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2010.08.19

食べるラー油

食べるラー油というのが世間では流行っているらしいですが、手に入りません。
桃屋とかSB食品といったメジャーどころはまず売っていません。

かろうじて手に入れられたのが、長野県のお土産屋で買った2種類と、品川駅前の成城石井で買った瓶詰の「鹿角らーゆ」とかいうものです。
長野県のは、生のニンニクが入っているのと、カリカリのがあって、カリカリのほうは美味しかったけど、生のニンニクのほうは気持ち悪い。鹿角らーゆは辛くないので論外。

しかし、市販のラー油はどれもパプリカ色素が入っているのが問題です。
これらの市販のラー油の赤は唐辛子の赤ではなくて、パプリカ色素の赤なのです。

そこで、パプリカの入っていない、本物のラー油を自分で作ることにしました。
ラー油を作るのは9年ぶりです。

作ったのがこちら↓
Layou_2

① 玉ねぎをみじん切りにします。量は中玉を1/8くらい。
② ニンニク1かけをすりおろします。青森産に限ります。中国産は味が薄いのでだめ。
③ フライパンに①の玉ねぎと②のニンニクとサラダ油をたっぷりといれ、110℃で揚げます。
このとき決して温度を上げないこと。焦げて苦くなります。
油の温度を測るのに便利なのが放射温度計。東洋計測器ランドで売ってます。
Housha

④ 塩と砂糖を投入

⑤ 水分が飛んでカリカリになってきたら、温度を80~90℃まで下げて、粉末唐辛子を入れます。
お勧めは、SB食品の「カイエンペッパー」
Kaien
これを半分くらい使います。
もともとスコビル値が高い上に粉末なのでカプサイシンの抽出が早く、お勧めです。

⑥ できあがり
この自作ラー油は、普通の人が食べると辛さで悶絶します。
市販のラー油のようにパプリカで着色した赤色ではなく、本当に唐辛子から抽出した赤色だからです。

美味しく作るコツは、油の温度を上げないこと。
唐辛子は焦げると苦くなります。
辛み成分を抽出するなら、80℃もあれば十分です。

ごはんにかけても旨い。
Gohan

すごく辛い。

唐辛子を摂取しすぎると、味蕾が破壊されると言われています。大学の4年間、毎晩毎晩坦々麺を食していた私はすでに破壊されてしまっているのでしょう。普通の人とは明らかに唐辛子の辛さに対する感受性が違います。

唐辛子の辛さに耐性がついてしまったそんな私でも辛い。

さて、ラー油をはじめとする唐辛子の辛さ(カプサイシン)を定量的に測る単位に「スコヴィル値」というのがあります。辛い液体を砂糖水で薄めていって何倍に薄めたら辛さを感じなくなるか、ということで辛さを定量化したそうです。
一説によれば、スコヴィルさんは筋肉痛に効くクリームを作りたかったと聞きますが、本当は辛い物好きだったのではないでしょうか。
調べによると、
タバスコはせいぜい2140スコヴィル。
カイエンペッパーは30000スコビル。
ハバネロは10万~35万スコヴィル。
純粋なカプサイシンはなんと1千600万スコヴィルだそうです。

普通の市販のラー油は、一般の人が食すため、タバスコ以下に抑えてあると思われます。せいぜい2000スコヴィルくらいでしょう。
この自作ラー油はたぶん、1~2万スコヴィルくらいあるかなと思います、

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コメント

 いつも拝見しております。
技術的な記事の中に、たまに毛色の変わった記事があるのも一興ですが、そこに放射温度計が出てくるのは、さすがだな、と関心した次第です。
来月あたり、スコヴィル値を測るアプリが出てくるのをひそかに期待しておりますが・・・。(^_^;
(センサーが大変でしょうけれどね)

投稿: その他大勢 | 2010.08.20 08:01

このラー油の注文画面はどちらに…(^^;

投稿: のら猫 | 2010.08.20 08:50

みなさん、コメントありがとうございます。

作ったラー油はすぐに食べてしまったので、売るほどはありませんでした。・・・

ラー油を自動製造する機械を作って売ろうかとも考えましたが、フライパンで作ったほうがよさそうでした。

その後、もう1、2度ラー油を作ってみて、それからスーパーで「旨いラー油」とか「旨辛ラー油」と書かれているのを買ってみたのですが、不味いのなんのって、ひどすぎます!
スーパーで売られているようなのは、やはりパプリカで着色しただけの、ただの油なのです。

