ハードウェアFFTの精度向上2
ハードウェアFFTを行うFPGAで、丸めの計算を単純な切り捨てから、四捨五入(0捨1入)に変更してみました。本当は最近接偶数丸めが良いのですが、0.5ちょうどになることはあまりないので、とりあえずは0捨1入で行います。
まず、従来の単純切捨てのFFTの場合です。
周波数の全域にわたってFixed Patternなノイズが見えています。これを積算して1LSB以下の構造を見てみると、
このようなノイズの構造が見えてきます。
さて、いよいよ丸めを実装した場合です。下の図のようにFixed Patternなノイズが大幅に減りました。
ほとんどの場所でスペクトラムの値は0になっているのですが、それでも4か所ほど、Fixed Pattern Noiseが出てしまっています。
積算すると、1LSB以下の構造が見えてきて・・・
単純切捨てに比べるとノイズは1万分の1くらいに減っているとは思いますが、それでもゼロにはなりませんでした。
ほとんどの周波数でFixed Pattern Noiseは1LSB以下に抑圧されましたが、積算すると見えてくるので、ゼロにはできなかったということです。
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