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2022.12.31

今年も1年ありがとうございました

今年も1年ありがとうございました。元日に「物理計測にFPGAを使うことの普及と、包括的なJTAGソフトウェアの開発」というのを目標にしていたようですが、全然違う方向に進みました。

 

1月

  • Cosmo-ZのWindowsアプリ開発
  • 鋭いパルスを出力してCosmo-Zの等価時間サンプリングで伝送線路の特性を測る
  • JTAGバウンダリスキャンを使ったIC真贋判定のアイデアを考える
  • 東向島の倉庫撤退

2月

  • 高速パルス発生回路
  • EffinityとMITOUJTAGの実験
  • Cosmo-ZのWindowsアプリ開発 放射線計測回路とMCAの導入

3月

  • Cosmo-Z用にLinuxカーネル5.15を構築
  • Cosmo-Zのロックインアンプ改良
  • ZYNQのBitstreamをWeb経由で更新する

4月

  • 永田町バトル2000をリリース
  • Cosmo-Zのチャネル間クロストークの問題に取り組む
  • JTAGを使った真贋判定装置の設計開始
  • FPGAを使ったディジタルロックインアンプの精度向上のための改良

5月

  • SYNCフィルタ、CICフィルタについて完全に理解する
  • Spartan-7基板の改修
  • 半導体真贋判定装置の試作

6月

  • 事業再構築補助金を取るため事業計画書の執筆

7月

  • Cosmo-Zのクロストークと歪率をさらに低減させる方法の研究
  • DAC8基板の改修→ブーンと鳴って終了。コイルのパターン間違えた
  • MITOUJTAGからEffinity Trion T20への書き込み成功
  • Spartan-7新基板の試作→いろいろミスってた。だめっぽい

8月

  • 半導体テスタのピンエレクトロニクスのためのハイサイドスイッチの検討
  • DAC8ボードの改良
  • Spartan-7基板でEZ-USB FX2からAXIとDDR3メモリにアクセスできるようにした
  • Spartan-7基板からRasPiカメラに接続できるようにした
  • Spartan-7基板の再々設計
  • DAC8基板の再々設計
  • ZYNQ本の執筆開始

9月

  • DAC8ボードのひとまずの完成
  • Spartan-7ボードの販売再開
  • 技術書典にZYNQ本を出展
  • 事業再構築補助金に採択される
  • X線検査器を購入

10月

  • 東大先端研の学術専門職員に就任する
  • ハイサイドスイッチの実験回路を作る
  • 事業再構築補助金の「交付申請」のため、あまり何もやっていない

11月

  • 半導体真贋判定装置の子基板を設計
  • MPSoCのためのLinux構築方法の解明
  • MOSFETで作る電圧クリップ回路の開発
  • 事業再構築補助金の「交付申請」のため、あまり何もやっていない

12月

  • 半導体真贋判定装置1号の試作
  • 展示会SEMICONジャパンに出展
  • 真贋判定サービス「シン・IC」のWebサイト構築

 

 

今年の大きかったイベントは、事業再構築補助金に採択されたことです。

半導体不足でArtix-7ボードとかCosmo-Zとか作ることができないので、それなら半導体不足を解決するためのソリューションを提供しようと思いたったわけです。しかしながら、半導体不足が極まっていて半導体テスタを作るための半導体もない。そんな中、秋月にあったCPLDを使って何とか作れるようにしようと考えた結果、1枚あたり45本の電源やGNDを担当する子基板を並べればよいという結論にたどり着き、あのような形になりました。

来年1月にはコントロール基板や、設計をミスしたBGA基板を作り直す予定なので、いよいよ本格的にサービス開始ができるようになると思います。

また、東大の教職員になったことも大きなイベントでした。RFSoCを使ってテラヘルツ波のためのFPGAを作るという研究をしているのですが、もともと大学の技官になりたかった私としては最高の職場です。本業そっちのけで大学に通っていることも多くなってきています。

