« 事業復活支援金の申請完了 | トップページ | QFP100とQFP144のソケット基板 »

2022.05.19

USB-JTAGを作ろうとしたら部品集めで苦労した話

特電のオリジナルのUSB-JTAGケーブル「Pocket JTAG Cable」を作ろうと部品を集めていたのですが・・

Pockj1

うっ、やっぱり、どこにも部品がない。

特に今回入手できなかったのは

  • MIC5209
  • 24LC64-I/SN
  • LM2903DR2G
  • CX8045GB24000H0PESZZ
  • XC2C256VQ100
  • SN74LVC1T45DBVRの6種類です。

です。それぞれどういう部品なのか順番に説明します。

 

このPocket JTAG Cableは2005年ごろの設計で大変古く、今となっては奇妙に感じる古い部品をいくつか使っています。

Pkj

 

MIC5209というのは旧Micrel製のLDOなのですが、下の図のような変なピン配置をしています。

Mic5209

そもそもなんでこんなICを使っているのかというと、MIC5209の前にIRU1207-33CSというのを使っていて、それがディスコンになってしまったため同じピン配置のLDOに置き換えたのだと思います。

LDOの3端子レギュレータを使わなかった理由はわからないのですが、当時は10uFは積層セラミックコンデンサではなくタンタルコンデンサを使っていたとか、発振しにくさとかではないかと思います。

DigiekyではMIC5209は品切れなのですが、MIC5236またはAP2213というのが同じピン配置で入手可能であるようです。MIC5236は150mAしか取り出せませんが、AP2213は500mA取り出せます。ただ電源ICを置き換えるのはリスクが高いのでいままでのMIC5209が使えればそれに越したことはありません。

 

次。24LC64-I/SNですが、なぜかこんな普遍的なI2CのEEPROMが入手できません。M24C64-RMN6TPというROMに置き換えたのですが、まぁ、大丈夫でしょう。

Sop8

それから、LM2903DR2Gというコンパレータもなぜか入手できません。こんな一般的な部品なのに、どうしてなのでしょう。Rohm社のLM2903F-E2に置き換えてみます。

 

より大きな問題は水晶振動子のCX8045GB24000H0PESZZです。24MHzの水晶なのですが、EZ-USB FX2に使う水晶は以外と要求が厳しいのです。なぜならば、水晶という部品は周波数以外や精度にも、負荷容量、直列抵抗、駆動レベルというパラメータがあるからです。負荷容量が合っていないと周波数がずれるそうで、合わせた方がよいでしょう。直列抵抗は、まぁ、あまり気にしなくてよいでしょう。

(なお、負荷容量というのは水晶振動子から見た負荷回路の容量で、水晶の横についているコンデンサの値とは異なります)

水晶のパラメータで一番問題なのは駆動レベルです。EZ-USB FX2は500μWというパワーで水晶振動子を駆動しますが、今の世の中で一般的に使われている水晶振動子の一般的な駆動レベルは数十uWです。EZ-USB FX2は20年前のデバイスなので当時は500uWのパワーで水晶をブルンブルン震わせていたのでしょうが、現在の水晶は小型化されていてそんなパワーで駆動してはいけないのです。

ちなみに、500μWで駆動する水晶というのは下の写真のようなHC49タイプの水晶になります。

Hc49

EZ-USB FX2の純正評価ボードでもこういったのを使っています。

さすがに、こういうのは使わないですよね。CX8045GBは大きな駆動レベルに耐えられる水晶だったのですが、入手性が悪くなってきてしまいました。仕方がないので、古き良きHC49型の水晶に戻って使うことにします。

はっきり言って、マイコンやインタフェースICの内蔵発振回路を利用した水晶振動子は使うべきではありません。わずかな金額の差で振動子ではなく発振器が入手できるなら発振器を使うべきです。駆動レベル、振動子は負荷容量、直列抵抗というパラメータの合わせこみが難しすぎます。

  

次。XC2C256-7VQG100Cです。今、Digikeyで6384円という値段が付いていますが、1年前は2108円でしたよ。記録によれば2008年12月は1290円でした。どうしてこんなに高くなっちゃったの?

Xc2c256

今となっては、高くてもいいので、何円でもいいから買えればいいのです。

Mouserにずいぶん前に注文を入れていて、「一緒に注文したデバイスがまだ入荷しないからXC2C256VQ100だけ先に送ってくれ」と言ったら、「XC2C256VQ100が在庫がありという表示が間違っていて本当はありません」という信じられない回答が送られてきました。まさか、このタイミングで・・ね

Mouser

↑この「在庫あり」は間違っていたということです。これはヤバい。

 

SN74LVC1T45も在庫切れ。

双方向のレベルトランシーバ兼バッファなのですが、いつも在庫切れしているという印象です。なんでいつも無いんでしょう。SN74AVC1T45は在庫があるけど、AVCは3.3Vまでしか耐えられません。LVCは5Vまで耐えられます。JTAGケーブルとして古いICにも対応したいので、やはりLVCでいきたい。あと、BGAタイプやSONパッケージのものは入手できます。やはり実装が難しそうだということでみんな敬遠するのでしょうか

1t45

 

 

 

というわけで、MIC5209、XC2C256VQ100、SN74LVC1T45DBVRという3つのキー部品が入荷できなくなってしまったのですが、中国の流通在庫業者にこれらの部品が全部たくさんあるというのを見つけて、思わずポチってしまいました。

Winsource

マジかよ。13871個あるw

XC2C256-7VQG100Cが今回のキー部品なのですが、この流通在庫が本物ならばたくさん買いたいですね。数個買ってみて、本物かどうかを判断できればいいのですが・・・って、そういう真贋判定器を自分が作ろうとしていたことを思い出しました。

IC真贋判定器を作るモチベーションが上がってきましたぞ!

 

|

« 事業復活支援金の申請完了 | トップページ | QFP100とQFP144のソケット基板 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 事業復活支援金の申請完了 | トップページ | QFP100とQFP144のソケット基板 »