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2011.04.11

SATAの実験(1)

最近、特殊電子回路のSpartan-6 PCI Express評価ボード「EXPARTAN-6T」で、SATAのドライブをつなぎたいというご要望をよくいただきます。

SATAを動かすにはIPコアが必要なのですが、そう簡単には入手できません。
ないなら自分で作ることができないだろうかと考え、思案中です。

まず、SATA用のギガビットトランシーバを動かしてみることにします。
簡単なGTPデザインをFPGAに入れ、EXPARTAN-6TのSATA1コネクタを手近なパソコンのSATAドライブ用のコネクタに接続し、電源をいれます。

すると、
Sata_comreset

おおっ! 電気的IDLEが6回下がっているのが観測されました。

これはCOMRESETというSATAのプロトコルで、(K28.5 D10.2 D10.2 D27.3)×4、を6回繰り返しているのです。
1回の送信で16シンボルという短い時間しか送ってこないので、PLLがロックしないので、どんな内容なのかは見ることができません。信号があるか/ないか、しかわからないのですが、それを利用してOOB(Out Of Band)というシーケンスを構築しています。
この信号が「あり」の時間と「なし」の時間を大雑把に測って、相手の有無とリセットを認識します。

拡大してみると、D10.2とか、K28,5とか、断片的に見えます。
Sata_comreset2

FPGAからPCに同じ信号を返してあげれば、初期化シーケンスは次のステップに進めるはずです。
ちょっと実験してみたくなりました。

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MITOUJTAGの最新版パッチをリリース

MITOUJTAGの最新版パッチをリリースしました。
下記のURLからダウンロードできます。
http://www.tokudenkairo.co.jp/jtag/sp.html

このパッチは、MITOUJTAG Pro、BASIC、Lightの各エディションに共通で使用できます。
主な改善点は、
 ①Pocket JTAG CableのWindows7 64bit版対応
 ②特電Spartan-6ボードと、Spartan-6ボードで作るUSB-JTAGへの対応
 ③Pocket JTAG CableとSpartan-6ボードの同時使用への対応
 ④パラレルケーブルの検出における不具合修正と、ポートアドレスの指定対応
です。

只今、MITOUJTAGを鋭意改良中です。今後のパッチは、新機能が出来次第、上のURLからダウンロードできるように更新していきます。

最新の機能は解凍したフォルダの中にあるsmartupdate.exeというのを実行することで、使用できるようになります。smartupdate.exeは、更新されたファイルをMITOUJTAGのディレクトリにコピーしていくだけの、単純なインストーラです。
Mjupdate



ここでは、今回の更新の目玉である64bit版ドライバについて説明します。
64bit版のドライバを使用するには、まずOSの起動時にF8を押して、ドライバの強制署名を無効にします。
それから、上のURLからダウンロードしたパッチを展開した中にある\pkdrvjinstというフォルダを開き、"インストール64bit.bat"を管理者権限で実行します。
Pkjdrv64_1

実行すると、各種のファイルがシステムフォルダにコピーされていきます。
(このしくみを作るのが大変だった!)
Pkjdrv64_2

その後、Pocket JTAG CableをUSBで接続したり、デバイスドライバの更新を行うと、「ドライバーソフトウェアの更新」というダイアログが表示されますので、自動検索を行います。
(自動検索でうまくいくようにするのが苦労した!)
Pkjdrv64_3

で、お約束の発行元が検証できない旨のダイアログが開きます。当然「インストールします」を選択します。
Pkjdrv64_4

あとは、ドライバの自動的にインストールが実行され、使用可能になります。
Pkjdrv64_5Pkjdrv64_6

うまくいかない場合、例えば、OS起動時に署名の無効を指定していないと「デジタル署名を正しく検証できません」と表示され、Pocket JTAG Cable(loader)で止まってしまいます。
Auth

こうなってしまった場合は、OSを再起動して、忘れずにF8を押してください。

うまくいくと、デバイスマネージャにPocket JTAG Cableが表示され、
Auth_ok
MITOUJTAGで使用できるようになります。
Mjl_x64

もうこれで、Windows7でも恐れることはありません。64bit環境でも、JTAGを使った快適なFPGA開発環境をご堪能ください。

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