本業の半導体真贋判定も、そろそろ腰を入れてやっていかなければなりませんね。

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2022.12.25

シンICのWebサイトに検査依頼を受け付けて自動見積する機能を搭載

Webサイトから半導体真贋検査の依頼を受け付けて、金額をWebで自動見積する機能を作りました。

ナビバーにある「検査の依頼」を押すと、下の画面のようなページに遷移します。

最初はカートが空なので、カートの確認は押せません。

ここで検査の追加を押します。

Irai1

下の図のように、ICの型番や、パッケージの形状、検査数量を入れるフォームが出るので、必要事項を記入していきます。

Irai2

こんな感じです。

Irai3

ここで確認ボタンを押すと、

Irai4

このように見積もってくれます。

難しいのはお客様がパッケージタイプを選んだりバウンダリスキャンの対応状況を入れなければならないことです。そのため、間違った情報を入れても人間(特電の中の人:私)がチェックして、最終的に正しい金額を見積もる作業が必要になってしまいます。

また、X線と外観検査で明らかな偽物だった場合には電気的検査をしても意味がないのでしないという選択もあります。逆に本物の可能性が高いから電気的検査は抜き打ち検査で20%くらいにしたいとかいう要望もあるかもしれません。

そのため、依頼時点では正確な検査内容も金額も出せないはずです。

というわけで、当社の真贋判定サービスでは、X線と外観検査が終わった時点で正確な見積金額を出そうということにして、依頼時の金額はすべての検査をしてMAXの金額を見積もって出すことにしています。

このような感じでWeb上で見積が取れて、

Irai5

「次へ」を押せば、住所入力画面に遷移して、そのまま発注できるようになっています。

発注サイトの設計で気を付けたことといえば、基本的には画面にあるのは「次へ」と「戻る」ボタンだけにしたこと。いっぱいボタンが並んでいるデザイン(オジサンはそういうの好きだけど)は現代人には好まれないのだと思う次第です。

とりあえず発注サイトは1日で作れました。

  

さて、こういった注文内容はデータベースに入れておくのですが、Xという注文が「Aというアイテムと、Bというアイテムと、Cというアイテム」で構成されているときのデータベース設計について少し書きます。

一つの注文の中に複数のアイテムが入るようなビジネスの場合、注文というテーブルと、注文詳細というテーブルに分けて管理します。

つまり、Xという「〇〇さんから注文があった」という情報を入れるテーブルと、「Aが〇個」「Bが△個」「Cが×個」というのを入れるテーブルを別々に作っておいて、XテーブルのidをA,B,Cに紐づけしておけばいいのです。

昔(10年くらい前)に売上管理のデータベースを作ろうと思ったときに、こういった基本的な考え方を見つけられず、かなり苦労しました。データベース設計の定石的な方法ってなかなか体系的にはまとまっていないんですよね。

 

具体的にいうと、ユーザ登録とオーダーとをどうやって紐づけするかを今悩んでいます。DigikeyでもMouserでも、ユーザ登録しなくても買い物できるじゃないですか。ユーザ登録すれば過去の履歴を見れたり住所を入れる手間が省けるしユーザにとってもメリットはある。

登録をしないで買い物を続けていって支払いが終わった後で登録するような場合に、他のサイトさんではどうやって紐づけするのかな~と気になっています。

ここでも2段階でもメールが飛んでくるのかどうかとか、気にしだすと気になります。

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2022.12.24

ZYNQ UltraScale+でのUIOの使い方

LinuxにはUIO(User Space I/O)という何でもやりたい放題のデバイスドライバがあります。このドライバを使うとユーザモードのプログラムからCPUの物理アドレスでI/Oを発行できるので、FPGAの中に自分で作った回路を動かしたり、FPGAの周辺レジスタを操作したりするのにとても便利です。

UIOの使い方は「UIOの使い方」の記事に書いたとおりで、amba {という括りの中に

名前@アドレス { compatible = "generic-uio"; reg = <先頭アドレス 長さ>};

を書けばよいという非常にシンプルなものです。

そして、bootargsの中に

uio_pdrv_genirq.of_id=generic-uio

を書けば起動時に読み込まれますが、同じことをZYNQ UltraScale+でやるとうまくいかなかったのです!

