究極のRX62Nボード出荷開始しました
大変お待たせいたしました!
今年の1月ごろから設計を進めていた究極のRX62Nボードですが、ようやく、出荷を開始することができました。
本ボードのスペックを簡単にまとめると、
・RX62NのBGA176ピン(内蔵RAM96kB、内蔵ROM512kB)
・SDRAM搭載 (32bit幅 16Mバイト)
・USBが2ポート(USBホストとUSBファンクションが同時に使える!)
・SPI フラッシュROM、MicroSDカード
・LAN対応
・手のひらサイズ(75mm×61mm)で、万能基板にも乗る
・サブプロセッサ(78Kマイコン)搭載で、USB-JTAG機能をオンボードで搭載
です。
今年の3月までは『よーし、大量に作ってRX62Nを普及させるぞ!』と意気込んでいたのですが、あの地震の影響でルネサスのマイコンが市場から消えてしまったのです。
代理店にRX62Nを注文しようとしても半導体工場が止まってしまっていて、どこからも「納期未定」という回答しか得られなかったのです。流通在庫を探してもどこも全部ダメ。怪しげな海外業者も全部ダメ。
もう、こうなったら、ルネサスの工場が復旧するのを待つしかありません。7月以降に生産再開という言葉を信じるしかありません。
たくさん量産して製造コストを引き下げようと思っていたのですが、この半導体不足が起きて、生産計画を見直すことになってしまいました。本来は2万円台で販売する予定だったのですが、15個しか生産することができなかったので、どうしても量産を行うことができませんでした。
当初の予定価格よりも高くなってしまって申し訳ございません。私どもとしても、この金額がギリギリのラインです。この金額でもほとんど利益が出ないのです。
でも、その代わりですが、いろいろとおまけをいたします。
① MITOUJTAG BASIC特別版 (本ボードでのみ使用できます)
② JTAG ICE評価版
③ 小冊子「RXマイコンハードウェア設計 7つの罠」 ※予定
最後のは何かというと、私自身がもう少し使いこんでみてRXマイコンに慣れてきたら、そういう小冊子を作ろうと思います。
ご存知のとおり、RX62Nマイコンは1つの端子でいろいろなペリフェラルの機能を兼用しているので、罠が盛りだくさんなのです。これからハードウェアを設計しようとしている方が地雷を踏まないように、設計上の注意点をまとめたいと思っています。私と同じ間違いを犯さないように、痛い思いをしたところをノウハウ集にして配布したいと思います。
そういうわけで大変申し訳ないのですが、今回のロットは15台しか作ることができませんでした。すでに9台のご注文をいただいておりますので、残り6台しかご提供できません。
もし、どうしても、もっともっと安い価格で欲しいという方がいらっしゃいましたら、どうか秋ごろまでお待ちください。そのころにはルネサス工場も復旧して、量産ができるようになってコストが下げられると思います。一刻も早くRX62Nを試してみたいという方はお急ぎください。
あと6台までなら、今すぐにご提供できます。
RXマイコンが世の中に普及する前に、貴方はいち早くRX使いになることができます。
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コメント
究極のRX62Nボード完成おめでとうございます。確かに完成までには貴殿も書かれているように紆余曲折があったと思われます。(ルネサスE1コネクタとかも...。)そこで完全に脱線した提案なのですが、インタフェース誌の付録基板をのせるボードを作ってはどうでしょうか?。まあ、廉価版というところですか!。DRAM接続は16bitでよいような。金額は2万円前後かと。完成したらインタフェース誌に載せてもらって宣伝効果はバツグンです。何故そんなことを言うかというと、一ヶ月前その雑誌の記事をみてT社の液晶表示ボードを購入して、付録のSH7262基板をつけて走らせているからです。DRAMもついていて大規模開発にはうってつけの優れものです。ちなみに私はその雑誌(SH7262,RX62N)を2冊ずつ買いました。
付録基板を利用できるという点ではエコだと思うんですけど。
投稿: ケンちゃん | 2011.05.02 18:15
しっかりとしたものを設計すれば、読者の皆さんに喜んでもらって、それなりに売れるかもしれません。数万個のCPUをタダ同然で配ったのですから、活用しなければ損ですね。
しかし、●松と○ツがバチバチやっているところに飛び込んでいってもメリットがあるかどうかわかりません。そらの業者のボードと棲み分けできるか考えて見ます。
投稿: なひたふ | 2011.05.03 08:48
返信有難うございます。すみません。もう少し個人的で勝手な意見を補足させて頂くと、●松や○ツと競合する必要はないと考えます。せっかく究極のRX62Nボードを完成させておられるのですから、このシステム構成をインターフェース誌付録基板で使用できたら良いなあ~と考えているだけです。もちろんUSBの口は減りますが。また、SDRAMを16bit接続と考えたのは、コスト削減とユーザが自由に使用できるI/Oを増やしたいと考えたからです。今、私はインターフェース誌付録SH7262基板用T社の液晶表示ボードを持っていますが、液晶は必要ないと考えています。それこそ、競合しますから。また、RX62Nで液晶表示というのは一応できるけど無理があります。せっかく将来はμClinuxをのせて...という展望をお持ちなのですから。そっちを進めた方がよいと感じています。
投稿: ケンちゃん | 2011.05.03 14:09
完成待ちわびておりました。質問があります。
1.第2ロット以降価格が下がった場合、MITOUJTAGやICEは付きませんか?
2.ピンヘッダは基板裏側に出せませんか? (梱包写真を見ると自分ではんだづけできるようですが)
よろしくお願いします
投稿: kenw3m | 2011.05.04 14:07
kenw3m 様
お問い合わせありがとうございます。
>1.第2ロット以降価格が下がった場合、MITOUJTAGやICEは付きませんか?
申し訳ございませんが、まだ未定です。
>2.ピンヘッダは基板裏側に出せませんか? (梱包写真を見ると自分ではんだづけできるようですが)
はい、基板の裏面に付けることもできます。
投稿: なひたふ | 2011.05.04 23:55
ケンちゃん様
コメント返信ありがとうございます。
LCDとか豪華に乗っていなくてもいいから、SDRAMとネットワークくらいが乗っているシンプルなベースボードという感じですね。
十分な数のI/Oが取れるかどうか、それから採算が取れるかどうかなど検討してみます。
投稿: なひたふ | 2011.05.04 23:58
Interface誌のRX62Nが乗せられるベースボードですが、作ってみようと思います!
SDRAM、SD、イーサ、・・・いろいろ検討中です。
もう少し仕様が定まってきたら近日中にブログで発表します。
投稿: なひたふ | 2011.05.23 14:20