ZYNQ+Ubuntu 18.04LTSで5GのWiFiの速度を測定
ZYNQのUbuntu Linux 18.04LTSでWiFiが動くようになってきたので、速度を測ってみました。
回路の構成は以下のようになっています。
ZYNQのMIOから出てきた8bit 60MHzのパラレル&制御信号をUSB3320でUSBの普通のD+/D-のバスに変換します。そこからLAN9514というUSB HUB&LANのICを使って100BASEのEthernetと、4つのUSB2.0 HighSpeedポートを出します。このUSB2.0のポートにUSB WiFiをつなぎます。
使用したUSB WiFiは2.4GがWDC-150SU2MBK、
5GはWDC-433SU2M2です。
速度の測定はローカルネットワークとWANの両方で行います。
ZYNQのUbuntu Linux上で16~256MByteの乱数を発生させてそれをファイルに保存しておき、ローカルネットワークにWindows10のIISで動くFTPサーバとの間の転送速度を測ります。(Ubuntu上でのファイルはRAMDISKに格納しておきます。そうしないとSDカードの転送速度を測ってしまうことになるからです。)
測定結果は以下のとおりでした。
3~4回ほどFTPでファイル転送を行い、最もよかった値を記しています。あまりファイルサイズと転送速度に相関関係はないようです。有線無線といろいろあるので、実際の通信路では何ビットでエンコードされているかはわかりませんが、1バイト=8bitとすると、
- 2.4GHzのUSB-WiFiは約15Mbps
- 有線LANは約90Mbps
- 5GHzのUSB-WiFiはPUTが140Mbps、GETが100Mbps
となりました。
有線の100BASEは100Mbpsで頭打ちですが、無線の5GはUSBの480Mbpsの速度まで出せるはずなので、無線の方が速いようです。
それから、speedtestというツールを使ってWANにもつないでみました。サーバはいろいろ選べるようなので、OPEN ProjectのSINET接続という強そうなものを選びます。
まずは有線
root@cszmini:~# speedtest -s 15047
Speedtest by Ookla
Server: OPEN Project (via 20G SINET) - Tokyo (id = 15047)
ISP: Softbank BB
Latency: 3.31 ms (0.64 ms jitter)
Download: 81.86 Mbps (data used: 145.3 MB)
Upload: 84.86 Mbps (data used: 70.4 MB)
Packet Loss: 0.0%
次は無線2.4G。
root@cszmini:~# speedtest -s 15047
Speedtest by Ookla
Server: OPEN Project (via 20G SINET) - Tokyo (id = 15047)
ISP: Softbank BB
Latency: 4.39 ms (0.58 ms jitter)
Download: 21.54 Mbps (data used: 12.7 MB)
Upload: 21.30 Mbps (data used: 34.7 MB)
Packet Loss: 0.0%
最後は無線5G
root@cszmini:~# speedtest -s 15047
Speedtest by Ookla
Server: OPEN Project (via 20G SINET) - Tokyo (id = 15047)
ISP: Softbank BB
Latency: 7.42 ms (0.56 ms jitter)
Download: 51.36 Mbps (data used: 67.6 MB)
Upload: 81.65 Mbps (data used: 142.9 MB)
Packet Loss: 0.0%
結果を図にすると、有線の100Mと無線5Gはアップロードに関してはほぼ同じスループットが出ています。
WANとLANで結果が少し異なるのは、遅延時間が効いてきているのかもしれません。
| 固定リンク
コメント