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2025.08.04

JLCPCBのロジャース基板

JLCPCBのロジャース基板というのを試してみました。

Rogers

左下のが本当に作りたい基板なのですが、ロジャースの性能を測るために余計な基板を面付しています。

一番右にあるのがただの直線でコプレーナ線路。

右から2番目にあるのがただの直線のマイクロストリップ線路。

結果はというと、マイクロストリップ線路はちゃんとできたのですが、コプレーナ線路は10~20GHzの範囲で阻止域がたくさんできてしまい、使い物になりません。

原因は不明。

マイクロストリップ線路にすれば理論通りに作れるのですが、JLCPCBのロジャース基板は厚さが0.51mmあるので、50Ωのインピーダンスにするには1.1mmの線幅が必要になります。

1.1mmというのはかなり太いのです。

QFNパッケージのミキサICとかアンプICはピンのピッチが0.5mmなので、1.1mm→0.5mmへ入るところで極端なインピーダンス変化が起きるため反射してしまうからです。

そのため、マイクロストリップラインにおいても線幅を細くしておきたいわけです。

そこで考えたのがコプレーナ線路にすれば線幅を50Ωの0.7mmにできるということでした。横からもGNDが迫ってくるのでインピーダンスは下がります。しかし、実際にやってみると阻止域だらけになってしまったのです。

もしかするとGNDのViaをたくさんうたなければいけない?

 

ロジャース基板自体は悪くなくて1本線のパターンなら減衰は低い。層間が厚いので配線を細くしようとコプレーナ線路も試したけど、これが特性が悪すぎる。結論を言うと、ICを乗せてミキサやアンプとか作りたい場合には、配線が太くなりすぎて細かいICのピンに入っていかない。基板自体がもっと薄くなって、細い配線にできないと、高機能な基板が作れない。これなら4層FR-4のほうがいい。

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コメント

ご推察の通り、GND-VIAを周囲に配置することで問題が解消する可能性があります。なお、私はこれまでGND-VIAを配置しなかったことがないため、可能性としてしか申し上げられない点はご了承ください。
なお、コプレーナ線路において今まで異常な共振が発生したことはありません。とても安定した伝送線路です。
ご参考になれば幸いです。

投稿: kakuiwata | 2025.09.15 19:29

10GHzを超える状況で低誘電率な基板材料でコプレーナ線路を作るよりは、信号線とGNDの間を離して純粋なMSLにしたほうがよいのではないかと思っています。

例えば、下記の基板のように。
https://x.com/Aaronia_AG/status/1965653973916155913

シミュレーションでもコプレーナ線路にすると異常な周波数特性が出てくるのは確認できています。
高ε材料で層間が薄い場合(たとえばFR4)ではコプレーナ線路はうまくいきますが、低ε材料で層間が厚い場合(例えばロジャース)はうまくいきません。おそらく、GND付きコプレーナの間隙は基板の層間の実効的な厚さに対して何らかの制約があって、近似式がずれてくるんじゃないかなと思っています。

Viaを多数配置した場合を模したシミュレーションもやってみましたが、結果は忘れました。あまり芳しくなかったと思います。

他のRF猛者の基板も上のAaronia_AGのように、信号線からGNDをできるだけ離しているので、コプレーナにするよりはMSLにしたほうが良い結果になるのではないかと思います。

結局のところ、10~20GHzの基板で0.5mmピッチのパッケージのICに上手に接続するには、ロジャースやMEGTRONの多層基板にして層間を薄くするのが一番で、それができない場合はICの接続部分だけを細くするのかなと思います。

投稿: なひたふ | 2025.09.16 09:47

丁寧にご返信いただき、誠にありがとうございます。
大変興味深いご意見をいただき、感謝しております。

申し訳ありませんが、私自身の立場上、これ以上具体的にお話しするのが難しい状況です(長年の製品開発の過程で得た知見が多く含まれてしまうため、ご容赦いただけますと幸いです)。
ですので、あくまで「こういうことを言っていた人もいた」程度の情報として、軽く受け流していただければと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

投稿: kakuiwata | 2025.09.16 14:12

ご参考になれば幸いです。
https://static4.arrow.com/-/media/arrow/files/pdf/0/0818-an-overview-of-the-johnson-high-frequency-sma-end-launch-connectors.pdf

投稿: kakuiwata | 2025.09.19 13:17

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