展示会出展のコツ
この3日間の展示会を通じて、いろいろノウハウが固まってきました。
特電のような小さな会社では1コマのブースでやりくりすることになりますが、1コマは3m×3mで、とても狭い。このブースをどう使うかというのはノウハウがあります。
一番悪いブースは、左右がふさがった四角いブースをスタンダードパッケージプランで使うもの。これは、絶対に「ぶらっと来た人」が入らない。
どんなに面白そうなものがあっても、売り込まれるんじゃないかと恐くて入れないのです。
上の図のようなブースだと、展示物を見るためには奥まで入っていかなければならないから、必ずスタッフと話さなければならない。そこまでして見たくもないや、とお客様は去ってしまいます。
去年、2014年の特電ブースがまさにこんな感じでした。
そこで、今回の展示で採用したのは、
「角コマ斜め切り」
これしかないでしょう。
斜めに切ることで通路が広くなるので、お客様が通りやすくなります。また、2方向の遠くから見ることができるようになるわけです。
お客様の立場で考えてみると、ブースというのは、近づくだけで中からスタッフがでてきて、聞きたくもない説明を聞かされて無理やり名刺を奪われるイメージです。
スタッフがギラギラしているブースでは、たとえ見たい商品があっても、近づくことすらためらってしまいます。
それに、「弊社の製品は、こんなにすごいんです。どうですか~?」みたいな説明はただの自慢話なので、聞いている人がどん引きしてしてしまう。「ああそうですか、御社はすごいですね」とそれ以上の話に発展しません。
ブースの説明員は、「お客様はどのようなお仕事をされているのですか?」と聞く側に徹するべきです。
そこで、私が考えた、人が来やすいブースを作るには、
- 客引きはしない
- お客様からコンタクトがあるまで話しかけない
- 自社の製品を自慢しない
- 言葉で説明しない
です。ギラギラした客引きをせずにどうやってブースに来客を連れ込むのかと言われそうですが、お客様のほうから来てくれるような楽しさを出すのです。
特電が今回使った方法は、
- 第一印象のインパクト
- お客様が楽しめる企画を催す
- たまに音を出す
- 景品を渡す
です。
展示会では、「うちはこんなにすごい製品を作っているんです~」と自慢するのではなく、「会社名を覚えておいてもらう」ことに徹するべきです。
とにかく、お客様に楽しんでもらうことが第一。言葉での説明は12秒以内。
詳細な説明はWebに書いたり印刷された資料を渡せばよいのです。
それから、もう一つ、今回の展示でわかった法則があります。
「ブースに社長がいると、お客様は入らない。」
少し離れた場所にいて、私(なひたふ)を訪ねてきてくれた人がいたときに現れるくらいがちょうどよいのです。
ブースにいると、どんなに控えめにしていても、やはりオーラでわかってしまうのでしょうね。会場を一周してきたり、ごはんを食べにいっていると、不思議とお客様がたくさん来ます。
それから、もう一つ。
「N人のスタッフがN人のお客様に説明して飽和していると、N+1人目のお客様が入りやすい」
人が入っているとこに入りやすいという心理はありますが、新しく来たお客様は説明員につかまる恐れがないから、安心してみてくれるわけです。
社長だけでは展示会はうまくいかないということがわかった展示会でした。
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コメント
その通りだと思います。シャイなので話しかけられたらどうしよう?とか、説明聞いても大学だから、相手方の儲けにならないよな?という気持ちで最初から引いた気持ちになっているので、奥まったブースは行きにくいです。
説明員が飽和していると、なんだろう?という興味と、話しかけられる恐れが低いので、行きやすいですね。。。
投稿: marsee | 2015.11.21 11:20
コメントありがとうございます。
見てみたいけど話しかけられたくないけど、という気持ちですよね。
多くのブースが強引な客引きをして、本当に損をしてしまっていると思います。
投稿: なひたふ | 2015.11.22 01:04
初日に訪問させていただきました。
おっしゃる通り、ブースに「入っていく」感覚が無いので見やすかったですね。
加えて、あれもこれもと基板をたくさん並べるのではなく大画面モニタに視点を集中させる展示でしたので気になった人も多かったと思います。
冊子のマンガも細かいところまで描かれており面白いです。
お疲れさまでした。
投稿: さざなみ | 2015.11.22 01:30