私が中小企業診断士を目指す理由
中小企業診断士2次試験まであと10日ほどになりましたが、ほとんど勉強が進んでいません・・・💦 新しいお仕事がたくさんやってきて、勉強している時間が全然ないですね。試験前の貴重な時間を無駄に費やしていますが、今日は自分にやる気を出させるために、なぜ診断士を目指すのかを書いていきたいと思います。
診断士を目指す理由。
それは、日本の電気電子業界、特に組み込み業界を盛り上げたいためです。
毎年秋になるとETという展示会が行われますよね。私は毎年見に行っていますが2005年ごろをピークにどんどん縮小していって、今年も開催できたんだなとホッとする感じを繰り返しています。
とは言っても、コロナ禍を経てリアルな展示会という業界自体が縮小してしまったわけではありません。ネプコンやSEMICON、AI関係の展示会は盛況でブースもたくさん出ているし、1つ1つのブースが大きいんです。
こういう展示会のブースって1コマ(3m×3m)で50万円くらいします。ですから、ネプコンとかで6小間をつかう出展者は床だけで300万円をかけているわけです。装飾も込めると500万円くらいかな。人を配置して700万円くらいじゃないかなと推計しています。展示会に出ることで700万円以上の追加の利益が見込めるから6ブースも出して出展するのです。
それに対して我らが組み込み展は1コマブースが圧倒的に多く、装飾も質素です。(ちなみに画像機器展はさらに質素)
半導体や産業機器と「組み込み」は隣接する分野なのに何がそんなに違うのかというと、その業界が儲かっているか儲かっていないかという、単純な金のめぐりの良さなんじゃないかと思うわけです。
組み込み業界が盛り上がらない理由は、単純に儲からないからです。
余談ですが、この状況を打破するために尽くした人たちもいました。これまでにいろいろな団体が「組み込み業界を盛り上げるゾー」と言ってオモシロ基板を作ったり、出版社も記事と記事を出したりしてきましたが、ことごとく外れました。
「女子大生にウケる基板を作ろう」とか「小中学生に」とかぜーんぶダメでした。基板をピンクにしても、そんなんで女子大生が電子工作始めるわけないじゃないですか。
ただ、Makeなどを見ていると電子回路が大好きという人たちの数はそれほど減ってはいないので、趣味として一定の人気はあるようですし、すごい人は相変わらず毎年出てきます。ただ、業界としては盛り上がらない・・・。
儲からないから魅力がない。魅力がないから新卒が集まらない。新卒が集まらないから高齢化する。高齢化するから若手が入りにくい。この悪循環に陥っているわけです。
だって、2000年以降に起業した組み込みの会社で大企業になった会社ってありますか?
(AI関係は除く)
夢がないから、若者はAIとかフィンテックとか宇宙に行ってしまうんですよ。
学科を選択する段階で電気電子工学科を選ばず情報工学に行ってしまうんですよ。
じゃあ、組み込み業界が儲かるようにするにはどうすればよいか?
答えは簡単です。
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価格を上げること。
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組み込み業界の企業は、安すぎる値段でハードウェアの設計を請け負っているんじゃないですか?
安すぎる値段でブートコードを書いて、FPGAを設計しているんじゃないですか?
この業界には、技術の価値を反映した適正な値付けが必要なのです。
例えば、
新橋で酔っているオッサンを連れてきて100万円渡して、CADで回路図描かせられますか?
錦糸町で倒れているオッサンを連れてきて100万円渡して、ファームウェア書かせられますか?
できないでしょう?
1日あたり3万とか6万とかの人件費で勤まる仕事じゃないんですよ。この業界。
あと、新規参入の障壁の低さというのも業界自体の問題としてありますね。
KiCADとJLCPCBとDigikeyで基板が出来ちゃう。開発のツールの無償枠でCPUもFPGAも開発できちゃう。
パソコンがあれば無料ツールと格安基板で何かが作れてしまう。
だから、安い値段で請け負ってしまう新規参入業者が出てきてしまうのです。
そこで、私がやりたいことは、
組み込み業界の標準単価と標準見積プロセスを作ること
です。
参考にしたい業界は建設業です。建設業って標準見積があるんです。
柱1つで何円とか、どういう人を1日雇ったら人件費いくらとか決まっています。だからどんな業者が請け負っても、どんな工事でどんな材料で作るということが決まっていれば見積の根拠がはっきりしています。
ダンピング受注して質の悪い施工をする業者を排除する効果もありますが、業界全体で値下げ競争になるのを防止する役割もあります。
あと、医療にも標準価格がありますね。診療報酬というんですが。
こういう仕組みを組み込み業界でも作りたいわけです。
ところで、中小企業庁が「中小企業・小規模事業者の価格交渉ハンドブック」というのを出しています。
原価を適正に把握し見積価格に反映できているか、人件費を適正に把握し見積価格に反映できているか、設備やツールの価格を見積価格に反映でているかなどが書かれています。
おそらく90%の中小企業はできていませんし、99%の企業は中小企業庁が出したこのハンドブックを読んでいません。
だから、こういった概念があるんだよ、こうやって見積や価格交渉を進めていくんだよということを広めていくコンサルになりたいと考えています。さらに、私は技術士を持っているので、技術の価値を適正に把握し見積の価格に反映できているか、といったことを提唱していきたいです。
いままで仕事として個々のお客様の回路設計や問題解決を行ってきましたが、これからは業界全体の問題解決のために動きたい所存です。
個々の企業が原価と人件費を反映した適正な見積を出せるようになる
↓
個々の企業が技術の価値を反映した適正な見積を出せるようになる
↓
業界全体の収益が上がる
↓
業界の魅力が増える
↓
新卒や若い人が入ってくる
↓
新規参入業者が適正な価格で見積を出せるようになる
↓
多様な事業者が生き残る
↓
組み込み業界が盛り上がる
というのが私が描いていることです。
オモシロ基板や、記事や、セミナーではこの業界は救えません。
業界全体を救えるのは利益だけです。
試験が終わったら合否とは関係なくさっそく動きます。(来年も受けられるし)
第一弾は、見積勉強会の開催をしたいと思います。
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