ダイオードスイッチをOFFさせる並列インダクタの配置
16GHzで動作するPINダイオードスイッチを設計しているのですが、これまでの実験から1.5nH程度のインダクタを並列に付けるとOFF時のアイソレーションが改善しました。
このPINダイオードスイッチはOFF時に0.05pFのコンデンサになるのですが、2nHと共振させることで16GHzを強力に阻止できるというわけです。実際には配線のインダクタンスなどがあるので、寄生インダクタンスを加味して1.5nHにしたときに16GHzを阻止することができました。
今度はプリント基板で作ってみようと思うのですが、このインダクタと直流阻止コンデンサを並列で付けるとなると、2通りの配置が考えられます。
一つ目は、ダイオードの左右0.25mmくらいのところから三角形に配置する方法です。
もう一つは、ダイオードからコンデンサとインダクタを直角に伸ばして配置する方法。
ダイオードの幅が1mmしかないのに2つの部品を並列で付けなければならないので、配置に困ることになります。
前者の配置だとインダクタンスがダイオードに加算されます。
後者の配置だとLやCにインダクタンスが加算されます。
回路図で書くとこうなります。
上の回路(VOUT1)が三角形に配置した場合で、下の回路(VOUT2)が直角に配置した場合のイメージです。
シミュレーション結果は・・・・
なんと、共振周波数はどちらの回路でも同じでした。どちらかというと、直角に配置したほうが共振する帯域幅が広いので、部品の誤差があっても目的の周波数を阻止してくれる能力は高いと言えるでしょう。
直角に配置するのが正解かなと思います。
| 固定リンク
コメント