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2019.02.26

原因不明で回路が壊れる、回路が動かない時に取った選択

今年に入ってから、作った回路がどんどん壊れるという現象に悩まされていました。

① Cosmo-Z MiniのOPアンプの抵抗値を変更して波形を綺麗にする実験をしていたら、DACやOPアンプが次々と故障した。この問題は努力と根性(OPアンプとDACの貼り換え)で解決。(1月)

② Cosmo-K DVIを8台、前と同じレシピで作ったのに、歩留まりが極端に悪い。原因はわからない。(1月下旬)

③ お客様から、FPGAを指で押さえると動くという動作が怪しいCosmo-Zが戻ってきた。実装工場に戻して再加熱してもらったら、FPGAの電源ピンが全部ショートして完全に壊れて戻ってきた。(2月中旬)

④ Artix-7ボードを基板屋さんに発注したら、6枚製造したうちの3枚でフライングチェッカーで異常が見つかったとのこと。結局、良品の3枚だけ納品してもらった。(2月中旬)

⑤ Cosmo-Z Miniを組み立てたら、AD変換値がめちゃくちゃ。(2月下旬)

⑥ Cosmo-Zの電源を入れたら、AD変換値がめちゃくちゃ。(2月下旬)

こんな感じで、片っ端から回路が壊れていくという状況でした。

あまりにも運が悪い状態でArtix-7ボードの動作検査なんてすると絶対に不良品が出るだろうと思い、基板を検査する前に浅草寺に行って厄除けを祈願してきました。

その結果、不良品が出ずにすべて完全に動作しました。64本のGPIOもテストパターンを出して、オシロで念入りにチェックし、オープンやショートがないことを確かめました。

Art71

無事に出荷できてよかったです。

Art72

さらに、⑤のCosmo-Z Miniが動かなかった原因は、間違ったジャンパーをつないでアナログフロントエンドのOPアンプがシャットダウンしているからで、事なきを得ました。

⑥のCosmo-Zが動かなかった原因は、FPGAのUCFファイルにPULLUP属性をつけるのを忘れていて、入力信号がバタバタしていたからでした。

②のCosmo-K DVIが動かない原因のひとつは、少なくとも4枚の基板はデータバスの同じところがショートしていて、基板屋さんによればフライングチェッカーで検出可能な箇所とのこと。実装での問題があったか、FPGA自体に問題があったか。

③の壊れたCosmo-Zも、基板のパターンの問題ではなくFPGAの内部でのショートだったようで、実装屋さんにFPGAの貼り換えをお願いしたところです。

回路が動かないとき、原因不明で機械が壊れるときには、ぜひ、厄除けをしてみてください。

◆追記

②のCosmo-K DVIの歩留まりが悪いことについて。基板製造業者から下請けの実装業者に出していて、その下請けから孫請けの実装業者に出していて、X線検査をしていなかったとのこと。

うーむ。

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コメント

厄除け祈願の祈祷料は、本件のような場合費用計上できそうですね。

投稿: 匿名希望 | 2019.02.27 11:18

オカルトは信じたくないのですが、私もあると思います。神様は見ているのでしょう。

投稿: | 2019.02.28 00:12

>厄除け祈願の祈祷料は、本件のような場合費用計上できそうですね。

実は、祈祷料は、厄除けでも商売繁盛でも何でも経費にできるのです。10万円とかの特大厄除けコースがあるのも頷けます。

>オカルトは信じたくないのですが、私もあると思います。神様は見ているのでしょう。

データセンターではラックの中にお札が貼ってあったりすることもあるそうですから、何かあるんでしょうね。

投稿: なひたふ | 2019.03.03 11:06

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