昨年は受託開発の案件を受けすぎてしまって、
にっちもさっちもどうにもいなかい状態でしたが、
だいぶん諸案件が片付いてきました。残るは2つ。
ようやく来週から自社案件ができそうです。
そういえば、IPAXに出ていた他の会社の社長さんたちは、
受託開発をしながらも自社製品をコツコツと作っていたのに対して、
自分は受託開発ばかりやって自社製品を成長させていなかった
というのを痛烈に感じています。反省。
そういうわけで、今年はMITOUJTAGの開発に注力する年にしたいのですが・・
ところで、何気なくDigikeyを見ていたら、
あの「Z380」が扱われているではないですか!!評価キットもある!
私は13年くらい前にZ380をなんとか1個入手して万能基板に回路組んだのですが、
電源間違えて壊してしまいました。
当時はトラ技の広告にもZ380が載っていたような気がします。
その後、ZILOGのWebサイトからも商品名が見えなくなったりして
もうディスコンかと思っていたのですが、まだまだ続いていたのですね。
http://www.zilog.com/products/partdetails.asp?id=Z80380
とても嬉しいです。
Digikeyでは非在庫保有商品扱いですが、60個のロットなので15万円くらいだせば買えそうです。
1個だけほしいのに60個買う。いいじゃないですか。
それに、13年前と比べると、今はP板とかFPGAとかあるし、10年前とは使えるツールが違うので、
すごいものが作れそうです。
そうそう。Z380というのは、ZILOGが開発したZ80の上位互換CPUで、
メモリ空間が4Gだったり、内部が32bit化されていたり、
レジスタが32bit拡張されていてしかも4バンクあったり、
ネイティブモードとか、DDIRとかいう妙な命令があったり、
20MHzくらいで動いたり、それでいてZ80を踏襲している謎なCPUです。
簡単に言えば、Z80の4倍お得な感じです。
Z80で育った人には超萌え系なCPUなのです。
(Z380のレジスタ。マニュアルより抜粋)
速度的には、80186より速く、68020と同じくらいで、960より遅いといった感じのようです。
しかし、ふと冷静に考えてみると、
Z380にFPGAやSDRAMをつないだボードを作ったところで、
何を動かすかが皆目見当がつきません。
組み込みでやりたいことは、SHとかH8を使えばなんでも出来てしまうし・・
この10年間、組み込みCPU各社はいろいろ頑張って知名度を上げてきたのに対して、
Zilogは全くそういう努力はしていなかったように思えます。
このブランクは大きいです。
現在、組み込みではSH、PowerPC、MIPS、ARMなどが群雄割拠しているのに、
Zilogの知名度はどこへいったのでしょうか。GCCもZ380には対応していないようですし。
Zilogのサイトにある32bit MCUをクリックすると、ZataraというCPUが出てきますが、
これは中身はARM9です。なんてつまらない。
ARM9のコアなんか入れたどこにでもありそうなチップを作るくらいなら、
300MHzくらいでパイプラインが2本動くRISC版Z80を開発したり、
GCCの対応を進めたほうがよほど面白いのに。
どうしようかな、Z380。
いったい何に使えばいいのだろう。
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