« 2024年11月 | トップページ | 2025年1月 »

2024.12.31

2024年もありがとうございました

皆さま今年も一年ありがとうございました。

今年は事業再構築補助金の実績報告でさんざんな目に遭いました。

本来は苦労なく確定されるべき補助金を難癖付けてずるずると延期させられ、事務局の対応が交付規定に反している事実を指摘すると交付取り消しだと脅され、挙句の果てには交付金額を減額するために事務局から虚偽の申請を強要させられたりしましたが、おかげで強くなることができました。

このおかげで補助金行政の問題点に気づくことができました。来年は事務局と戦う人を応援するために中小企業診断士の資格取得を目指して頑張りたいと思います。

ただ、実績報告でエネルギーをすり減らしてしまったために、本来やるべき半導体真贋判定サービスは大きく遅れることとなりました。年末になり気力も資金も回復してきてようやく再始動したところです。遅れの90%は事務局のせいです。

 

それから、今年の大きな出来ことは車の購入でした。東京23区に住んでいれば車はいらないとかコスパが悪いとかレンタカーでいいじゃんと思っていましたが、便利とか必要とかいう軸ではなく、車は楽しいということに気が付きました。

何でもない日にお出かけして特別な時間になるすばらしさはコストパフォーマンスでは語れないものがあります。

今日は鹿島神宮で大祓えをしてもらってきました。車があると、フットワークが軽くなります。

Kashimajingu

レーダー探知機を購入したのですが、こんな小さなボディで10GHzとか24GHzとか受信して、GPSも受信して、GPSがないときのために加速度センサも内蔵して、地図データから取り締まりポイントを警告したりとすごいですね。

 

来年は半導体真贋判定事業を軌道に乗せることと、車×エレクトロニクスで何かをしたいと思います。車にCosmo-Zとシンチレータを積んでODBIIから車のGPSデータを取得して、時刻と位置と放射線のデータの記録でもしてみましょうか。

 

| | コメント (0)

2024.12.30

真贋判定器Type-Bの設計

年越し基板設計ができないかな~と考えています。ジルベスターコンサートみたいに0時0分ちょうどにガーバアウトする感じで。

まず、1年ほどほったらかしだった基板設計データを探してきます。

Kiban301

FPGA真贋判定器の検査スピード向上のための新基板なのですが、なぜほったらかしだったかというと、16chの高速なAD変換器が必要とか、ZYNQレベルの開発しやすいマイコン&FPGA環境とか、可変電圧スイッチング電源が必要とか、いろいろ考えなければならないことが多かったからです。

80MHzサンプリングのAD変換器が16ch乗っているボードでZYNQって・・自分のところの製品であるじゃないですか。Cosmo-Zをそのまま乗せることにします。

Kiban302

基板の幅は40cmくらいになりました。

そして、万が一のときのためのピン確認用として全ピンを2.54mmピッチのコネクタから引き出すことにしました。

Kiban303

1個を完璧に作ればコピペで増やせるのですが、メラメラとした邪悪な感じになりました。

Kiban304

花のような魔物のような感じですね。

Kiban305

 

| | コメント (0)

2024.12.28

冬タイヤ

車で冬の富士山スバルラインとか河口湖とか行ってみたいのですが、冬タイヤというものが必要だそうです。

ディーラーさんに聞いたら一式で45万円とか。高い💦

 

「純正ホイールにミシュランタイヤだからこれくらいします。安く仕上げるならオートバックスとか行けば半分くらいになりますよ」って言われたので、いろいろ見てくることにしました。

タイヤ専門店に行くと、ホイールとタイヤで40万円くらい。オートバックスに行って「一番安いものを選んでください」と言ったら25万円くらい。

タイヤ専門店でもオートバックスでもインチダウンというのを勧められました。

凍った道を走るのって意外とお金がかかるんですね。

 

ところで、オートバックスの店頭で見たのがレーダー探知機。これほしい・・

| | コメント (0)

2024.12.27

FPGA真贋判定器(ファミリ・パッケージ固定版)

