IC真贋判定装置で様々なFPGA/CPLDを試す
IC真贋判定装置を開発しています。
今日は144ピンのデバイスを中心に動作確認を行います。
この真ん中のソケットにFPGAやCPLD、マイコンを挿して、周囲にある大量のスイッチで電源やGNDを与えられるようになっています。
まずはSpartan-6のTQ144ピンです。型番はXC6SLX9-2TQ144C。
無事に認識されてバウンダリスキャンもできました。
HSWAPENというピンを操作すると、I/Oピンがプルダウンになったりオープンになったりするのが切り替えが見えて面白いと言えます。
次はALTERA(INTEL)のMAX5。型番は5M570ZT144C5Nです。
このように電源を与えるとJTAGでも認識され、バウンダリスキャンで操作した端子の状態と、IC検査装置で測った端子の電圧は一致するようになりました。
次はIntelのCyclone4。
Cyclone4のQFP144ピンパッケージは裏面にEパッドという145本目のパッドがあります。実は、このパッドは内部で他のGNDにつながっていないようなので、GNDに接続してやらなければなりません。そのため、ソケット基板を改良してラッピングワイヤで作ったバネでEパッドに接触させるようにしたら動きました。
電圧はVCCIOだけではなく、VCC=1.2V、VCCAやVCCD_PLLで2.5Vなど様々な電圧が必要です。でも、当社のICテスタは任意の4種類の電圧を与えられるので問題ありません。
大変苦労しましたが、これも問題なく認識してくれました。
JTAGバウンダリスキャンで見た端子の状態と、ADCで測った端子の電圧が一致しています。
最後はBGA256ピンのCyclone10です。これまでにMAX2、MAX5、Cyclone4などで練習してきた甲斐があってALTERAの電源接続にも慣れてきました。
ICが薄いのでソケットに少し工夫が必要でしたが、
このICも、JTAGで認識してくれて、
JTAGバウンダリスキャンで端子を操作し、その値をADCで読み取るということができました。
結果として、BGA256、QFP144、QFP100、BGA324の様々なICをソケットに装着して、電源を投入し、JTAGバウンダリスキャンでIDCODEを見たり端子を操作したりするということに成功しました。
もし、偽物のICであればJTAGのIDCODEが違っていたり、そもそもJTAGを認識しなかったり、電源に異常な電流が流れたりするのでわかります。
また、このIC検査装置ではバウンダリスキャンでICの端子を動かして、その結果の電圧をADCで測れるので、端子が活きているかどうかを調べることができます。
偽物ICなら一発でわかるというわけです。
流通在庫の偽物ICよ、かかってこい!
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