世の中の辛さの基準というのは、いい加減すぎます。ピリ辛、旨辛、激辛、・・いろいろなことを書いた油が売られていますが、どれも生産者が勝手に付けただけの基準にすぎません。

食べ物の辛さ、特に唐辛子(と山椒)の辛さを定量的かつ手軽に測りたい。本気でそう思ってきました。

私のやりたいことは、ラー油専用の手軽な定量的な計測器を作ること。正確ではなくてもいいから、大まかな目安だけでもわかること。そういう装置を作ることが、私の使命のようにも思えてきました。

「あのラーメンは○○スコビルだった」、「あそこのラーメン屋は激辛と言っているけど、たったの○○スコビルだね」

そのような会話が行われる世の中を目指していきたいと思います。

手のひらサイズでカプサイシンの量を測るにはどうすればよいか、これが研究テーマです。「高速液体クロマトグラフィー」というのがどういうものかはわかりませんが、Wikipediaの写真を見る限りでは、少なくとも手のひらには収まらないようです。

分光光度計みたいなもので測定できないでしょうか。カプサイシンの吸収スペクトルだけが見れればいいので、波長をスキャンする範囲は少なくていいはずですから、UVの半導体レーザとフォトダイオードで・・んー。

とりあえず分光光度計が欲しくなってきました。

投稿: なひたふ | 2010.08.30 02:06

やっぱりこういう研究↓している人っているんだ。この論文読みたい。

「紫外吸収スペクトルデータの計量化学的解析によるハバネロペッパー中のカプサイシノイドの決定」
http://jdream2.jst.go.jp/jdream/action/JD71001Disp?APP=jdream&action=reflink&origin=JGLOBAL&versiono=1.0&lang-japanese&db=JSTPlus&doc=07A0795983&fulllink=no&md5=d407edd98abc817fa2eece92a1c75c44

この研究グループ、絶対に辛い物好きに違いない!

投稿: なひたふ | 2010.08.30 02:30

なるほど。「カプサイシンの量は高速液体クロマトグラフィーで正確に測定できる」といわれていることの意味がわかってきましたぞ。
それから、分光光度計だけではきっとダメだろうというのも直観的にわかってきました。

カプサイシンみたいな分子は、吸収のピークが200~300nmの間にあるのでしょうけれども、こういう分子はラー油や坦々麺の汁の中にたくさんあるだろうから、分光光度計だけではカプサイシンとそれ以外の分子を見分けることができないでしょう。

真空中の金属イオンの分光は経験がありますが、かなり違うのだろうなと思えてきました。レーザーのようにスペクトルの細いものを使ってもきっと無意味でなのでしょう。
だから、クロマトグラフィーで分離して、そこから分光なり別の手段を使って測るのだろうなと。

では、どうやったら手軽に測定できるのか。

高速液体クロマトグラフィーは面倒くさそうだし装置が大掛かりになりそうなので、ペーパーか薄膜クロマトグラフィーでできないものでしょうか。

とりあえず、ろ紙と無水エタノールを買ってきて、実験してみることにします。

投稿: なひたふ | 2010.09.01 00:04

 スコヴィル値を測るアプリなどど書いたので、火をつけてしまったかな、と少し心配しておりますが・・・(^_^)

簡単にペーパークロマトグラフィーで、分離して、ペーパー上の面積や位置を測るというのはできないのでしょうか?


投稿: その他大勢 | 2010.09.09 16:19

ペーパークロマトグラフィーもやってみましたが、なんだかよくわからない結果でした。

カプサイシンは無色透明で、赤い色はカプサンチンの脂肪酸エステルなので、目ではわからないだろうなという感じでした。
カプサイシンは200~300nmの紫外線を吸収して蛍光を発する(本当?)そうなので、それを見るのがいいのかもしれません。

とりあえず、現在主流の食品分析方法の勉強からはじめようと思っています。

投稿: なひたふ | 2010.09.09 16:26

エスビーの四川風ラー油がピリピリと華やかな香りが突き抜けて 辛さもあり美味しいのですが、あれ何スコビルかわかりますかね?調べても出てこなくて。

投稿: ジョーブラック | 2018.09.07 17:32

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