FPGAのファミリとパッケージが固定の真贋判定装置を作ります。

シンICは電源やJTAGのピン配置を電気的に変更できる万能のICテスタなのですが、ピンの近くにパスコンが置けないのが気になっています。

そこで、ピン固定の真贋判定基板というのも考えています。

今日の夕方基板が届き、夜から実装しました。

Shingan1_20250104011501

顧客からの要望に応じてソケットの下の配線だけを行う感じです。

今回は電源回路は基板上に乗せましたが、将来的には顧客からの要望に応じてソケット基板だけをICに合わせて作るというのもいいかなと思っています。そうするとパスコンの問題は解決できるし、電源やJTAGのコントローラは共通のものが使えるようになります。

出来上がったのが下の装置。

Shingan2_20250104011501

これで、あるICを真贋判定してみると、無事にJTAGのIDCODEが取得されました。

Shingan3_20250104011501

バウンダリスキャンで周囲のLEDも点滅できました。

無事に本物だったようです。

 

| | コメント (0)

2024.12.26

JLCPCBに自分の手持ち部品を送って実装してもらう方法

JLCPCBの部品実装は基本的にはLCSCという電子部品商社にある在庫を使う前提になっています。しかし、LCSCにない部品でも他の部品商社から取り寄せたり、自分でJLCPCBに送って実装してもらうこともできます。

今回はそのやり方を紹介します。

 

そのポイントとなるのは「Consign parts(委託部品)」というものです。委託部品を使うには、パーツマネージャの中にある部品を委託する(あるいはCosign Parts)を選択します。

すると、部品名とパッケージを入れる欄が出てくるのですが、ここに適当に入れても「見つかりません」となってしまいます。

Consign3

どうやら、LCSCに登録されている部品名と、LCSCに登録されているパッケージ名を入れると話が早いようです。

Consign4 

追加されたらチェックボックスをチェックすると、部品委託のボタンが押せるようになり、次の画面に進みます。

Consign5

デフォルトではChina Mainlandになっているので、Ourside China Mainlandを選択すると、日本から送れるようになります。

で、送った際の運送会社名を書いたりトラッキング番号を書いたりします。

Consign6

下の段は部品の単価を書いたり製造国を書いたりするのですが、なぜこのようなものが必要なのかわからないのですが、関税や消費税の計算で使うのかもしれません。日本にとっては輸出、中国にとっては輸入になるのですから。

コネクタを送った時に正しく記入した例は以下のようになります。

 Consign1

Consign2

これでJLCPCBの受け入れ準備はできたのですが、次に運送会社への送り状を作る必要があります。

私はUPSをお勧めします。DHLだと2日かかると表示されたのですがUPSだと1日でした。

UPSのWebサイトで、発送したい商品(電子部品)の型番や価格、HSCODEなどを書きます。

そして、最後に送り先のJLCPCBの郵便番号や町名を書くのですが、

電話番号: 17825750244
住所(英語): No.11103 SMT Warehouse, Building 4, Advanced Electronic Factory, No 2989 Zhufeng avenue, Doumen District, Zhuhai City, China
住所(中国語) ): 广东省珠海市斗门区乾务镇先进电子4栋SMT仓11103号
省: 广东省
州: 珠海市
郵便番号: 519175

というのは文字制限もあるので、どこをどう縮めてよいのかよくわからないところです。この住所はUPSの宛名に入りきりません。

そこで、こう書きました

郵便番号:519115
都市名:Zunhai
住所:No.11103 SMT Warehouse, Building 4 No 2989 Zhufeng avenue, Doumen
会社:JLCPCB
宛名:Chris(自分の顧客番号)

ここまで縮めても大丈夫です。

そうすると3枚つづりのInvoiceや送り状がPDFで出来上がるので、それをプリントアウトしてUPS配達員に渡します。

Consign7

分厚い複写式の伝票を書いていた時代に比べればとても楽になりました。

 

JLCPCBのサイトで委託部品の情報を入れてからUPSのトラッキング番号をいれる直前でブラウザを開いたまま保留しておいて、UPSのサイトで同じような内容を入力してトラッキング番号を得てからJLCPCBのサイトに書いてボタンを押すという操作になります。ここが、ちょっとややこしいのです。