 

悩んだ末、この原因がわかりました。

まず、ZYNQ UltraScale+では何もしなくてもuio0~uio4までが勝手に登録されてしまっています。

cat /sys/class/uio/uio0/name

をやって、このUIOが何なのかを調べてみると、axi-pmonとかxilinx_apmが出てくるので、XILINXのPerformance Monitorが既にUIOを使っています。最初はこのUIOが邪魔して自分のUIOが登録されないのかと思ったのですが、そうではありませんでした。

原因は簡単なことで、Linuxのカーネル5.15.0ではUIOがデフォルトではMになっていたのです。

Uio2

これを*にしてビルドしなおします。Mというのはカーネルモジュールだからinsmodで読み込ませれば使えるはずなんですが、そういうことはしばらく触っていないとやり方をすっかり忘れてしまいます。ですからカーネルをビルドしなおした方が早い。

 

なお、Linux(WSL)の起動から、環境変数の設定、そしてmenuconfigを出してビルドするときのコマンドラインは、

. /tools/Xilinx/SDK/2018.3/settings64.sh
export CROSS_COMPILE=aarch64-linux-gnu-
make ARCH=arm64 menuconfig
make ARCH=arm64 UIMAGE_LOADADDR=0x8000
mkimage -A arm64 -O linux -C none -T kernel -a 0x3000000 -e 0x3000000 -d arch/arm64/boot/Image uImage

です。忘れたときの備忘録に。

 

これでDeviceTreeにuioのエントリを書いてあげると、見事に認識されるようになった・・・のですが、Linuxの起動の途中で固まるようになってしまいました。

AXI Performance MonitorもUIOを使っているので、干渉してしまうのでしょう。

まず、現在のデバイスツリーをソースに戻して編集します。

$ dtc -I dtb -O dts /mnt/hoge.dtb -o devicetree.dts
$ emacs devicetree.dts

自分のUIOのエントリはambaの先頭に書くのではなく、

Uio3

最後の部分に書けばよいようです。

Uio4

こうすれば起動時に固まりません。

自分のエントリは

my-reg@a0000000 {
compatible = "generic-uio";
reg = <0x0 0xa0000000 0x0 0x10000>;
};

というふうに書きます。

最初のmy-regは名前です。@a0000000は先頭アドレスで単なる名前ではないようなので、正しいアドレスを書かないといけません。

次の

reg = <0x0 0xa0000000 0x0 0x10000>;

は欲しいレジスタの先頭アドレスとサイズです。なぜ4つあるのかというと64bitプロセッサでアドレス空間が64bitあるからです。0x00000000-a0000000から0x00000000-00010000バイトを要求という意味なのだろうと思います。

このアドレスとサイズのサイズは、amba {の先頭で、

#address-cells = <0x2>;
#size-cells = <0x2>;

と定義されているので、この2というのはアドレスで2ワード、サイズで2ワードという意味なのでしょう。Zynq7000のときは<>の中は2つだったけど、UltraScale+になってからは4つになったのはそういう理由なんだろうと思います。正直、デバイスツリーについてはよくわからずに勘と勢いでやっています。

 

編集が終わったら

# dtc -I dts -O dtb devicetree.dts -o /mnt/hoge.dtb

でバイナリに戻せば書き換わります。

uioは全部で5個になっていて、自分のuioは0番になっています。

Uio5

デバイスツリーでは最後に書いたものが最も番号が若くなるのでしょうか?それとも、uioとperfmonitorとのロードするタイミングの差でしょうか。bootargsに書いたから最初にロードされるのかもしれませんね。

とにかくLinuxカーネルにUIOを認識することができました。

 

