ADCのプリアンプとしてオペアンプ4種類を評価してみた
次期Cosmo-Zでは、入力インピーダンスの1MΩ化と、入力バイアス電流の除去、入力オフセット電圧の除去のため、アナログ入力をOPアンプでバッファする構成を考えています。
そこで、手元にあったLMH6624、LMP7715、LMP7717、LMP7731を実装して特性を比較してみました。
目標は、低ノイズで低歪で周波数特性が良く、低消費電力なアナログフロントエンドを作るためですが、
はい、いきなり発振しました。
ただのボルテージフォロアを作り、入力をオープンにして測ってみた結果なのですが発振です。
元気よく発振しているOPアンプはおそらくLMP7717で、周波数はだいたい10MHzくらいで、指で触ると少し低くなります。
上で挙げたOPアンプはどれも「ゲイン10以上」で使うことを前提とされているので、多かれ少なかれ発振します。
この発振は、出力に抵抗を挿入するとか小手先のテクニックでは収まりません。
1kΩと100Ωで非反転増幅回路を作ったところゲイン11以上になるのでようやく発振は落ち着きました。
入力バイアス電流の影響も排除することができて、オフセットも小さくなりました。
若干ノイズが大きいようですが(LMP7717は故障寸前だったので、おそらく実力よりもかなり大きく出ている)、0.5LSBが0.8LSBになった程度で納まりました。
歪率についてはLMH6624は観測できないほど小さく(<90dBc以下)、LMP7715,7717,7731は70~80dBcくらいでしょう。
性能としては申し分ないのですが、やはりゲイン10以上という制約が大きく、ゲイン10にするならば入力でいったん10分の1にした後で10倍するという勿体ないこをしなければならなくなってしまいます。
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