高速ADCの入力回路にOPアンプを追加したい
Cosmo-Zのアナログフロントエンドに高速OPアンプとアナログスイッチを追加したいと思い、数日前から回路の構成を考えています。
目的は、
- 入力インピーダンス50Ωと1MΩを選べるようにしたい
- 次段の差動アンプから流れてくるバイアス電流をカットしたい
- ゲイン1とゲイン10を切り替えられるようにしたい
というものです。
そこでLMH6624などの高速OPアンプを検討していたのですが、どうしてもゲイン10以上で使わなければならないという縛りがあって、素直な回路構成が取れませんでした。
入力インピーダンスを高くしてバイアス電流が漏れないようにするには非反転増幅回路にして+側に入れなければなりませんが、ゲイン11でもOPアンプが飽和しないようにするために、OPアンプの入力を1/11にする分圧器をいれなければなりません。
そうすると、ゲイン1MΩというのがどうしても満たせなくなります。
また、追加のOPアンプを入れると歪やノイズは増加するので、切り離した構成も取れるようにしたい。
ゲイン10以上という縛りがある以上、どう頑張っても実現できませんね。
ゲイン1でも安定して動作するOPアンプがあれば、簡単に実現できます。
- 入力を50Ωにしたい・・・Zin=50ΩをON
- 入力を1MΩにしたい・・・Zin=50ΩをOFF、use opamp側
- ゲイン10にしたい・・x10側にする、use opamp側にする
- ゲイン1にしたい・・x1側にする、use opamp側にする
- 入力OPアンプをバイパスして、歪率とノイズと周波数特性を向上させたい・・・bypass側にする(入力オフセット電流、オフセット電圧は増える。後段のアナログフロントエンドにつながるので1MΩにはならない)
というわけです。
Digikeyで高速OPアンプでGain1で使えてパッケージの小さいものを探してみると、Analog Devices(旧LiniarTechnology)にいろいろありますね。Texas InstrumentsのはGain10とかの縛りが多いように感じます。
LTC6252(GBW 720MHz,2.9nV/√Hz,3.6pA/√Hz,THD-90dBc)とか、LTC6228(GBW 845MHz,0.88nV/√Hz,3pA/√Hz,THD-100dBc)とか。消費電流はLTC6252が4.5mAのほうが少なくてよさそうです。
ゲイン10モードでの帯域が狭くなってもよいのであればADA4841(GBW 80MHZ+, 2.1nV/√Hz, 1.4pA/√Hz, THD-100dB)なんかもよさそうです。
探せばいろいろあるもんですね。
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