Cosmo-Z Mini用の高速DACの完成
今日も深夜に会社に来たので、昨日の続きとして、THS4041(165MHz帯域)とTHS4011(290MHz帯域)の比較をしてみます。
CH1(オレンジ)のOPアンプはTHS4041、CH2(緑)はTHS4011です。緑のほうが高速なOPアンプです。
昨日との違いは、
- 非反転増幅回路のゲインを1にしたこと (昨日は2だった)
- 非反転増幅回路の帰還抵抗に並列したコンデンサを1.8pFに減らしたこと
です。
まず、FPGAとDACで1V振幅の矩形波を作ります。
サンプリングクロックは125MHzで、Hの期間とLの期間がそれぞれ5クロックの波形を作ります。12.5MHzの矩形波になります。
次はDACの振幅を制限して、H=2,L=2でトグルさせた場合。(出力周波数としては31.25MHz)
次はH=1,L=1でトグルさせた場合。(出力周波数としては62.5MHz)
LFSRの信号を出してみると、そんなに悪くないという印象です。
やはり、非反転増幅回路のゲインを減らしたのが大きく効いているようで、容量を減らしたことも少し効果がありそうです。
高速ディジタル信号はDACから満足に出せましたが、歪の少ないアナログ信号についても今まで同様に出すことができました。
下の図は、±0.5V振幅の正弦波を出して、それをCosmo-Z Mini自身で受けてFFTしてスペクトラムを表示したものです。
2次高調波、3次高調波の歪率が-80dB程度であることがわかります。
最終的なスペックは、
- 高精度アナログ信号は±0.5Vpp (DACを歪の少ない小電流モードにする)
- 高速信号は±0.5Vpp (DACを歪の少ない小電流モードにし、振幅を制限することで帯域確保)
- 低速なディジタル信号は±1.0Vpp (DACを歪の大きい大電流モードにする)
こうしてようやく、高速、低速、低歪の信号を自由に出すことができるFPGA+DACができました。
箱に納めて、完成です。
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