 

出荷してUPSをこまめに追跡し、中国に到達したことを見計らってUPSのサイトにログインすると、関税や消費税の支払いが可能になっています。そのタイミングで日本からクレジットカードで税金を支払うと、通関が通ってJLCPCBに配達されます。

日本から出荷した翌日にはJLCPCBに着き、マイパーツライブラリに入るようになりました。

Consign8

 

しかし問題はここからです。

JLCPCBでは、表面実装部品は、基板&PCBA発注前にマイパーツリブに入っていないといけないようです。

つまり、「基板製造に2~3日かかるから足りない部品はその間に送って、基板ができたら実装してもらう」ということはできません。

先にUPSで部品を送って部品が到着してから、PCB&PCBAの発注になるという順序です。そのため急いで基板を作って実装までするにはLCSCに在庫がある部品だけを使わざるを得ないのです。

 

#追記(重要)

日本から中国に電子部品を送るのは輸出になるため、輸出管理の該非判定を適正に行う必要があります。

まずは、この記事を読んでください。

CISTECとかパラメータシートという言葉を聞いたことがないという場合は、手を出さないほうが無難です。

なお、そんなことを言ったら、厳密に考えれば中国にガーバデータを送って基板の製造を発注すること自体が技術情報の輸出になるので、JLCPCBやPCBGOGOに基板を発注する際には、高速データロガーとか超高速ADCとか放射線対策とか超低温で動作する回路とかは作らせてはいけません。趣味程度の基板にしたほうがいいです。

| | コメント (0)

2024.12.25

PCBGOGOの進捗状況

PCBGOGOでの製造が佳境に入っています。

Gogo3

がんばれがんばれ

Gogo4

で、現地時間で夜の8時ごろに完成して集荷されました。

DHLの施設に届いたのが26日の朝なので、製造開始してから48時間では出来上がっているけど、製造開始するまでに24時間寝かされているので、実質的には72時間くらいのコースでした。

Gogo5

なお、25日に出荷されたものの、26日の朝にDHLに着き、26日には深圳から香港への中国国内の移動でした。27日の午前3:47に飛行機が出航して9:22に成田に着き、午前中に通関完了でした。DHLの輸送には2日かかったことになります。

 

 

 

| | コメント (0)

2024.12.24

車で理研に行ってきた

車を購入したので会社の業務で使わないといけません。

今日は和光市まで行ってきました。

理研に車で入る作法としては、西門から入り西門の駐車場に停めて入構手続きをして目的の建物まで車で移動するようです。カーナビはさすがに理研の中の建物までは把握していません。迷いますね。

出るときも西門の駐車場に停めてから守衛所で手続きをします。

 

西門のすぐ近くにはガストがありますが、なぜかこのガストって行きたくなるんですよね。ただし、西門を出た後は左折しなければならないので、ガストへ行くにはぐるっと一周します。

Wako_gusto

車で理研に行く作法を覚えました!

 

| | コメント (0)

2024.12.23

PCBGOGOに基板を発注したが止まっている

PCBGOGOに基板を発注しました。

Kiban1223

どうしても今年中に実装して動かしたい基板だったのですが、4層金フラッシュの基板を23日(月)の朝に出図した場合、日本の会社だと木曜日発送で金曜日到着で16~20万円くらいです。

中華系の基板屋さんだと3~4万円でできるので、中華系でいきたい。

JLCPCBだと4層ENIGだと3~4日かかるのでぎりぎりで今週中に届かない。

PCBGOGOの48時間コースだと25日に出荷されて26日(木)到着が狙えます。

 

ということで、22日(日)の夜にPCBGOGOに出図しました。

そうしたら日曜日の夜なのにデータチェック完了のメールが来て入金の案内が来ました。日曜の夜なのに動いている!!

