きたねえコイルだな
自分で巻いた円錐コイルがあまりにも汚いので晒上げます。
これは6GHzまで増幅できるはずのアンプなのですが、アンプのICにバイアスを与えるためのチョークコイルを自分で巻いてみました。
市販の1608サイズや2012サイズのチップインダクタは300MHzとか、せいぜい1GHzまでしか使えません。そのあたりにインダクタンスが最大になる共振点があって、それ以上だとインダクタンスが下がってきてしまうからです。
その問題を解決するために円錐(コニカル)コイルというのがあるのですが、納期がかかるので自分で巻いてみたというわけです。
アンプの性能を試したいのですが、VNAは学生さんが使っているので、任意波形発生器で0GHz~16GHzのチャープ波形を出力し、オシロで振幅を測って包絡線を目で見るということで、ざっくりとした特性を測ってみました。
上から順に「アンプなしの基板のTHRU特性」「アンプはあるけどきたねえコイル」「アンプはあってCoilcraftの優秀なコイル」の波形です。
きたねえコイルはそこらじゅうに共振やら反共振があるようで、ゲインの凹みが多く観察されました。なお、コイルを触るとゲインの凹みは動きます。実用的にはなりませんが、特定の周波数だけで動けばよいような場合には、間に合わせで作ることもできそうですね。
一番下のコイルクラフトと書いたものは、コイルクラフト社の4310LCというコイルです。円錐コイルではないのですが10GHzまで使えます。しかも、Mouserで1個から買うことができます!値段も$2.65なので安い!
コイルクラフトのコイルは本当に優秀です。
さて、バイアスT回路に使うべきコイルの選定についての知見は得られたのですが、このアンプはなぜか4GHz付近でゲインが大きくなってしまうので、この原因を考えないといけないですね・・
| 固定リンク
コメント