そうしたらFPGAのデザインを作ります。ZYNQ USPのM-AXI-HPM0_FPDにSMC経由でAXI-GPIOをつなぎます。

Uio6

AXI GPIOの入力ポートと出力ポートはバラして、出力ポートはLEDに、入力ポートは32bitのconstant値を与えています。このconstant値を読みだせるというデザインはバージョン番号の管理などに便利です。

AXI-GPIOのアドレスはA0000000から割り当てます。

Uio7

これでFPGAの準備は万端です。

 

以下のような簡単なプログラムでLEDを操作したり、constantに書いた32bitの数値を読みだすことができるようになりました。

#include <stdio.h>
#include <sys/types.h>
#include <sys/stat.h>
#include <sys/mman.h>
#include <fcntl.h>
#include <unistd.h>
#include <stdint.h>
#include <sys/ioctl.h>
int main() {
int fd_regs = open("/dev/uio0",O_RDWR);
unsigned long *regs;
printf("UIO driver test\n");
if(!fd_regs) {
printf("Can not open /dev/uio0\n");
return 1;
}
regs = (unsigned long *)mmap(NULL, 0x1000, PROT_READ | PROT_WRITE, MAP_SHARED, fd_regs, 0);
for(int i=0;i<6;i++) {
printf("FPGA reg(%x) data=%08lx\n",i,regs[i]);
}
regs[0] = 0x5;
regs[1] = 0xffffffff;
munmap(regs,0x1000);
close(fd_regs);
return 0;
}

自分で作ったハードウェアをソフトから叩けるようになりました。

Uio8

いやあ、本当にUIOって素晴らしいですね。

 

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2022.12.23

現代風のユーザ登録機能

半導体真贋サービス「シン・IC」のページにユーザ登録機能を実装しました。

最近のユーザ登録って、メールアドレスを登録すると、ハッシュ値が書かれたメールが送られてきてクリックすると本登録完了というやつではないですか。

だから、見様見真似で実装しました。

まず、ユーザの新規登録を押すと、こういうダイアログ風のページが出て、

Regist2

こういう感じでメールを送信しましたと出て、

Regist3

メールに書かれているURLをクリックすると、

Regist4

本登録が完了するというものです。

Regist5

なんで、みんなこういう2段階の仕組みにしているんでしょうね。

そんで、ログインができるようにしてみたのですが、

Regist1

ログインした先のページにはまだ何もありません。

さて、ログイン先には何を作りましょう。

Regist6

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2022.12.21

様々な種類のBGA ICソケットを入荷

注文していたBGA用 ICソケットが入荷しました。

BGA236ピンからBGA1517ピンまで全9種類。

Socket3_20221225202101

1500ピンを超えるようなやつだと、プローブがびっしりですね。

Socket1_20221225202101

ああ、早く検査装置を作って検査したい!

Socket2_20221225202101

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2022.12.20

マイクロ波テラヘルツ光電子技術研究会に来ています

今日は電子情報通信学会の、電子デバイス研究会(ED)とマイクロ波テラヘルツ光電子技術研究会(MWPTHz)合同の研究会のため東北大学の片平キャンパスに来ています。

仙台は寒い!道路が広い!小雪が降っている!

東北大学は案内の看板も地図も全然ないので、自分がどこにいるのかわからず、すごく迷いました。

Touhokudaigaku

10月から大学の教職員になってテラヘルツ波の研究をすることになったのですが、その勉強を兼ねてこの学会を聴講しにきました。

他の人の発表を聴いていると、自分もやらなければとモチベーションが湧きますね。

 

家族へのお土産には牛タンを買って帰りました。

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2022.12.19

シン・ICのホームページを作成しました

展示会で配ったパンフレットに、「詳しくは特設サイト https://shin-ic.jp/ へ」と書いてしまったので、慌てて特設サイトを作っています。

いつも、こんなバタバタです。

Shinicwebsite

Bootstrap5というのを勉強して、サクッと作りました。

ちゃんとSSLにも対応しています。

どうぞよろしくお願いします。

https://shin-ic.jp/

 

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2022.12.16

SEMICON JAPAN 2022 出展報告3日目

今日も元気に座り込み活動しています。もう3日目です。5分座っただけでも座り込みなんです。

Day3

でも、何に抗議しましょう??

