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2012.06.05

XBee Wifiの電源

XBee Wifiという暴れん坊がいるそうなので、興味半分で買ってみました。
Xbeewifi

どうやらこのモジュールは、リセット後に大電流を食って、周囲の回路の電源電圧を低下させるそうなのです。
本当かどうか実験してみました。

 ◆

まず、モジュールにコンデンサをつけずに、リセット後の電源電圧を見てみました。
上の波形がリセット端子の波形。下の波形がXBee Wifiの電源端子です。
リセットを解除してから十数ms後に、3.3Vあった電源電圧が1V程度まで降下しているのがわかります。
XBee Wifiの中で何かのシーケンスが動いて、大電流を消費していることが伺えます。

Withoutc
コンデンサなし。リセット後約12msに大電流が流れる
 ◆

電源電圧が落ちる部分を詳しくみてみましょう。
次の図も、コンデンサなしのときの波形です。先ほどのとは時間軸が拡大されています。

Withoutc2_2
コンデンサなし。電源電圧降下部分の拡大

実は、電源電圧が先に落ちて、リセットがそれに引っ張られるように落ちています。

 ◆

次の図の波形は、コンデンサなしで動作させしたときの別の波形です。
最初のリセットが解除されてから、12~13ms後に電源電圧が降下して、自分で自分にリセットをかけています。それを4回繰り返しています。

Withoutc3
コンデンサなし。リセットが4回繰り返して、その後起動

しかし、徐々に電圧の下がり方が減っていって、4回以降リセットは発生しなくなっています。この考察は後で行うことにします。

 ◆

さて、この電源電圧の降下に対してコンデンサをつけることで対処してみましょう。
まずは、秋月で売っていた普通の電解コンデンサ470uF。これをXBeeを実装した基板の裏側に付けます。すると、電圧降下は△V=1.6Vになりました。何もしないときの△V=2Vに比べると改善が見られます。が、電源電圧が1.6Vにまで下がってしまってはいけません。

Aki
普通の470uFをつける。

 ◆

次に東信工業製の低ESR470uFをつけたときの波形です。このコンデンサは千石で売っています。電圧降下△V=1.2Vにまで減りました。

Toshin
東信工業製の低ESR 470uFをつける。

 ◆

同じく千石で購入したルビコン製の超低ESR680uFをつなぎます。
なぜかこちらのほうが電圧降下は大きいです。電源の下がっている幅が短くなっているのも興味深いですが、考察はしません。

Rubi
ルビコン製の低ESR 470uFをつける。

 ◆

次に、0.1uFの積セラのみをつないだ場合です。電源電圧は0.78Vまで下がってしまっています。何もしないときとほとんど変わりません。0.1uFくらいの容量に蓄えられた電荷程度では、太刀打ちできないのでしょう。

Cera
積セラ0.1uFのみをつける。

 ◆

ということで、単体のコンデンサではどうやってもだめなようです。
一番よさそうなのは、ルビコンの680uFと0.1uFを組み合わせたときです。
電圧降下△V=0.7V、2.66Vまでこれました。

Rubicera
ルビコン製の低ESR 470uFと積セラ0.1uFをつける。

 ◆

しかし、どうあがいても、基板の裏側にコンデンサをつけるのはこれが限界のようです。XBeeは1番ピンと10番ピンがVCCとGNDで、コネクタを経由して電源を供給するため、どうしても距離が長くなってしまいます。

そこで、いけないのを承知でXBeeの表面にコンデンサを空中配線しました。
結局、これが一番良くなりますが、残念ながらオシロの都合で正確に測れていません。どこまで改善したかは今後の課題としましょう。

Omote
XBeeの表面にルビコン製の低ESRと積セラをつける。

 ◆

さて、どうしてXBee Wifiはこんなに電源電流を食うかを考察してみます。
通常の選択肢の範囲にあるコンデンサでは、どうしても電源電圧の低下を抑えることができませんでした。

ヒントになるのが、この波形。

Withoutc3
リセットが4回繰り返す波形(再掲)。

コンデンサなしの場合で、4回リセットを繰り返したのち、正常に動いてしまっている場合の波形です。
4回で済む場合もあるし、無限に繰り返す場合もあります。このリセットが繰り返す現象はずっと実験をしているとなかなか出なくなりますが、しばらくおいた後で使うとまた出るようになります。

上の図では、4回の電圧降下が、徐々に軽くなっていっています。

ここで大胆な仮説を立ててみます。
・XBee Wifiはリセット後約13ms後に、内部で貫通電流か何かで大電流を消費する。
・きっと内部のどこかが熱くなっているに違いない。
・その温度変化は、大きな電流を抑える方向に働く。
・そのため、何度かリセットしていると、そのうち動くようになる。

今度、気が向いたら、コールドスプレーを買ってきて温度変化の検証をしてみることにします。

まぁ、「何度かやればそのうち起動する」わけですが、XBeeだけ起動しても、周りの回路の電源電圧を低下させるので、マイコンとかが起動できませんね。

この実験から、XBee Wifiの電源電圧の変化はコンデンサだけでは取りきれないということがわかったので、次の計画では強烈な電源モジュールを使ってみることにしましょう。

まさにリアルほこ×たてをしましょう。


どんな急激な電流変化にも対応できる最速の電源
Bellnix



 VS


どんな電源電圧でも降下させる最強の無線LANモジュール

Xbeewifi

ご期待ください!

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コメント

名刺交換から入って欲しいものですなw。ただXBee側は勝っても何の自慢にもならないというw期待してます。

投稿: おか | 2012.06.06 08:58

この記事を見て、ミーハーでコンシューマーな私はXBee WiFiを購入しました。
メーカーのHPにアドホックモードでのTCP Serverの設定方法や試験方法が載っています。
これを見てTCP Serverを動かしました。
(これは私の環境だけかもわからないが、一箇所間違い(?)があった。
AHを 0 - IBSS JOINERに設定変更。)
通信切断時はAssociate端子が連続点灯し、パソコンから接続すると点滅します。
ところが、パソコン側から切断すると、Associate端子は点滅のままであり、
XBee WiFiをリセットすると連続点灯状態となります。
(この連続点灯が正常状態だと思う。)
また、通信接続状態でXBee WiFiをリセットすると連続点灯後、点滅となるので正常だと思う。
Bugですか?。それとも何か設定が足りないとか?。
ご存知の方がおられたら教えて下さい。
Firmwareは最新の102Dです。

以上、よろしくお願いします。

投稿: ケンちゃん | 2012.07.30 19:22

今月号のInterface誌、大変参考になりました。
やっぱり、切断をXBee WiFiは検知できていないんだ。
これって大変使いにくい。
せっかくこの記事(なひたふJTAG日記)を読んで
興味を持ち買ったんで遊んでみると
(実際、遊ばれているというのが実感だ!)、
winsockのgethostbyaddr関数がエラーで返ってくる。
おそらく、netbiosをサポートしていないのかも???。
でもダマシながら約100kバイト弱の画像データを
アドホック・モードのUDPで転送している。
次回のVersion Upに期待したい。

投稿: ケンちゃん | 2012.10.04 22:14

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