これにはちょっと感動しました。

しかし、支払いを済ませても動かない。

Gogo1_20250104012701

なんだか嫌な予感が・・・

 

そういえば、1年半ほど前にもPCBGOGOが進捗0%で止まっていたことがあってキャンセルしたことを思い出しました。

PCBGOGOは48時間と謳っているけど、おそらく製造キャパシティを超えると何も言わずにスタックするのかもしれません。

普段はなんでも聞いてくださいという雰囲気のチャットも、Twitterも、製造が開始できない状態になるといきなり無口になります。

チャットで進捗状況について問い合わせ、メールでも問い合わせ、Twitterでも問い合わせたところ、ようやく製造が開始しました。

Gogo2_20250104013101

↑の進捗状況を見ると順調に進んでいるように見えますが、「振り込み完了」から「製造指示」まで24時間あるので注意してください。

 

| | コメント (0)

2024.12.22

いまさらながらCyclone3の回路を設計しています

いまさらですが、Cyclone3の基板を設計しています。

私はXILINX派なのでALTERAのことはよくわかりませんので、デバイスハンドブックを読んで電源ピンや専用ピンについて間違いのないように調べています。

電源ピンについて

電源のピンにはVCCINTとVCCIOのほか、VCCAとVCCD_PLLというものがあります。これはいったい何?

データシートをみると、VCCINT=VCCD_PLL=1.2V。VCCA=2.5V。

VCCIOは1.2~3.3Vの範囲であるようです。

Cy3_2

ちなみに絶対最大定格は下記のとおり。

Cy3_1

VCCAとVCCD_PLLは内部PLLのための電源だそうで、VCCD_PLLはVCCINTにつなげとのことです。

 

また、nSTATUS、nCONFIG、nCE、CONF_DONE、MSEL、DCLKですが、基本的にはnSTATUSとnCONFIG_DONEは10kΩでプルアップし、nCEはGNDに接続すればよいようです。

Cy3_3

 

XILINXでもSpartan-3のころはCONF_DONEが内部での起動開始信号に使われていたはずで立ち上がりの品質とかにうるさかったはずなので、同世代のCyclone3もこのあたりの使用方法については気になるところです。

ちなみに、ASとはActive SerialのことでシリアルROMを外部につけるやりかたです。外部のマイコンから注入されるのがPassive Serialで、Serialだと遅いのが問題になる場合にはActive ParallelやPassive Parallelを使います。

 

MSELについて

あと、MSELについてはコンフィギュレーションのモードに合わせて選択します

Cy3_4

Cy3_5

MSELについて気になることがいくつか書いてあって、コンフィギュレーション電圧によってMSELの値を変えなければならないようです。コンフィギュレーション電圧とはコンフィグピンが所属するバンクのVCCIO電圧のことです。これはわかる。

MSELはVCCINTで動いているようなのですが、電圧の設定はVCCAでおこなうそうです。VCCINTなのかVCCAなのかどっちやねん!

誤ったコンフィギュレーションスキームが選択されるのを避けるためにもVCCAやGNDにプルアッププルダウン抵抗を介さずに直接つなげと書かれています。あとマイコンからMSELを駆動するなとか書いてあるし。

MSELには9kΩの内蔵プルダウン抵抗が入っているとも書かれていますが、フローティングにするなとも書かれています。どっちやねん!

それから、JTAGを使ったコンフィギュレーションはその他のコンフィグよりも優先されると書かれていますが、その場合でもMSELはオープンにするなと書かれています。だからどっちやねん!まぁ、GNDに接続するのが推奨だとのこと。

 

スタータキットの回路を調べてみる 

Cyclone3のスタータキットの回路図を見てみると、

Cy3_6

VCCAに直接つないでいますね。MSEL=1011だから3.0/2.5VのActive Parallelだと!?