偽物半導体にでも抗議しましょうか。

ということで、今日もたくさんのお客様に見ていただけました。30人くらいだったでしょうか?

100冊束のパンフレットが30冊残っていたので、3日間で70人の方にパンフレットを配ったはずです。

  

でも、期待していたほどたくさんの方がいらっしゃったとはいえません。SEMICON JAPANという展示会は半導体の製造装置、つまり正規品の半導体を作っている方のイベントなので、あまり真贋判定が必要になるような偽物半導体とはかかわりがないのでしょう。

 

これにて、撤収っー!

Day32

帰ったらシンICのホームページ作らなきゃ、忙しいっ!

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2022.12.15

SEMICON JAPAN 2022 出展報告2日目

今日も元気に出展しています!

 Day2_20221225195701

昨日との大きな違いは何かというと、プラカードを作ったことです。

プラカードというか、B1サイズの大きな印刷物です。

今回のブースはコンクリートの柱によって隠れてしまうという立地条件が最悪な場所でした。

少しでも目立たなければ、誰も見てくれません。

首からかけることができる看板を2枚作って、それを体の前と後ろにつけてサンドイッチマンにしたのですが・・さすがに恥ずかしすぎました。

Day22

でも、看板を持って遠くの人にアピールすると、気に留めてくれます。

恥ずかしがっている場合ではありませんね。一人でも多くの見込み客にアプローチしなければ出展している意味なんてないんですから。

Day23

看板にはキャッチな「半導体の真贋判定」と書いてあります。半導体の真贋判定で困っている人は遠くからでも見つけて声をかけてくれました。そうでない方も、「なんのブースだろう?」という表情でパネルを読んでくれるようになりました。

その甲斐あって、1日目よりたくさんのお客様に来ていただけましたと思います。

総数で20~30人くらいだったでしょうか。

 

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2022.12.14

SEMICON Japanに出展しています(1日目)

特殊電子回路㈱は、SEMICON Japanに出展しています。

この小さな2m×1mのブースが弊社ブースなのですが、

Tokuden

 

ほとんどお客様が来ません!

麻痺するくらい暇です。

Naitou

今日のお客様は6人くらいだったでしょうか。真贋判定サービスに興味を持っていただいたのは4人くらいかなと思います。

チラッと見て素通りしていくだけならまだしも全く見られることもありません。

 

なお、出展しているのは半導体真贋判定サービスで使う装置とそのサービスです。

Sg012

 

入り口の前の、ポジション的には良い場所なんですけど、どうして人が来ないんでしょうね・・?

  • ブースが小さくメカニカルに動くものがない
  • 事前の周知徹底(ハガキ出したりなど)不足
  • そもそも正規品の半導体を作っている人の集まりだから、ミスマッチ
  • 柱が邪魔で存在に気が付かれない
  • 目立たなすぎるから

いろいろ考えられますが、目立たなすぎるというのを明日は改善していきたいと思います

 

日時:2022年12月14日(水)~16日(金) 10:00~17:00

会場:東京ビッグサイト 東3ホール

小間位置:3702

1670833052_floor

1670832851_semijapan

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2022.12.13

展示会SEMICON Japanの準備追い込み

明日からの展示会に向けて準備の追い込みをしています。

まずは徹夜でパンフレットを作ってアクセアさんに特急コースで印刷を依頼しました。デザインセンスはないし、パワーポイントなんだけど、フォントと画像素材集でそれなりの仕上がりになりました。

Shinicpanf

仮眠をしてから朝になって、届いていたHOZANのマイクロスコープを組み立ててみたら、ICのパッドがめちゃくちゃ綺麗に見えました。マイクロステージと局所ライトも買ったので操作性も抜群!

