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2018.12.31

2018年を振り返って

今年1年を振り返ってみます。

1月

  • 電子回路経営者懇談会を開催
  • ZYNQ小冊子を作り、Zynqberryスタータキットを発売
  • Trenzセミナーを開催
  • MITOUJTAG Pro 3.2をリリース
  • FPGAカンファレンスに出展

2月

  • 自動見積もりフォームの開発
  • HyperFADCの新基板設計
  • Cosmo-Z MiniのUbuntu Linux作成

3月

  • HDMIミキサー基板が動作開始
  • Cosmo-Z Miniのブラッシュアップ
  • HyperFADCの特性測定
  • LFSRで変調をかけたレーザーの実験
  • 応用物理学会と物理学会の展示会に出展

4月

  • XILINXのPCI Expressコア「XDMA」の使い方を解説
  • Cosmo-Z Mini基板再設計と初出荷
  • オンラインショップをリニューアル

5月

  • Trenz×ZYNQセミナー開催
  • Artix-7ボードの改版
  • 第1回 Cosmo-Zセミナー開催

6月

  • Trenzオンラインショップのリニューアル
  • Zynqberryセミナーの開催
  • SDSoCの勉強を開始

7月

  • Cosmo-Z用にフルデジタルロックインアンプを作成
  • JTAGチャレンジ基板の開発
  • ディープラーニングの勉強開始

8月

  • MITOUJTAGにDigilentプラグインをリリース
  • JTAGチャレンジ基板の開発
  • 特電オフィスを模様替えして会議室を設置
  • IPA情報セキュリティキャンプで講師をつとめる
  • UltraScale+のJTAGに異常を発見
  • Spartan-7ボード設計開始

9月

  • JTAGチャレンジ基板を用いた初のMITOUJTAGセミナーを開催
  • 本郷オフィスの閉鎖を決定

10月

  • UltraScale+のJTAGの問題を解明
  • UltraScale+に完全対応したMITOUJTAG BASIC 3.4をリリース
  • トランジスタ技術11月号にSDSoCで作るAIの記事が掲載

11月

  • 本郷の事務所撤退準備
  • VivadoのJTAGシーケンスをいろいろと解読
  • 商品の出荷事務をAmazonに委託

12月

  • 事務所の移転先を探す→保証金ほとんど返ってこない
  • 新オフィスで仕事開始&コワーキングスペースの住人になった

という感じです。

前半は順調に進んでいたのですが、途中から雲行きが怪しくなってきて、終いには事業に失敗してオフィスを手放した、と思われるかもしれません。

それは違います。

特電は起業してから14年。2006年に、秋葉原に事務所を構えてから11年くらい。少しずつ業績を拡大しつつ、扱う製品もだんだん高度で専門的になってきました。

最初はFPGA評価ボードとかを作っていたのですが、今では人工衛星とか海底地震の計測器とかを請け負っています。(まだ研究開発の試作段階ですが)

2011年から2018年の間に売り上げは2倍になりました。

 

正社員を雇わずに妻と二人でやってきました。

今まで、技術系のお手伝いは基本的に大学生のアルバイトさんにお願いして、事務作業は学生さんや主婦のパート・アルバイトにお願いしてきたのですが、このまま続けていっても売り上げは微増するかもしれないけど、10倍20倍という劇的な躍進をして上場することは望めないだろうという展望が見えてきた時期でもありました。

 

会社を大きくするには、人と金が必要です。

学生アルバイトさんは優秀なのですが、2~3年で卒業してしまいます。また、最近の学校は授業が厳しいので週に2日くらいしか来れません。

正社員を雇えばいいと言う人がいるかもしれませんが、優秀な人は基本的に大きな会社に行ってしまうので、小さな会社に来たがる人は多くありません。

そのような状況下で、一般の求人サイトから「勤務条件と勤務内容と待遇」だけを見て来る候補はたいてい外れです。FPGAとADCがやりたい、とかJTAGがやりたい、という人は稀です。まず、一般の求人サイトにはいません。

最初に入れる正社員は、知り合いや能力がよく知れた人を雇わなければなりません。

平成30年の現在では、優秀な人材を集めて大きな会社を作るには2つの方法しかないように思えます。

  1. 億単位のお金を投資で得て、そのお金で渋谷や恵比寿あたりにオシャレなオフィスと優秀な人材を集める。また、大手企業を退職したがっているシニアを見つけて雇いノウハウと経験を活用する。広報や営業として若い女性も採用し、適度な男女比を維持し、人間関係で人の流出をつなぎとめる。(多くのITベンチャーが、だいたいこのやりかた)
  2. 学生か卒業後2年いないに数人のグループで起業し、投資を得て、一気にサービスや商品を作り上げてEXITする

2の方法はもう時期が過ぎてしまったので、私としては1の方法しか残っていませんが、それはやりたくありません。

これ以外の方法で会社を大きくする方法はないかをじっくりと考える時間が必要なので、一度、会社を小さくしたというのが正直なところです。とにかく、事務や人事のことで悩む時間を減らしたかったのです。

その上、2019年は消費税の増税や5月の10連休など、会社経営上の大きなリスクがあります。(10連休ということは、相手企業が休むから、売上の3分の1がなくなる。なのに、給与と家賃はかかる。えらいこっちゃ)

タイミング的にも、特電を手伝ってくれていた技術系のアルバイトさんの多くはM2やD3で、もう来れなくなるタイミングでした。

契約社員の方には1か月くらいの実質的な有給をとってもらい、次の勤務先を探してもらいました。詳しくは聞いていませんが、次のところが見つかったようです。

M1の学生さんは、リモートワークでまだ残ってくれています。本当にありがたいことです。

こうして事務所を解体し、2006年から続いてきた秋葉原出店の流れを一度、無事に閉じることができました。

かなりほっとしています。

レンタルオフィスやシェアオフィスで1週間ほど仕事をしてみてわかったのは、もう場所を借りて、人を雇って、機材をそろえて、仕入れして、決まった時間に始業して仕事するというスタイルは、平成も31年にもなる世にはそぐわないんじゃないかなということです。

2019年は「働き方改革」を考えつつ、本当に優秀な人材を探しながら、再び秋葉原に戻ることを考えています。

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