安定円
HEMTアンプが発振する理由が知りたくて、「マイクロ波工学」という太い本を読んで勉強しています。
この本に出てくる式を、手を動かして理解していきます。
トランジスタやFETって、ベースから入力して、コレクタから出てくるわけですが、ベースに入ったものが反射してソースに戻るのがS11。ベースに入ったのが増幅されてコレクタから出てくるのがS21、コレクタに入ったのがなぜかベースに漏れていくのがS12、コレクタに入ったものが反射してコレクタから出ていくのがS22ということです。
負荷の反射係数はトランジスタの向こうにあるのですが、入力からも少し見えていると。
入力の反射係数はトランジスタの向こうにあるのですが、出力からも少し見えていると。
それが発振の根本原因ってことですね。
無条件安定というのがあって、|Γin|<1かつ|Γout|<1のときです。
で、S11とS21とS12とS22はトランジスタのメーカーが測定した値を公表していて、それらの式をぐちゃぐちゃと計算してKという値を出します。K>1なら無条件に安定するという、ロレットの判定条件というやつです。
なんとなくわかってきました。
入力の整合回路の反射係数と、出力の整合回路の反射係数がある範囲にあると安定しない。
で、安定しない範囲というのをスミスチャートで描くと円になるということで、安定円と言われているようです。
安定円を計算してみます。
やはり、テキストで表示してもよくわからないので、スミスチャートを描いてみることにします。
| 固定リンク
コメント