Hozan_20221215011701

 

下の写真はシンIC子基板のコネクタ部分。業者さんによるはんだ付けは綺麗です。

Hozan1

 

クリーム半田とリフローだと、ピンの上側がはんだメッキされないので、ICのピン本来の光沢が残りますね。

Hozan2

 

シンIC子基板をVカットで分離するときにOLFA Pカッターで切ったのですが、基板の淵と配線が近接していて肉眼やルーペでは配線が無事かどうかわからなかったのですが、マイクロスコープで見ると一目瞭然。0.4mmくらいの余裕がありました。

Hozan3

 

次の気持ち悪い写真は、QFPのICソケットのスプリングピンが穴から突き出しているところです。ピン間隔は0.5mmなので、10μmくらいの分解能は余裕であると言えるでしょう。

Hozan4

 

マイクロスコープやX線検査でしばらく遊んだあと、秋葉原にパンフレットを取りに行き、深夜になってからIC真贋判定装置の組み立てを始めました。

基板をカッターナイフで分離して中継基板に挿し、それをベースボードに乗せたりして組み立てていきます。計算を間違ったのか1cmくらいの誤差が出ましたが、スペーサとかワッシャで調整です。

Sg011

そして、全部のユニットが組みあがったら深夜の4時ごろになっていました。

Sg012

組み立ててみてわかったのは、子基板に邪魔されてピンヘッダにアクセスできないこと。

展示会では形状見本として展示し動かさないのではんだ付けは適当(ベタ付け)です。

 

これを段ボールに入れて手で抱えて明日は(本日は)会場に赴きます。

 

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2022.12.12

展示会ポスターを数年ぶりに作成した

明後日から開催されるSEMICON Japanの準備も佳境に入ってきました。

印刷物は今日発送すれば、前日準備の日に会場に届くから、手持ちしなくてもよくなります。ポスターを徹夜で作ってアクセアさんに発注し、郵送で納品してもらうことにしました。

ポスターを作って展示会に出るなんて、4年ぶりくらいでしょうか。

 

いろいろな文章を書きたくなるのですが、ポスターは掲示するものなので写真を多くして文字を減らします。

Shinic1

Shinic2

とりあえず、これでGO。

 

 

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2022.12.11

0.5mmピッチのコネクタのはんだ付けで苦労する

昨日の0.5mmピッチコネクタのはんだ付けがうまくいかず、苦労しています。

X線検査機があるので撮影してみると、右側が私の手はんだした基板。左側が業者さんにお願いした子基板

Np1145xray

右側の私の基板はブリッジしているのが良く見えますね。X線って面白い。

 

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2022.12.10

真贋判定装置の筐体組み立て

真贋判定装置の子基板・実装済みが届きました。

Np1141array2

拡大してみるとワクワクします。

Np1141array

一方、PCBGOGOに注文していた中継基板も届きました。

Np1145raw

拡大してみてみると、うぎゃーと思えるピンの密度。

Np1145up

さて、手はんだ付けして組み立ててみますかね。

 

・・・ 

 

あ、こりゃダメだ。

Tehanda_20221215014901

手はんだするとブリッジしまくる。QFPのICみたいに引き半田ができない。なぜだろう。

とりあえず2個のコネクタを付けたので、ここに子基板を挿してみます。

Kumitate1

エッジコネクタを取り付けます。このコネクタ、すぐにピンが折れる

Kumitate2

仕上がりは悪くない。

 

次にベースボードを付けてみます。これも悪くない。

Kumitate3

筐体に入れてみると、大きな問題はなく組み立てることができました。

Kumirate4

 

問題は64個のコネクタをどうやってはんだ付けするか、ですね。

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ボトム基板の作成と出図

基板屋さんに問い合わせたところ、土曜日の午後3時までに出図すれば月曜日発送で基板を作ってくれるとのことでした。できれば午前中にデータが欲しいとのこと。

そういうわけで、今日は「ボトム基板」を設計しています。

ボトム基板というのは底面になる基板で、4つの中継基板に電源を供給したり、SPI信号を供給したりするものです。

設計開始が朝8:40。

Bottom1

 

左側の設計が完了し、90本の配線をジャンパに引き出せたが9:32。

Bottom2

 

