RFの回路にバイアスを与える方法
RFの回路を設計していると、トランジスタやダイオードにバイアスを与えるという場面が出てきます。
今設計しているのはPINダイオードスイッチですが、RF信号が通るPINスイッチのカソードをGNDに、アノードを電流源につながなければならないのですが、直接GNDにつないでしまうと信号が吸い込まれてしまいます。
そこで、インダクタを使って交流が流れないようにしてGNDに落とすということをするわけですが、周波数が16GHzになってくると、集中定数のインダクタはもはやインダクタではなく、コンデンサのようにふるまい、RF信号が透過してしまうのです。
そこで考えたのが、マイクロストリップラインを使って目的の周波数を通さない回路を作って、その回路の先から給電(あるいはGND)するという方法です。
下の図の上下に貫く配線が、メインの信号路です。そして横に分岐しているのがバイアス供給用の線路。バイアス供給に生えている行き止まりの線路がλ/4のトラップです。
こうすることで、目的の16GHzがバイアス供給路に漏れようとしてもλ/4トラップがあるから漏れることができないというしくみです。
また、本来の線路に対してバイアス供給路を細くしておけばコイルの役割をするので、バイアス供給路には漏れにくいしくみができるはずです。
細い配線をくねくねと曲げながら複数のトラップを仕掛けるということもできそうです。
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