Kintex-7のFBGパッケージは周波数特性が悪いのか?
Kintex-7やZYNQにはFBGといって、パッケージ上面が金属製の平らなケースになっておらず、チップコンデンサがむき出しになったパッケージがあります。
平らになっている普通のやつはFFGというのですが、今はFFGが手に入らなかったので仕方なくFBGで作りました。
このFBGパッケージはヒートシンクがつけにくいというだけではなく、周波数特性が悪いという問題もあるのです。
それに対してFFGというのは表面が平らになっていてパスコンむき出しでもなくヒートシンクが貼りやすいやつです。
(図はDigikeyより)
FFGとFBGで何が違うのかというと、FFGはフリップチップでFBGはワイヤボンディングかと思っていたのですが、そういうわけではなさそうです。両方ともフリップチップで出来ているようです。(ちなみにGは鉛フリーを意味するので正式にはFFとFB)
https://support.xilinx.com/s/question/0D52E00006hpSuFSAU/7series-package-ffg-vs-fbg?language=ja
上面の金属ケースの違いくらいなんでしょうかね・・
次の図は7シリーズの電気的特性なのですがスピードグレード2だと、FFGパッケージはGTXが10Gbpsまで行きますが、FBG676パッケージだと6.6Gbpsまでしか行けないことになっています。
DDR3メモリの速度もFFGパッケージだと1866Mbpsですが、FBGパッケージだと1066bpsまでしか行けません。
このようにFBGのほうがFFGよりも全体的に性能は悪いのです。
でも、手に入らないのだから仕方ありません。お客様の了承を得てFBGパッケージで製造しました。
で、GTXの先に付けたSFP+を光ファイバに通してIBERT試験してみた結果ですが・・
ぬわんと!10Gbpsでも行けるではありませんか!!
QSFP+のほうも、
ばっちり10Gbpsが50%のアイが開いています。
FBGパッケージは公称では6.6Gbpsまでしかいかないことになっていますが、実際にはFFGパッケージと比べて遜色のない性能が出ているようです。
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