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2018.05.31

SDSoCの使い方がわかるモータコントロールキット

TrenzElectronic社の製品でTEC0053というモータコントロールキットがあります。

Eddp

Arty-Z7と、モータコントロール基板と、ステッピングモータのセットなのですが、この基板の本当の目的はモータコントローラを作ることではなく、SDSoCの習得用のデモではないかと思います。

この基板にはWeb画面からモータをコントロールするというデモアプリが付いてくるのですが、Webサーバを動かすためのLinuxと、モータをコントロールするためのFPGAのデザインなどがすべてSDSoCで作れてしまうのです。

Tec0053_ui

それに、サンプルソースコードはXILINXのGitHUBにあるので、XILINXが開発に非常に積極的に関わっているのではないかと思われます。

sun

私も、この基板のおかげで、SDSoCの何たるかを理解しました。

SDSoCというのは、Vivadoの論理合成と、Vivado HLSの高位合成と、XILINX SDKとPetaLinuxとをセットにしたもので、C言語で書いたプログラムがそのままハードウェア化されて、Linuxが起動するSDカードのイメージになって出てくるというツールのようです。

C言語で書いたプログラムのうち、ハードウェア化したい、高速化したい部分を指定すると、そこがVivado HLSに渡されてハードウェア化されて、ZYNQのAXI経由で操作されるハードウェアアクセラレータになります。

DMAとかレジスタの受け渡しは、ユーザが知らないところで勝手にやってくれるので、ハードウェアやAXI HPの知識は不要で、ほとんど意識する必要はありません。

毎回PetaLinuxを動かしていたんでは重いのでは、と思われますが、最初の1回だけ数時間かかりますが、2回目以降は10~20分でできます。そのへんはちゃんと賢くやっているようです。

sun

そんなTEC0053のチュートリアルを書きましたので、ぜひご覧ください。

https://www.trenz.jp/tutorial/tec0053.html

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2018.05.30

第1回 Cosmo-Zセミナーを開催しました

本日、第1回目のCosm-Z活用セミナーを開催しました。

ファンクションジェネレータやNaIシンチレータ、MPPCアレイ、プロジェクタなど、重たいものをいっぱい詰めて、出発です。

Cszsemi1

セミナーの内容は、

  • 第1章 Cosmo-Zの概要
  • 第2章 最新版ファームウェア
  • 第3章 FPGAの仕組み
  • 第4章 Webインタフェース
  • 第5章 コマンドライン・インタフェース
  • 第6章 トリガの設定
  • 第7章 イベントモード
  • 第8章 オフライン解析

となっています。

セミナー資料はこんな感じです。

Csz_seminar_5

Cosmo-Zのしっかりとした解説資料を作ろうと思い、昨日から徹夜で作成していました。

8名用の会議室を予約したので会場が狭かったのですが、その分、気軽に質問できるようになってよかったと思います。

熱気あふれる会場のようすです。

Csz_seminar_1_2

専門性の高い質問が飛び交います。

Csz_seminar_2

貸出機やデモ機を用意し、一人1台のCosmo-Zを確保しました。すでにお持ちの方にはもって来ていただきました。

皆さま机の上には、ファンクションジェネレータや、シンチレータ、その他いろいろな機材が積み重なっていて、無数のケーブルで接続されています。

Csz_seminar_3

トリガのかけ方やイベントモードでのデータ取得方法を説明し、放射線計測に使う際のCoincidenceやVetoのかけ方など、非常に専門性の高い内容を説明したのですが、まったく問題なく付いてきてくれました。

来月、6月27日にも第2回Cosmo-Zセミナーを開催しますので、ご興味のある方は是非ともご参加ください。

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2018.05.29

Artix-7ボードの改版を行いました

本日、特電Artix-7ボードの新しい基板が届きました。

Art7_topt

特電Artix-7ボードは、大容量のXC7A100Tのほか、USB3.0、DDR3メモリを搭載したボードです。2.54mmピッチのピンヘッダに64本のI/Oを出しているので、試作や1点物の作成に便利なボードです。

今回の主な改良点は、

  • 電源コネクタを、極性統一のコネクタではなく、普通のACアダプタに使われているΦ2.1のジャックにした
  • LVDS実験用に2.5Vの電源をボード上に搭載した
  • 水晶からのクロックをレベルシフタで電圧変換してからFPGAに渡すようにした