左の配線をコピーして下の配線ができたのが、9:44。

Bottom3

 

ぐるっと一周分の配線ができたのが10:12。

Bottom4

 

ここでまさかのCPLD登場。10:16。このCPLDはSPIやJTAGの信号を4枚の中継基板に分配します。

Bottom5

 

CPLDの配線もひけたのが11:08。

Bottom6

 

ポリゴンを貼って、シルクで端子の説明を書いて、完成したのが12:32。

Bottom7

 

表面。

Bottom8

 

裏面。

Bottom9

 

午前中には間に合わなかったけど、基板屋さんは本日受け付けてくれました。

月曜日に発送とのことなのでSEMI Japanに間に合います。よかった。

 

 

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2022.12.06

久しぶりのIC真贋判定サービスを行いました

まだIC真贋判定サービスはスタートしていないのですが、お問合せのあったお客様はQFP144ピンのICをお使いとのことなので、真贋判定してみることになりました。

144ピンなら試作器を使って検査ができます。

セットアップの完了した姿がこちら。

Dsc_3672

スパゲッティ状の配線がありますが、これは電源をつないでいる配線です。

今回はFPGAではなくてルネサスのマイコンなのですが、3.3V単一電源で動作するので設定は楽でした。

(といっても大変ですが・・💦)

 

今年の5月ごろと今とで違うのは、X線検査装置と顕微鏡の存在です。

これでX線検査と光学検査ができます。

 

X線検査は1枚撮影したところでX線検査装置に付属していたPCが故障。SSDが吹っ飛んだみたいで夜中の3時から昼の13時まであれこれ復旧作業をしてみたけどダメでした。幸いなことに撮影した画像はサルベージできましたが、PC本体の起動はできなくなりました。メーカーに送って修理してもらうので今後1~2週間はX線検査はできなさそうです。

 

光学検査では大きな収穫がありました。再生品(中古品)である兆候が得られたのです。どんなに綺麗にはんだメッキをしてもわかります。ふっふっふ。詳しくはSEMIジャパンの特電ブースに来ていただいた方にお話しします。

表面のマーキングの文字も、私が持っているルネサスマイコンのものと少しフォントが違うし、少し焦げ気味な気がする・・

  

これはマーキング書き換えた偽物かもしれない!と興奮したのですが、電気的検査をしてみるとJTAGのIDCODEは正規品を示していました。

(今は検査にMITOUJTAGを使っていますが、いずれは専用のソフトを開発します)

Bscanall

また、すべてのI/Oもバウンダリスキャンで正常に動作しました。

Bscanconnect

 

FPGA真贋判定サービスのつもりだったのですが、マイコンの判定もできました。

 

光学検査やX線検査はあきらかな偽物は偽物であると断定できますが、全ピンの電気的検査を行って、動かぬ証拠ではなく、
「真正品のIDCODEを示した。I/Oが動いた」という動く証拠を出せます。

X線検査も光学検査も、ICが動くというお墨付きを与えられるものではないので、真贋判定に電気的検査は絶対に必要だと思います。

そこが、当社が開発している真贋判定サービスの大きな強みであると思います。

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2022.12.05

PCBGOGOに発注したが製造が開始しない

すぐに欲しい4層の試作基板を2日コースで日本で作ると16万円。

中国のPCBGOGOに出せば2日~3日で出来て6万円。

それなら中国に出します、ということでPCBGOGOに発注したのですが、製造が開始しません。

展示会までのスケジュールが狂いだしました。

 

日曜日の夕方に「このガーバでいいですか?」というメールが来て、いいですよと返事をしたのですが、その返事をした時間が現地時間で18時を回っていたからとのことで、翌日カウントにされてしまいました。

