CY7C68013AのLFXCとLTXCの微妙な違い
現在、CypressのUSB 2.0インタフェースチップEZ-USB FX2LPは「CY7C68013A」という型番ですが、QFN56ピンにはLFXCとLTXCという2つのサフィックスのものがあります。
型番で言うと、CY7C68013A-56LFXCとCY7C68013A-56LTXCです。
CY7C68013A-56LFXCはもう手に入らなくなっていて、今後はCY7C68013A-56LTXCに移行するとのことです。果たして置き換えはできるのでしょうか?
まず、従来のLFXCの写真です。
そして、これが新しいLTXCの写真です。
で、このデバイスは何が違うかというと、
まず、パッケージが違います。
・パッケージの形状が違う(LFXCは角が丸い、LTXCは角が四角い)
・パッケージの厚さが違う(LTXCは0.1mm薄いらしい)
・LFXCは上からピンが見える。LTXCは見えない。
あと、製造国も違う(LFXCはKOR、LTXCはCHI)ようです。
並べてみると、パッケージの違いはよくわかります。
(LTXCのほうは、実装後に外したので、少し傷がついています)
裏面は、LTXCのほうは触った感じではガラスのようにつるつる、LFXCはざらざらです。GNDパッドの形状も同じです。
ピン配置や、パッドのサイズは同じ(データシート上は誤差の書き方が違う程度)なので、単純に置き換えはできそうな感じがします。同じように実装すれば、問題なく実装できそうな感じです。
電気的特性についてはどうなのかというと、データシートを読んでもはっきりしません。
いろんな仮説を立てて徹底的に検証していたところ、データシートの範囲を超えるところの特性、というか個体差かロット差か、工場の差といえるような部分に、微妙な差があるような気がしてきました。
普通の意味では、電気的特性やUSBマイコンとしての機能・性能に差は無いと思われます。だから、ほとんどのアプリケーションでは、LFXCからLTXCへの置き換えは可能でしょう。
この「微妙な差」については現在も調査中ですが、おそらく判明してもブログでは書けないので、詳しいことは「JTAGひろば」のほうに書きたいと思います。
# 追記
結論を言うと単純に置き換え可能のようです。パッケージの差以外に、顕著な影響はないように思われます。
データシートの範囲外となる真のAC特性は、LTXCのほうが若干勝っているようですが、ロットの誤差範囲である可能性もあります。
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