評価基板のくせに2.5V IOを使うのか!?レベル高いな。

 

ALTERAのpinoutファイルをダウンロードして調べてみると、コンフィグ関連ピンはIO Bank 1に所属し、CONF_DONEとMSELはIO Bank 6に所属しているようです。

Cy3_7

スタータキットの回路図を見るとJTAGは2.5Vなのに外部のピンに出したり、他のデバイスとチェーンするためにADG3304やADG3308のバッファを使って電圧を変換しています。大変そうだし、一歩間違えると基板の作り直しになるややこしい設計になっています。

Cy3_8

CONF_DONEやnSTATUSなどは2.5Vでプルアップしているようです。

このスタータキット、CONF_DONEでLEDを光らせるために2回もトランジスタを使っている・・。

まとめ

VCCINT=VCCD_PLL=1.2V。

VCCA=2.5。

VCCIOは1.2~3.3Vですが、Bani1とBank6にコンフィグ関連ピンがあるので要注意です。

CONF_DONEとMSELはBank6に所属しています。Bank6のVCCIO電圧は3.3Vでも構わないのですが、MSELの設定はVCCA(2.5V)からの直結(プルアップ抵抗なし)になるので、ちょっと恐ろしいです。MSELはVCCA(2.5V)で設定ですがMSELのBankはVCCIO6なので要注意です

nCEはGNDへ。nSTATUSとCONF_DONEとnCONFIGは10kΩでVCCIO1へプルアップ。

 

| | コメント (0)

2024.12.21

JLCPCBに実装まで含めて発注してみた

今回、はじめてJLCPCBに実装まで含めて発注してみました。

検索するとJLCPCBに発注する記事はいくつか見かけるのですが、どれもKiCADを使ったものばかりですね。

私はPROTEL99SEを25年使っているのですが、さすがのJLCPCBもPROTEL99SEには対応していません。

ということで、PROTEL99SEで作った部品表を手作業で調整しながら、JLCPCBに発注する方法をまとめます。

 

まず、いつものようにガーバデータをZIPで固めて、JLCPCBの見積ページにドラッグ&ドロップして読み込ませます。

私の作ったデータの場合、どうしても2層として自動判定されてしまうので手動で4層を選びなおします。

Jlc_1

 

ガーバをアップロードしなおしたりPCBAをON/OFFすると層数が2に、「異なるデザイン」の数量が1に、表面処理が自動的にHASLになってしまので、正しい値を選択します。

基板のオプションなどを設定していって、下にいくとPCB組み立てというのがあるのでONにします。なお、ステンシルはOFFのままでもよさそうです。(PCB組み立てを選んだだけで自動的にステンシルは作られる)

Jlc_2

PCB組み立てをONにするとパネルづくりを手伝うかというダイアログが出るので、「いらない」を選択します。

Jlc_3

量産するような場合に、面付をJLCPCBに任せて効率化することを意味するようです。

PCB組み立ての選択パネルが開くのですが、デフォルトでは片面実装になっています。

両面実装にするにはエコノミックから標準に切り替えて、組み立てサイドを両面にします。

PCBA数量は最低が2個からなので、少なくとも2枚は実装しなければなりません。

Jlc_4_20241222074401

右側の料金計算の部分で「PCBAのみ」と書かれた方を選択して次へを押します。

※PCBAのみというのは、PCB実装しかしてくれないものだと思っていましたが、おそらくPCB実装を依頼する場合のみ選択して良いという意味なのでしょう。

確認の画面が出るので次へを押します。

Jlc_5

そして、BOMファイルとCPLファイルを求められます。

BOMは部品表、CPLは配置データのことです。

PROTEL99SEの場合、Cam ManagerでBOMとPickPlaceを追加します。

Jlc_6

やり方としては、PROTELが吐き出すBOMファイルの拡張子をXLSに変更してExcelで開き、新しいExcelファイル(xlsx)に内容をコピペして貼り付けます。(拡張子をxlsxにするのと、書式をクリアするため)

BOMは以下のような形式になります。

  • 1列目 Comment 素子の値とか
  • 2列目 Designators 部品番号
  • 3行目 Footprint 形状
  • 4行目 LCSC 部品会社LCSCの品番

Jlc_7

CommentsとDesignatorsとFootprintはPROTEL 99SEが出力したものをそのまま使えます。自分でやらなければならないのはLCSC品番を調べることくらいです。

