデバッグでは、ひとたび「ちゃんと設計したはずの基板が動かない」、「CPUが動いているのかどうかさえわからない」、「FPGAが起動しない」、「配線がちゃんとつながっているのか怪しい」などの問題が発生すると、原因究明に無駄な時間を費やしてしまうことになりかねません。

従来は、このような問題の解決には経験と勘のようなものが必要とされてきましたが、JTAGを使うとこれらのデバッグに要する時間を大幅に削減することができ、問題点を素早く見つけることが可能になります。

このような事例をデモ形式で展示します。

本展示会では、
・JTAGバウンダリスキャンを視覚的に行うことができるソフトウェア
    「MITOUJTAG BASIC」
・C言語で気軽に書いたとおりにFPGAが動く
    「MITOUJTAG Pro」

などを展示する予定です。
是非とも皆様お声がけの上、ふるってご参加ください。

体験版の配布
本展示会では、MITOUJTAG体験版1.50の無償配布も行いますので、どうぞお越しください。

MITOUJTAGや弊社製品について忌憚のないご意見をうかがわせて頂ければ幸いです。多くの皆様のご来場を心よりお待ちしております。

会期
 平成20年4月16~18日(金) 10:00~17:00
会場
 幕張メッセ
展示内容
 ●新しいFPGA開発ツール「MITOUJTAG Pro」のご紹介
 ●MITOUJTAG BASIC、MITOUJTAG Proのデモンストレーション
 ●MITOUJTAG体験版CD-ROM配布
交通機関
 ●JR京葉線 海浜幕張駅徒歩5分

※ 入場には事前登録が必要です


      詳細はこちら


真のエンジニア募集


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2008.03.10

MITOUJTAG BASIC 1.50リリース開始

お待たせいたしました!

MITOUJTAG BASIC Version1.50の出荷を開始いたしました。
本日以降に承ったご注文はVersion1.50を提供させていただきます。

Version1.50の最大の目的は、「MITOUJTAGの使いやすさを向上する」ことにあります。
MITOUJTAGを触ったことがない人にマニュアルだけを頼りにいきなり触ってもらって躓いたところをリストアップしたり、操作の分かりにくいところを直したり、マニュアルを新しくしたり、梱包内容を見直したりと、いろいろありましたが、その目的のため全社一丸となってこの一ヶ月ほど努力して参りました。

その努力がテレパシーで皆様に伝わったのかのように、今月はいろいろな企業様から物凄い勢いで見積もり依頼やご注文を頂いております。

もちろん。今回リリースしたVersion1.50でMITOUJTAG BASICは完成ということではなく、さらに毎日進化しつづけます。なぜならば、今年は受託開発案件を減らしてMITOUJTAGの開発に注力して、より多くの時間をMITOUJTAGにかけるという会社の方針なのです。

どたばたと作成したので、おそらく不具合なども残っていると思います。そのため、おそらく1週間ほどで最初のサービスパックが提供されると思います。

また、本日、新バージョンリリースでどたばたやっていたので、出荷の時間が20時を過ぎてしまいました。
まだ20時なのに今日はなぜか最寄の佐川急便さんが閉まっていました。明日には新横浜にいらっしゃるお客様の手元に届いていなければならないので、どうしようかと悩んでいたところ、そういえば昔事務所があった近くの外神田3丁目のサービスステーションは20時以降もやっていたかもしれないと思って、息を切らせて走っていってみました。
残念ながら集荷トラックは出た後だったのですが、なんとか明日中に新横浜に配達して欲しいと頼むと、関東即配という扱いで承ってくれました。
これでなんとか本日出荷の体裁が整いました。

明日からも、不具合修正やサービスパックのリリース、マニュアルのさらなる見直し、機能改良と休まるひまがありません。


新しくなったMITOUJTAG BASICを皆様、よろしくお願いします。


真のエンジニア募集


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2008.03.04

MITOUJTAGのバージョンアップ

今週末を目処に、MITOUJTAGのバージョンアップを計画しています。

現在のバージョンは1.2.4ですが、
来週から最新バージョンは1.50になります。

今回の主なバージョンアップポイントは、
・Virtex4、Virtex5への対応
・「最初に使いはじめるまでの敷居を低くすること」
です。

Virtex5の対応は、バウンダリスキャンとFPGAデバイスへの書き込みができるようになります。

下の写真は、AVNETのVirtex5評価ボード「AES-XLX-V5LX-EVL50-G」です。
XC5VLX50やDDR2 SDRAMが乗っています。XC5VLX50への書き込みは5秒ほどでできました。

Virtex5

書き込み後にバウンダリスキャンを行うと、このように、ちゃんとI/Oの状態が見えます。
Virtex5

また、「最初に使い始めるまでの敷居を低くする」というのは、今までにお客様よりいただいた意見を元に、操作がわかりにくい箇所を直すということを行ってきました。

まず、最初にわかりにくいのは、インストールです。
Pocket JTAG CableのデバイスドライバとMITOUJTAGのソフトウェア本体やサービスパックをどういう順番でインストールすればよいのか、デバイスドライバのファイルはどこか、などが大変わかりにくかったようです。
申し訳ございませんでした。

そこで、このようなインストーラを作りました。
CD-ROMを入れると自動で立ち上がります。もう順番で困ることはありません。
Install

ほかにも、JTAGデバイスを自動認識した後でBSDLファイルを選択する操作や、パッケージファイルがみつからないときなどの対応で、ダイアログをこまめに表示することで操作をアシストするように改良しています。
Assist


そういう感じでMITOUJTAGのバージョンアップが着々と進んでいます。

もちろん、Ver1.2.4をお買い上げいただいた方はVer1.5.0へのアップグレードは無償でできますのでご安心ください。

今後もどんどん進化していくMITOUJTAGに、どうぞご期待ください。

真のエンジニア募集

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