などです。

まずDCジャックですが、今までは極性統一コネクタというものを使っていたのですが、極性統一コネクタに対応したACアダプタが少ないのと、極性統一ジャックが販売終了となってしまったため、普通のDCジャックが使えるようにしたという経緯です。

Dcjack

通常版のDCジャックのほうが少し大きいのですが、周囲の部品の配置を工夫して何とか基板に実装することができました。

次に2.5V電源ですが、基板裏側の左上のほうに、V25と書かれた長方形のパッドがあります。そこから2.5Vが出ています。

A7_bot

これを各BankのVCCIOにつなげば、そのI/Oは2.5Vになります。

また、特電Artix-7基板には、USB用の1.8Vと、DDR3用の1.5Vと汎用の3.3Vがあるので、VCCIOを1.5V~3.3Vまで変える実験ができます。

最後に、VCCIOをいろいろと変えた場合に、FPGAに与えるクロックの振幅が電源電圧に合わせて変わるよう、レベルシフタを入れました。

これでどんなVCCIOでも安心して使用できます。

Art7_nanamet

また、特電Artix-7ボードのUSB3.0は、真の3.0 SuperSpeedです。

300MByte/s以上の速度が出ます。

USB3.0→AXIバス→DDR3メモリという経路でデータを転送するサンプルアプリもあり、今回の新基板でも問題なく動作しました。

A7_usb3

特電Artix-7ボードの詳細はこちらです。

http://www.tokudenkairo.co.jp/art7/

新しくなったArtix-7ボードをどうぞご利用ください。

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2018.05.28

Cosmo-Zで時間を指定してエネルギースペクトラムを作る機能

今週水曜日にCosmo-Zセミナーというのを開催するので、放射線解析機能の機能を強化しています。

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Cosmo-ZにNaIシンチレータをつないで、NaIのそばに塩化カリウムの試薬を置いて、取った波形がこれです。

40k_0

1分間に何回のイベントが発生するかのカウントレートの変化をグラフにしたものを次の図に示します。

トータルで4時間測りましたが、75分経過したころに塩化カリウムの試薬を外したので、そこでカウントレートががくっと減っています。

40k_1

本来なら条件が変わったら別のファイルにするべきなのですが、1つのファイルで途中から条件が変わるということになってしまっています。

パルスの高さと頻度のヒストグラム(いわゆるスペクトラム)を作る際、Webインタフェースの簡易的なものですが、時間を指定して解析できるようにしました。

まずは0分から71分までのものです。

40k_2

次は120分目~191分までのものです。

40k_3

どちらも72分間のヒストグラム(エネルギースペクトル)を取っています。横軸はパルスの高さなのですが、240と360の間にあるピークの高さが変わっているのがわかりますでしょうか?

わかりにくいので画像編集ソフトで色を付けてみました。

40k_4_2

カリウムのおそらく1460keVのピークと思われるものがはっきりと見えています。

sun

どこからどこまで、と時間を指定してエネルギースペクトルを作ることができるというのは、放射線を監視するような用途に便利かもしれません。

24時間何かを監視していて、異常なことが起きた時間帯の状況をオンラインで手早く解析できるとか、そういう用途に使えるのではないかと思います。

手始めに、次に雨が降ったときのラドンを見てみたいと思います。

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2018.05.16

第3回Zynqberry×ZYNQ活用セミナーを開催しました

秋葉原にて第3回、Zynqberry×ZYNQ活用セミナーを開催しました

Seminar1

今回の参加者は8名でした。

Trenz社のサンプルプロジェクトの仕組みや、FPGAの作り方、UIOドライバの作り方、LinuxやU-Bootの構築などについて説明をしました。

7時間の長丁場でしたが、皆様、ご参加ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。

初めての有料セミナーでしたが、アンケートを見ると高いと回答した方はいないので少し安堵しました。

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2018.05.09

特電初の技術系正社員を募集します

特殊電子回路㈱では、正社員を募集します。

「今年就職したけど、いまいち合わなかった。やっぱりFPGAや回路設計の仕事に転職したい」という方はいませんか?

