輸出管理は外為法にまかせていてはいけない。自主基準を作るべき。
輸出管理を勉強していて、非常に抜け穴が多いことに気が付きました。
さまざまな抜け穴の存在を感じ、気になって気になって、そのたびに勉強が止まってしまいました。
貨物よりも技術の情報流出が深刻です。
- 留学生、外国人労働者
- PCの持ち帰り
- 記憶や口頭ベースでの技術流出
- etc
基本的には自己申告ベースの性善説に基づいているので、悪意のある奴が本気で情報を盗もうとしたらひとたまりもありません。
情報が盗まれた場合は取引ではないので、外為法では対処できません。せいぜい不正競争防止法で摘発するくらいですが、情報が流出した時点では流出に気づかないので情報を持って本国に逃げてしまいます。そして、流出に関わった日本人が見せしめに罰せられます。そんなニュースがよくあります。
そこで気が付きました。
外為法は、最低限の基準しか決めていないということです。
外為法や該否判定といったルールを守っていればOKなのではなく、法律よりはるかに厳しい基準で自主的に基準を決めて実行するべきだということです。
- C国には、たとえキャッチオール規制OKな物品であっても輸出しない。
- C国人留学生は、居住者であっても機微な情報は教えない。
- 取引先の担当者の名前がC国風であったら警戒する。
法律が許すから良いというのではなく、「この技術や貨物がC国に渡ったらC国の技術発展に貢献してしまわないか」という観点から自主的に輸出や技術提供をストップしていくことが肝心であると思うのです。
あと、恐ろしいのは米国の輸出規制も守らなければならないこと。米国製品を使ったものがヤバイ筋にわたってしまうと、関与した日本人もみな一斉に処罰されます。サプライチェーン全体が連帯責任です。何千万とか億に達する罰金を米国に払わねばなりません。
外為法は、大量破壊兵器とか通常兵器といった兵器に関するもので規制するのが目的です。
しかし、我々一般市民にとっては兵器というのは身近な存在ではありません。産業上の優位を保つための技術情報(営業秘密)を守ることが重要です。
例えば、他社がまねできない秘伝の回路とか、FPGAのソースとか、秘密のソフトとかです
我々にとって大事なのは、日米欧の技術的優位性を今後も保ち続けることです。
日本のルールよりもはるかに厳しい基準の自主基準を作り、米国規制にも絶対に抵触しないようにしていくことが必要だと感じます。
具体的には、
- 営業情報の入ったサーバは国内に置く
- 重要情報は自社内に置く
- 中国企業との取引はしない
- 国内の取引でも、名前が中国風なら気を付ける
- 取引してよい外国企業はグループA国のみとする
- 輸出する場合は、グループA国でもエンドユーザと用途を要確認
- 合法な取引であっても、不安を感じたら辞退する
- 日本の外国ユーザリストだけではなく、米国エンティティリストを要確認
- 国内の商社に販売する場合も海外に再販されないかどうかエンドユーザを確認する
- 留学生や外国人は雇用しない
- アクセス権は従業員ごとに細かく設定する
- 部下に営業成績を上げるようプレッシャーを与えない
- 取締役は退職して逃げても刑事上の責任から逃げられないことを周知する
- リスト規制に該当しない製品(貨物)は、簡単な改造でリスト規制品にならないように設計段階で気を付ける
といった取り組みが必要かなと思います。
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