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2021.10.14

Cosmo-Zで等価サンプリングを行い反射波を測定してみた

Cosmo-Zに等価サンプリングの機能を実装して、100MHzサンプリングのADCを用いながら1GHz以上のサンプリングを等価的に実現できました。

装置の構成はこんな感じです。

Eqsample

Cosmo-ZのディジタルI/Oから1.8Vのディジタルのパルスを出し、それを抵抗で分圧してアナログ入力に入れます。

|_______|_______|_______|_______|_______|_____

という、周期100usで繰り返す27ns幅のパルスを出しています。

 

そのアナログ入力の部分から同軸ケーブルを伸ばしていって解放端で反射して戻ってきた反射波を見てみましょう。

まずは同軸ケーブルを外した状態で測定してみました。

Coax_0m1

↑。雑に配線したリード線による反射で細かいリンギングが見えていますね。

波形を拡大してみると、1ns以下の間隔でサンプリングできていることがわかります。

Coax_0m2

 

次に、同軸ケーブルをつないでみました。まずは2m。

Coax_2m

なんて汚い波形でしょう!

矩形のパルスが同軸ケーブルで反射して戻ってきて重なるため、こういう波形になります。

 

次は4m。出力パルスと反射波が40ns離れるので、分離して2つ見えています。

Coax_4m

 

次は同軸ケーブル6m。

Coax_6m

60ns分離しました。

・・・

このような感じで同軸ケーブルを長くしていくと、出力波と反射波が分離していくのが見えます。秋月で買った同軸ケーブルを全部つないで13mにすると、約130ns分離しました。

Coax_13m

 

同軸ケーブルを伝わる電気信号は1m進むのに5nsかかると言われていますが、今回のような反射の実験の場合、信号が往復するのでその2倍の時間がかかり、1mあたり10nsほどとなります。実験結果もだいたい10ns/mになっていました。

今回の実験の目的は信号の反射の時間を測ることというよりはCosmo-Zに等価サンプリングが正しく動いているかを確認することにあります。

100MHzのADCでありながら1GHz以上の等価的なサンプリングができることが確認でき、時間的な尺度も正しいだろうということが確かめられました。

 

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