RXduinoの無償評価版「FreeRXduino」の開発を行っています。今月の目標は、CubeSuite+とHEWに対応させることです。
とりあえず、本日、Free版をCubeSuite+に対応しました。
ダウンロードするには下記のページへお越しいただき、
https://www.tokudenkairo.co.jp/login2/download.php?keyword=rxduino
一番上にある「rxduino-free-v120cs.zip」を選択してください。
RXduinoのCubeSuite+版を使うメリットは3つあります。
- 無償評価版とはいえど、RXduino V1.08の純正な後継版なので、かなり安定しています。
- 純正コンパイラCC-RXでコンパイルするので、コード効率が良く、動作速度も速い(はず)・・比較したことはあまりない
- Arduino由来のコードを一切含まず、またGPLやLGPLのライブラリとはリンクしていないので、ソースコードを公開する義務が生じません。 お客様が作成したプログラムをリリースするときに、ソースコードを秘密にしたり、リーバースエンジニアリングを禁じることも自由です。
オープンソースではないので、企業ユーザにとってはより使い勝手の良いライセンスなのです。
このファイルは特電お客様サイトにあります。特電のお客様だけではなく、ゲスト登録することで、ダウンロードすることができるようにしました。 (7/25のAM1:30に修正)
だから、特電製品をまだお買いあげいただいていない方でも、無償でダウンロードできるようになりました。
さて、現在のFreeRXduino CS版は、
- 究極のRX62Nボード
- RaXino
- 秋月電子AKI-RX62
- GR-SAKURA
に対応しています。使い方を簡単に説明します。
CubeSuite+をインストールしてください。CubeSuite+は評価版でも構いません。
CubeSuite+はルネサス殿のWebサイトからダウンロードできます。まず、http://japan.renesas.com/products/tools/ide/cubesuite_plus/index.jsp
へ行き、「ダウンロード」→「無償評価版(2)」をクリックします。

そして、下のほうにある「【無償評価版】 統合開発環境 CubeSuite+ V2.02.00 (一括ダウンロード版)」をクリックしてダウンロードします。
ご利用のボードに合わせて、rxduino-free-v120cs.zipを解凍した中にある、csprojectディレクトリの中にあるバッチファイルを実行してください。
- 究極のRX62Nボードの場合 ・・・ UseULT62N.bat
- RaXinoの場合 ・・・ UseRaXino.bat
- 秋月AKIRX62の場合 ・・・ UseAKIRX62.bat
- GRSAKURAの場合 ・・・ UseGRSAKURA.bat

解凍したcsproject\userapp\ディレクトリにあるuserapp.mtpjが、CubeSuite+用のプロジェクトのひな形です。これをCubeSuite+で開いてください。
デフォルトでは、メインのプログラムはuserapp.cppです。userapp.cppの中のsetup()やloop()を書き換えてください。

また、このプロジェクトから、userapp.cppを外して、お客様が用意した様々な*.cや*.cppファイルを追加することもできます。
「CC-RX (ビルド・ツール)」のプロパティを開き、「共通オプション」→「よく使うオプション(コンパイル)」→「マクロ定義」を開いてください。
TARGET_BOARD=BOARD_GRSAKURAとなっているので、ご利用のボードに合わせて変更してください。
- 究極のRX62Nボードの場合 ・・・ BOARD_ULT62N
- RaXinoの場合 ・・・ BOARD_RAXINO
- 秋月AKIRX62の場合 ・・・ BOARD_AKIRX62
- GRSAKURAの場合 ・・・ BOARD_GRSAKURA
CubeSuite+でビルドすれば、motファイルが生成されます。
(初回は、クリーンしてからビルド、またはリビルドしてください)

出来上がったmotファイルは、csproject\userapp\DefaultBuildにあります。これをFDTや、RXprogで書き込めば、RXマイコンが動作します。

なお、.absというファイルの実体は、たしかELFです。
E1エミュレータを接続している場合は、CubeSuite+上からそのままダウンロードして実行、デバッグができます。
E1を使う前に、「RX E1(JTAG)(デバッグ・ツール)」をクリックして、プロパティを出し、メイン・クロック周波数[MHz]を12.0000にセットしてください。

こうして、デバッグメニューの中から「ビルド&ダウンロード」を選べば、E1エミュレータを使ってデバッグができます。

デフォルトではGR-SAKURA用に設定されていますが、他のボードで使用したい場合は次のようにします。
②の手順で示したバッチファイルを実行します
④の手順で示したTARGET_BOARD=BOARD_****の設定を変更します。
プロジェクトツリーにある「(マイクロコントローラ)」を右クリックして、マイクロコントローラの変更を行ってください。

究極のRX62Nボードや、RaXino、AKI-RX62の場合はRX62Nの中から適当に選んでください。「R5F562N8*****」の8があっていればよいです。後ろのアルファベットは何でもよいです。秋月AKI-RX62はRX621ですが、RX62NにしておいてもOKです。

GR-SAKURAを選ぶときは、「R5F563NBB*****」のB以上であればOKです。
これで、CubeSuite+への対応ができるようになります。
RXduinoで快適なRXマイコンライフをご堪能ください。
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