AD7986で値がジャンプしてしまう
AD7986を使った18bit ADCの開発を鋭意進めています。
最高速度2Mbit/sでのサンプリングや、サンプリング値のばらつき(標準偏差)を65μV程度に収めるという課題はクリアできるようになってきました。
しかし、どうしても解決できていない問題が1つあります。
0Vよりちょっと下のあたりで値がジャンプするのです。正弦波を入れてみると一目瞭然です。
拡大してみるとだいたい1000くらいの値をジャンプしていますから、30mVくらいです。
正弦波をやめ、このあたりの固定電圧を入力してみてみると・・・
値が激しく行き来しているのですが、この中間の値というものが出てきません。つまり、-15mVの電圧がうまくサンプリングできないのではなく、マイナス方向にバイアスがかかってしまって、この間が飛んでしまっているのではないかと思われます。
いろいろ原因究明の努力はしてみました。
- オシロでADCの入力を見ればこんな波形にはなっていないから、AD変換の際に何かを間違ってしまっているわけです。
- プリアンプがレールツーレールなので、上と下が切り替わるところで変なことが起きているのでは・・・と思って、プリアンプを外してみたけど状況は同じでした。
- また、0Vよりちょっと下(111111xxxxxxxxxxxx)のところで多数ビットが同時に切り替わることによる電源の問題かとも思ったのですが、そうでもなさそうです。
- 2つのCHで同じように起きているので、たまたまAD7986が壊れていたということでもなさそう。
どうやらリファレンス電圧と関係していることがわかってきました。REFという端子の電圧を標準ではない電圧にしたりすると、この値ジャンプが消えて滑らかになります。
あと、考えられることといえば、AINのコモンモード電圧の範囲に制約があるとか、かもしれません。
引き続き調査してみます。
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