ちなみに、LCSCというのは香港の部品流通業者で大量の部品在庫を持っています。Cで始まる部品番号を調べて記入します。このときLCSCが在庫しているデバイスに合わせるために若干手動で調整することがあるかもしれませんし、1.8Vと3.3Vの電源ICを同じ型番で回路図を書いてしまったようなときには、ここで手作業で修正します。

  

次にPROTELの出力した「Pick Place for ●●●●.csv」という配置データを開きます。

実は、このファイルはそのままCPLファイルとして読み込ませることができます。さすがPROTEL99SE、優秀。25年経ってもまだ使える。

形式は以下のとおりです。

Jlc_8

もしかするとFootprintとCommentはBOMと合わせておいたほうがいいかもしれません。

 

BOMとCPLを読み込ませたら、「BOMとCPLを処理する」ボタンを押します。

Jlc_9

私の場合、部品数が多すぎるせいなのかエラーが出ますが、そのまま次へを押せば次に進むことができました。

Jlc_10

(もしかするとDESIGNATORSという部品番号の部品がCPLファイルにみつからないと言っているのかもしれない。BOMの先頭行がコメントとして認識されていないだけか?)

 

BOMとCPLが連携されて、LCSCとも連携されて詳細な部品リストが表示されます。

Jlc_11

LCSCに在庫がない部品は「●個不足」にしておきます。

テストポイントみたいに実装しない部品は、BOMでLCSCの列を空欄にしておけば、「部品選択なし」になるので実装されません。(このやり方が正解かどうかはわからないけどうまくいっている)

次へを押した先のダイアログで「配置しない」を押せば、実装されないまま次に進むことができそうです。

Jlc_12

 

基板に部品が乗ったイメージの絵が生成されるので、3Dにして思う存分堪能します。

Jlc_13

 

そして最後の画面で金額を確認して終了です。

基板を作って、1604個の部品を実装しても3万円程度ですからコストパフォーマンスがすごすぎますね。

 

BOMはExcelを使って自分で書けるし、CPLはPROTELのPickPlaceのCSVがそのまま使えました。

 

| | コメント (3)

2024.12.20

シンIC Type-B用デバッグ基板の設計

シンICのType-B用デバッグ基板の設計を行いました。

この基板は中継基板から上がってくる720個の信号をLEDに表示するというものです。

コネクタのピンはGNDを含めて800ピンあるのですが、使っている信号は720個です。

しかし、コネクタのピン番号とLEDや抵抗の部品番号がずれるとややこしくなるので、ダミーのLED+抵抗を80個乗せています。

Sdb_1

合計で800個のLEDがあるのですが、使っているのは720個という富豪な設計です。

 

この基板の設計はシルクとの闘いの連続でした。

部品はコピペできますが、シルクは1つ1つ大きさや位置を微調整しないと見栄えがわるくなります。

Sdb_2

特に裏面はシルクを配置する隙間がなく苦労しました。

Sdb_3 

 

 

| | コメント (0)

2024.12.18

シンIC Type-Aデバッグ基板の設計

永き眠りを経て、半導体真贋判定装置「シンIC」の開発を再開します。

 

2023年に開発したシンICの装置は、検査の速度が遅いという問題がありました。

今の装置でも数個程度の検査なら構わない(セットアップの手間と時間のほうがかかるので、1個あたりのランタイムは気にならない)のですが、100個とか200個といった単位でICを検査する場合には実行時間を短くしなければなりません。

 

そこで、100倍の高速化を目指してコントロール装置を全面的に作り直すことにしました。

(ほかにも安全対策とか、いろいろな目的がある)

 

まずは設計の感覚を取り戻すためにもType-A用デバッグ基板の設計を行います。

たしか、最初に1辺の配置をして・・

Sda_3

コピペするんだったかな・・

Sda_4

 

そんなこんなで設計できました。

この基板は中継基板から上がってくる360個の信号をLEDに表示するというものです。

Sda_1

Sda_2

作っているうちにだんだん感覚を取り戻してきました。

 

年内に何か成果をだせるかな?

| | コメント (0)

« 2024年11月 | トップページ | 2025年1月 »