アンチエイリアシングフィルタ用のLPFの研究
DAコンバータの出力のアンチエイリアシングが気になっています。
聞くところによるとRedPitayaというADC/DACボードのアンチエイリアシングフィルタの特性が優れているそうなので、RedPitayaを購入してDAC出力のアンプがどのような回路になっているかを調べてみることにしました。
まず、RedPitayaで49MHzを出力してみたところです。
山と谷が大小大小・・となっていますが、DDSで正弦波を作っているので仕方がないのかもしれません。
オシロのFFT機能でスペクトラムを見てみると、ピークの49MHzの半分くらいのところに2つに分かれた不要輻射があります。この2つに分かれたスペクトラムは出力周波数を50MHzにすると1つに重なります。また、目盛りの縦軸は20dB/divなので98MHzにいる2倍高調波は約50dB抑圧されていることになります。
とても優れたアンチエイリアシングフィルタなのですが、RedPitayaはオープンソースと謳われていますが回路図は一部非公開となっています。特にフィルタなどの機微な部分は秘密となっています。
そこで回路を解析してみることにしました。
見た感じ、おびただしい数のコイルやコンデンサが使われているようです。
ざっくり回路図を書き起こしてみると、次の図のようになっていました。
OPアンプは増幅器兼レベルシフタとして使われているようで、V+から分圧した電圧をV-に与えています。DACのオフセット電圧を打ち消すためのとても微妙な設定なのでしょう。位相補償と思われるコンデンサのパッドは空席になっています。2つの抵抗を直列並列にしてV+からぴったりの電圧を作り出しているようです。
OPアンプの前段にRCLC型の3次のLPFがあり、OPアンプの出力にはLCLCLCの6次フィルタがあります。合計9次の特性になるはずです。
OPアンプを外して、ファンクションジェネレータから10MHz~100MHzの信号を与え、後段のLCフィルタに通してみたところ、
という特性になりました。
約60MHzで-3dBダウンした後、70MHzで-20dB(電圧で10分の1)、80MHzで-40dB(電圧で100分の1)という、大変切れの良い特性になっていました。透過域はフラットで阻止域にノッチがあるので、連立チェビシェフフィルタではないかと推測されます。
どういうパラメータになっているのかと思い、1つ1つの部品の特性を測ろうと思ったのですが、
このチップインダクタは外すと壊れるようになっているようで、残念ながら解析はできませんでした。
仕方がないので、自分でフィルタの本を読んで勉強することにしましょう。
昨年買って積読していたこの本があったので読んでいます。
FilterCADというLinear Technology社も紹介されているのですが、FilterCADでは40MHzとパラメータを入力すると対応していないと出てしまいます。
本格的にフィルタの理論を勉強するしかなさそうですね。
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