いろいろやりとりしたのですが、私が発注の際の下記のチェックを押してしまったのが原因で、データ確認が入ることになったようです。

Pcbgogo

このボタンを押すと確認タスクが生じて、しかもそれが時間外に来るので要注意。

でもね、日曜日の夜には確認の返事をして、月曜日の朝には確認OKで進めることが伝わっていたはずなのに、月曜日の夜にプッシュするまで動かなかったんですよ。

Pcbgogo_lazy

この20:52まで何をしていたのかという。

以前もPCBGOGOに注文したときには12時間コースなのに2日くらいかかって特急料金だけ取られたので、本当にこまめにプッシュしないとだめなんだろうと思います。

 

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2022.12.04

中継基板の完成

ようやく「中継基板」と呼んでいる基板の設計が完了しました。

Cuhkei

0.5mmピッチ2列のコネクタを縦に並べているのですが4層だとかなり厳しいですね。

縦に引く配線で2層使うので横に引けるのが1層しかない(残り1層はGND)。つまり、狭ピッチのコネクタを並べるのは意外と配線層を食うということです。

これを手ハンダするのは嫌なので実装屋さんに出したいのですが、水曜日ぐらいに発送してもらって木曜日に届けばよいのですが、PCBGOGOに頼むと4層基板を24時間で作ってくれて12月5日に出荷してくれるそうです。そうすれば7日には着くからワンチャン間に合うかも。

PCBGOGOで24時間コースが選べるのは半田レベラーのみ。半田レベラーってのは、溶融はんだの中にどっぷり漬けて空気で吹き飛ばすハンダメッキの方法です。表面の平滑度が良くないので、その後のクリーム半田塗布とかで実装屋さんが嫌がります。

表面処理を金フラッシュにすると24時間コースが使えなくなって最短48時間になるのはわかるのですが、耐熱プリフラックスでも48時間かかるということです。塗るだけだから早いんじゃないかなと思ったのですが、そうでもなさそうです。

PCBGOGOの納期体系で不思議なところは、なぜ耐熱プリフラックスが長いんだろうということですかね。

 

それから、ベースボードと呼んでいる基板も出図しました。

Baseboard

これは両面なので24時間コースが選べて、12月5日には出荷される見込みです。

作りたいものは半導体テスタなので、丸いか四角いかという違いはあれど、どうしてもプローブボードみたいな感じのものになってしまいます。

 

 

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2022.12.03

事業再構築の交付申請を出すのを延期

交付申請を出すのを延期することにしました。

理由としては、ハイサイドスイッチが漏れないかどうかとか、ソケットに挿したICまで配線の距離が長いが本当に動作するかとか、そういう技術的な課題を解決しないうちに進めるのは危険だと感じたからです。

あと、展示会までに特許を出願しようと思ったけれども、現在の半導体試験装置では特許になるような要素がないというのも理由です。

とりあえず試作機の一号機ができて、検査ができるようになるまでは、交付申請を延期します。

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2022.12.02

アクリル板とアルミフレームの発注

展示会用の真贋判定装置のために図面を描いて、アクリル板やアルミフレームを発注しました。

最初は360ピンまでのものを作ります。

Ue

横から見たずはこんな感じ。

Yoko_20221207000801

縦の柱は「アルミフレーム」というX字型のやつを使います。

汎用的なアルミフレームを使えば安くて早いのですが、カットが入ると納期4~5日になるので、あらかじめカットされているものを探していました。

そんな折、100mmにカットされているものがモノタロウで売られていたのでそれを発注しました。

アクリル板はどうしても納期がかかりそうですが、はざい屋さんでカットと穴あけだけでできるものであれば翌日配送くらいで作ってくれるのでそれを注文しました。

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2022.12.01

シンICの子基板が届く

半導体真贋判定装置の子基板(生板)が届きました。

割りやすいようにと思って1.0mm厚にして、ミシン目とVカットを入れたら、柔々です。

Np1143board

こんなボードを700枚くらい作って組み立てるのですが、あまりにも半導体不足すぎで半導体検査装置が作れないから、秋月に在庫されてたCPLDでなんとかするわけです。

試作する時間がなかったので一か八かのギャンブルに出ます。

Np1143board2

たのむ、一発で動いてくれ。

 

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