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2021.10.23

基板設計失敗の振り返り

作成した基板のコネクタの左右を逆にしてしまった件で、どうしてこんなに基板の失敗が多いのだろうと思って、最近5年くらいの間に設計した基板のミスをリストアップしてみました。

Pcberror

黒は全く動作不能レベル。赤は修正可能だけど基板の加工や部品の加工など物理的な修正が必要なもの。オレンジは痕跡を残さずに修正できるもの。青や緑は部品型番や定数の変更くらいでなんとかなる軽微なものです。

数千個のネットの中で間違いは1つか2つであったとしても、その1つや2つが致命的ということもあります。

 

特に、新しい部品を使うとFootprintのミスが多いです。とりわけダイオードとかLED、インダクタなど簡単そうに見えるもののほうが、極性や部品の向きの失敗が多い。そういえば10年くらい前はネットリストをプリントアウトして1つ1つ赤ペンで消し込んでいって確認とかしていたのと、基板設計は外注していたのですが最近はしていないなぁ。それでもやはりミスは消えなかった。

結局のところ、どんなに注意をしていても基板のミスは消えないと思います。

今まで特電では基板を作るときには、簡単な基板なら回路や基板設計はだいたい1日か2日で出来るだろうと考えて15~30万円ほどといただいました。しかし、後から仕様が追加されるのはもちろん、ここはこうしてほしいとか要望が出てきたり、そういうことをしているとあっというまに1週間、1か月かかってしまいます。元の1~2日という見積もりは大抵はずれます。

それから、基板製造費+実装費は外注費の120%くらいか5万円くらいの手数料をいただいていたのですが、これだと一回でもミスをすると赤字になってしまいます。

部品代も仕入原価に10%~数万円くらいを手数料として上乗せしていましたが、部品を探したり発注したりする時間だって何時間もかかるわけですから手数料が安すぎました。

それに基板設計の仕事って数時間でできそうな簡単な基板でも、新規部品の使い方を調べたり、FootPrintを作ったり、配線パターンを確認したり、ガーバ出力して基板製造指示書を作ったりしていると、どんなに簡単な基板でも1日で設計可能ってことはないですね。

いままでの見積もりが安すぎました。反省

そもそも、基板の設計というデスクワークの仕事の部分で役務の対価としての15~30万円の利益しかなくて、これが苦しかった原因です。

ワードプレスを使ったホームページの作成だって外注したら100万円するわけですから、基板の設計という高度な仕事を15万とか30万で請けていたのが大馬鹿でした。

回路設計と基板設計はどんな簡単なものでも最低50万円からにしないとだめですね。基板製造・実装費用・部品代は作り直しのリスクを含めて外注費の240%を標準価格とすることにします。これで高いと言われたらやらないほうがいいかもしれない。

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