SDSoCの使い方がわかるモータコントロールキット
TrenzElectronic社の製品でTEC0053というモータコントロールキットがあります。
Arty-Z7と、モータコントロール基板と、ステッピングモータのセットなのですが、この基板の本当の目的はモータコントローラを作ることではなく、SDSoCの習得用のデモではないかと思います。
この基板にはWeb画面からモータをコントロールするというデモアプリが付いてくるのですが、Webサーバを動かすためのLinuxと、モータをコントロールするためのFPGAのデザインなどがすべてSDSoCで作れてしまうのです。
それに、サンプルソースコードはXILINXのGitHUBにあるので、XILINXが開発に非常に積極的に関わっているのではないかと思われます。
私も、この基板のおかげで、SDSoCの何たるかを理解しました。
SDSoCというのは、Vivadoの論理合成と、Vivado HLSの高位合成と、XILINX SDKとPetaLinuxとをセットにしたもので、C言語で書いたプログラムがそのままハードウェア化されて、Linuxが起動するSDカードのイメージになって出てくるというツールのようです。
C言語で書いたプログラムのうち、ハードウェア化したい、高速化したい部分を指定すると、そこがVivado HLSに渡されてハードウェア化されて、ZYNQのAXI経由で操作されるハードウェアアクセラレータになります。
DMAとかレジスタの受け渡しは、ユーザが知らないところで勝手にやってくれるので、ハードウェアやAXI HPの知識は不要で、ほとんど意識する必要はありません。
毎回PetaLinuxを動かしていたんでは重いのでは、と思われますが、最初の1回だけ数時間かかりますが、2回目以降は10~20分でできます。そのへんはちゃんと賢くやっているようです。
そんなTEC0053のチュートリアルを書きましたので、ぜひご覧ください。
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