特殊電子回路では「Cosmo-Z」や「HyperFADC」など、高速ADC×FPGAな自社製品の開発をサポートしてくれる正社員を募集します。

詳細とエントリーはこちら をご覧ください。

 

(↑このような製品のFPGAや組み込みソフトウェアの開発)

今回の募集はアルバイトではなく社会人の正社員です。正社員という肩書が重い・・という方は契約社員でも構いませんが、基本的に週5日×8時間で働ける方を募集します。

飲み会とかもありませんし、叱られることもありません。激務ではないので新しい技術を勉強する時間が十分に取れます。いろいろと教えてもらえます。

週5のフルタイムですが、定時に帰れます。もちろん残業したい方はしても構いませんが、原則として36協定の範囲内となります。休日出勤は原則としてありません。(年に1~2回、展示会があるかもという程度)。

必要な知識と経験はFPGAや回路設計に関することですが、入社後に徐々に覚えていっていただきますので、入社時点でエキスパートである必要はありません。ただし、電子回路に対する情熱と、電子回路が好きだという気持ちは必要です。

詳細とエントリーはこちら をご覧ください。

sun

さて、気になる給料ですが、モデル年収には25歳で350万円と記載しています。これを安いとみるか、高いとみるかは人それぞれですが、能力のある方にはもっと高い給料をお支払いします。

25歳というのは、「大学院卒入社1年目でミスマッチで退職した人」あるいは「大学卒で3年程度働いた人」というのを想定しているためです。こういう募集をしているのは五月病の季節だからです。350万円という基準は、世間一般の基準をもとに決めています

実際には何歳の方が応募していただいてもWelcomeです。

どのようにして給料を決めるかというと、その人が1年間にどれだけの付加価値のある仕事ができるかです。

昔から言われていることですが、自分の給料の3倍稼がなければならない、という話があります。会社には間接部門や家賃がぶらさがっているから、現場の人は給料の3倍稼がなければならないという説なのですが、この数字には意外と根拠があることがわかります。(弊社の場合は社長が働いている零細会社なので3倍稼がなくても大丈夫でしょう。)

つまり、月に90万円分の仕事をしてくれる人を採用したいということです。

もちろん能力のある人にはより高い仕事をお願いします。一人で月に150万円の仕事ができる人であれば、年収600万円をお支払いします。

30歳や35歳の方でも応募していただいて構いません。年齢に応じた世間並みの給与をお支払いできるようにいたします。ただし、その年齢に応じた年収がお支払いできるかどうかは、その人の能力によります。

sun

今回の募集は、特電では初めての技術系正社員を採用したいという強い思いから来たものです。

いままでは、社長と、手伝ってくれるアルバイトさんだけで14年間なんとかやってきました。

正社員は一人も採用してこなかったのです。

その大きな理由は、

  • 給料を払い続けることができるだろうか
  • いくらまでなら給料を払うことができるだろうか

という不安があったからに他なりません。

今までは社長が我武者羅に働いてその利益を事務所家賃や雑給、固定資産に充てるという考え方でした。個人事業の延長でした。

しかし、この考え方じゃ会社が大きくならないということに気が付きました。

例えば「月給60万円でベテラン社員を採用するかどうかというケース」を考えてみてください。

毎月コンスタントに給料を払えるだろうか・・55万に負けてもらえないだろうか

と減らす方向に考えるのではなく、

180万円の受託開発を受けたとして、その人がいれば1か月で完成できるだろうか?完成できるなら毎月180万円の仕事を取ろう。120万円で営業や間接部門を2人増やし、福利厚生や固定資産も充実させよう。

と考えるようになったからです。

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2018.05.07

Zynqberry×ZYNQセミナーを開催します。

来る5月16日(水)、Zynqberry×ZYNQセミナーを開催します。

ボードの使い方から、サンプルプロジェクトの解説、Linuxの構築やアプリケーションの作成、ドライバ、FPGAの作成方法など盛りだくさんの内容です。

ZbseminarZynqberry

ZYNQで動作するオリジナル製品を開発するには、FPGAやアプリの開発だけではなく、OSの構築についてもひととおり知っておく必要があります。

そこで、ZYNQを使った製品を開発する方のために、Zynqberryを題材にしたセミナーを開催することにいたしました。

主に下記のような内容で話をいたします。

  • Trenz社サンプルプロジェクトのしくみ
  • 基板の拡張方法
  • 自分のFPGAプロジェクトはどうやって作ればよいか?
  • 自分のソフトウェアはどうやって開発すればよいか?
  • 作ったプロジェクトでFPGAが起動するようにするにはどうすればよいか?
  • OSとドライバの機能はどうやって使えばよいか?

