TTL/CMOSレベルをマイナス5V/0Vのロジックに変換する回路
マーコムさんがRFスイッチのICを出していたので、これを使えば20GHzまで使えて周波数に依存しないRFスイッチが作れるんじゃないかとワクワクしていました。
しかし、よく見ると、制御電圧が-5Vと0Vというまさかのマイナス仕様!
中身はPINダイオードスイッチだと思うのですが、なぜマイナスで動かすんでしょうね!ぷんぷん
怒っても仕方がないので、TTLやCMOSのロジックレベルをマイナスに変換する回路を考えます。
まず、市販のECL変換器が使えないかと思ったのですが、無理でした。ECL変換器はせいぜい-2Vくらいしか出ません。
そこで自分でトランジスタを使って作るわけですが、参考にしたのがこの回路。
http://www.nahitech.com/nahitafu/mame/mame2/vi01.html
負の電圧を正の電圧にシフトする回路なのですが、NPNをPNPにすれば正の電圧を負の電圧にシフトできるのではないかと思い、シミュレーションしてみました。
どういう原理かというと、このPNPトランジスタはベース接地で動いています。
トランジスタのベースが0Vなので、エミッタは0.65Vになります。ここに3.3Vがかかると、(3.3-0.65)V/50Ω=53mAの電流が抵抗を流れ、その電流の大半はコレクタを抜けてVOUT方向へ向かいます。この電流は100Ωで電圧降下を起こして-5Vの電源に流れ込みます。5.3Vの電圧降下を起こしたいところですが電源は-5Vなのでそこまでの電圧降下は起こせないのですが、R2の両端には約5Vの電位差が生じます。それゆえ、VOUTの端子は約0Vになります。逆に回路の入力が0Vの場合はPNPトランジスタはOFFなので、VOUTには-5Vが加わります。
よって、3.3V/0Vが0V/-5Vに変換されるというわけです。このトランジスタはベース接地なのでミラー効果による周波数の低下は気にしなくてもよく、周波数特性は良好であるはずです。
そして、この出力をエミッタフォロアで増強したのが下の回路です。
ベース接地の敏感なVOUT出力をエミッタフォロアでバッファしているので、負荷の影響を受けにくくなっています。
そんな回路を考えていたら、マーコムさんに専用のドライバICがあるということを教えてもらいました。
うぐぅ。
両方使えるような基板にして、比較してみることにしましょう。
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