久しぶりのIC真贋判定サービスを行いました
まだIC真贋判定サービスはスタートしていないのですが、お問合せのあったお客様はQFP144ピンのICをお使いとのことなので、真贋判定してみることになりました。
144ピンなら試作器を使って検査ができます。
セットアップの完了した姿がこちら。
スパゲッティ状の配線がありますが、これは電源をつないでいる配線です。
今回はFPGAではなくてルネサスのマイコンなのですが、3.3V単一電源で動作するので設定は楽でした。
(といっても大変ですが・・💦)
今年の5月ごろと今とで違うのは、X線検査装置と顕微鏡の存在です。
これでX線検査と光学検査ができます。
X線検査は1枚撮影したところでX線検査装置に付属していたPCが故障。SSDが吹っ飛んだみたいで夜中の3時から昼の13時まであれこれ復旧作業をしてみたけどダメでした。幸いなことに撮影した画像はサルベージできましたが、PC本体の起動はできなくなりました。メーカーに送って修理してもらうので今後1~2週間はX線検査はできなさそうです。
光学検査では大きな収穫がありました。再生品(中古品)である兆候が得られたのです。どんなに綺麗にはんだメッキをしてもわかります。ふっふっふ。詳しくはSEMIジャパンの特電ブースに来ていただいた方にお話しします。
表面のマーキングの文字も、私が持っているルネサスマイコンのものと少しフォントが違うし、少し焦げ気味な気がする・・
これはマーキング書き換えた偽物かもしれない!と興奮したのですが、電気的検査をしてみるとJTAGのIDCODEは正規品を示していました。
(今は検査にMITOUJTAGを使っていますが、いずれは専用のソフトを開発します)
また、すべてのI/Oもバウンダリスキャンで正常に動作しました。
FPGA真贋判定サービスのつもりだったのですが、マイコンの判定もできました。
光学検査やX線検査はあきらかな偽物は偽物であると断定できますが、全ピンの電気的検査を行って、動かぬ証拠ではなく、
「真正品のIDCODEを示した。I/Oが動いた」という動く証拠を出せます。
X線検査も光学検査も、ICが動くというお墨付きを与えられるものではないので、真贋判定に電気的検査は絶対に必要だと思います。
そこが、当社が開発している真贋判定サービスの大きな強みであると思います。
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