これまでに行ってきたセミナーがOSの構築であったのに対し、今回のセミナーは応用編という位置づけでアプリケーションの構築まで深く解説します。

時間は10時から17時と少し長めにとっており、講義とハンズオンを混ぜたセミナーとなります。

少し長めの時間を確保しておりますので、急がずにゆっくりと手を動かしながら、着実に身に着けることができます。

セミナー内容の詳細

  • 第1章 Zynqberryの概要
    • ZynqBerry(TE0726)のハードウェア
    • スクリプトベースのVivado活用法
  • 第2章 OSの構築
    • FSBLへのパッチ
    • U-Bootの構築
    • 何もないところからのXILINX Linux Kernelの構築
    • デバイスツリーの書き方と各項目の意味
    • USBとWiFiを開放する
    • Ubuntu Linuxでリッチな環境
    • HDMI出力とデスクトップ
  • 第3章 より進んだ開発方法
    • ドライバを作らずにZynqberryのGPIOを操作する方法
    • SDSoCバウチャーを使った開発
    • 動的なFPGAの書き換え方法
    • 作成したデザインをROM化する方法
    • User Space I/Oを使ったハードウェアアクセス方法
Zynqberryubuntu14

【Trenz社ZYNQ製品活用セミナー 開催概要】

日時:2018年5月16日 10:00~17:00(受付開始9:30~)

場所:新秋葉原ビル 3階 秋葉原駅前会議室 セミナールームA

   (東京都千代田区外神田1丁目18)

アクセス:https://goo.gl/maps/mBeEsBzegdM2

受講料:10,800円 (税込)

定員:10人(抽選)

申し込み開始:2018年4月27日から

申し込み終了:2018年5月15日 12時00分まで

【ご持参いただくもの】

  • ノートパソコン ※必須
    ノートパソコンにはXILINXツールをインストールする必要があります。詳細は後日公開します。
  • ZynqBerryまたはGigaZeeボード
    ※ボードをお持ちでない方は貸し出しも可能です。

10名様限定、1日コースで参加費用は10,800円。絶対に損はさせません。

ZYNQを使った製品を作りたいとお考えの方、ぜひお待ちしております。

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2018.05.01

Cosmo-Zでの16ch同時サンプリング

今日はCosmo-Zの開発に関して、とても大きな進捗がありました。

オシロモードでの16ch同時サンプリングができるようになったのです。

Csz16ch_photo

いままでCosmo-Zはオシロモードでは最大8chまでしか同時サンプリングができませんでしたが、それは計測データをセレクトしてAXI HPポートに送り出すステートマシンの出来が悪かったからです。

AXI HPは64bitの幅で計測データは16bit幅なので、1クロックで4個分の波形を転送できます。Cosmo-Zは32QWORD単位で各チャネルのデータをDDR3メモリに転送しているので、1チャネルの波形を128個分送り出しています。

ところが、AXI HPの最大転送長は256QWORDなので、1回の転送で8ch分のデータしか送り出せなかったのです。そこで現状のステートマシンの外側に新たなループを設け、256QWORDのデータ転送を複数回繰り返せるようにして、32ch分のデータをメモリに転送できるようにしたのです。

Csz16ch_stm

とは言っても、AXI HPポートは250MHz 64bitの幅しかないので、全部のバンド幅を使い切ったとしても16chならば最大で62.5MHzまでのサンプリングとなります。これ以上の周波数はFIFOが許す限りということになりますが、16ch 100MHz 3900ポイント程度までは大丈夫でした。

4000ポイントにするとエラーとなります。

Csz16ch_err

もう、ステートマシンの動作が謎すぎて、理解不能になってきました。

sun

下の図は16ch分の波形の同時サンプリング結果dす。

Csz16ch

ヒストグラムもタケノコのようにワキワキと生えています。

Csz16ch_hist

サンプリング周波数を50MHzにしたら、16chで100万ポイント分同時サンプリングできました。

Csz16ch_1mpoint

ノイズを見ているのでほとんど重なって太い棒のようになっています。

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