DACがちゃんと動くようになってきた
AD9753を使ったDACボードの実験を進めています。
前回、電流帰還オペアンプが猛烈に発振すると書きましたが、原因は単純なミスで、+入力と-入力の端子を逆にしてしまっていたでした。これを直すとちゃんと動作してくれるようになり、まずは一安心です。
さて、DACの出力に、18MHz(≒300MHz/16)方形波を出してみました。
DACの出力波形はそこそこ方形波っぽい形になるものの、OPアンプの出力は下の写真のように鈍ってしまっています。

使用している電流帰還オペアンプは、TexasInstruments社のOPA695というBW=1.4GHzのアンプです。これをゲイン-1倍で使用しているので、300MHzごときで鈍るはずがありません。(少なくともシミュレーションでは)
これは、おそらく回路のいたるところに寄生する容量によってLPFが形成されてしまっているためだと考えられます。SPICEでシミュレーションしたところ、帰還抵抗の部分に容量が寄生すると、当然ながらLPFの特性を示すようになることが確かめられました。
これを打ち消すために、DACからOPアンプへと入力される抵抗に並列にトリマ・コンデンサをつけてみました。

つまり、周波が高くなるとアンプ部の入力抵抗が減るようにみせかけて、これでアンプ部のLPFの効果を打ち消すわけです。
トリマをぐるぐる回していると、方形波のエッジの部分がとんがったり、鈍ったりを繰り返します。
どうやらこのトリマは180°回すたびに、最小容量と最大容量を繰り返すようです。45°ほど回したところで波形が最も四角く綺麗になります。したがって、だいたい5pF程度くらいで最大の効果が得られるのだろうと想像できます。

ということで、トリマをはずして、5pFのチップコンデンサを並列に付けてみると、安定して綺麗な波形になりました。オペアンプの発振もせず、また目で見た限りでは直線性も問題なく動くようになりました。
最後に、下の写真は、階段状の波形を出してみた際の写真です。

値が遷移した直後に軽いリンギングが見られます。
このリンギングがオシロでの計測の問題に起因するものなのか、それともDACチップの性能によるものなのかは、まだはっきりしません。気になるのはAD9753はセトリングタイムが11nsもあることです。
データシートによれば出力の値は、2.5nsで目標値の10%から90%まで変化するそうですが、0.1%の範囲に落ち着くまでには11nsかかるようです。(Output Settling Time)
この値が確定するまでの間は、出力値が振動するのか、それともなだらかに変化するのかわかりません。100MHzのオシロでは調べられないので、来週、オシロを借りた際に調べてみることにします。
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