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2026.05.22

差動信号を同軸ケーブルで送るためのコネクタ

RFミキサなど、微小なRF信号を差動で送らなければならない場合があります。

基板上の信号であれば差動で配線すればよいのですが、DACとミキサが離れている場合はケーブルで接続しなければなりません。

このような場合、同軸ケーブルで差動信号を送るにはどうすればよいのでしょうか?

シングルエンドだとSMAとかBNCとかSMBとかいろいろありますが、差動ではどうすればよいのでしょうか?

調べたところ、ダブルFAKRAと、TwinAxというものがあることがわかりました。

 

ダブルFAKRAというのは、こんな感じのコネクタで、2本の同軸ケーブルを同時に接続できるコネクタになっています。複数のRF信号を扱うような場合・・・例えば複数のアンテナのダイバーシティとか、AMとFMみたいな用途が想定されています。

Doublefakra

ただ、2本の同軸ケーブルを同時に挿すというものなので、1本1本の同軸ケーブルは50Ωですが、差動インピーダンスまでは規定できません。あくまでもシングルエンド2本というケーブルです。

ダブルFAKRAのコネクタは形状がAからZまでいろいろあって、切り欠きの位置が干渉して異なるタイプのコネクタに挿せないようになっています。誰が組み立てしても間違えないという配慮ができています。Zという形状だとオールマイティに挿せます。

もともと車載用なのでコネクタの価格も1000円程度で、数GHzまで使えて、コスパも良いです。

 

それに対してTwinAxというのは、1本の同軸ケーブルの中に2本の芯線を入れたものです。

Twinax1

こういう構造なので、シングル50Ω、差動100Ωというインピーダンスが期待できます。

コネクタ形状はBNCっぽい形で芯線が2つとか、SMAっぽい形状で芯線が2つという異形の形態となっています。

Twinax2

Twinax3

ぱっと見、BNCだなと思って「あれれ?」となるパターンです。

 

TwinAxの困ったところは、コネクタに統一規格が無いのでメーカーごとにみんなバラバラで、勘合するかどうかが非常に怪しいというところがあります。TwinAxはIBMがデータセンタで始めたところに軍事用がのっかってきたり、いろいろな経緯があって統一が取れていません。

TwinAxのルーツはアメリカです。ヤードポンド法なので、長さ100フィートとか、ケーブルの長さが感覚的にわかりづらいという欠点があります。メリケンはこれだから困る。

メーカーごとに規格がバラバラでフィートで高いという欠点はありますが、インピーダンスマッチングが取れているのがメリットでしょう。

 

それに対してFAKRAはドイツ発祥でEUの統一規格なのでメートル単位です。ドイツ車の標準仕様なので安い。だけど、差動インピーダンスが取れません。 

 

それぞれ一長一短ですが、差動信号を同軸で送るならこのどちらかの規格を使うのが良いでしょう。

 

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コメント

1.5GHz弱の受信機の試作機の写真で、差動RFの伝送にSATAケーブルを使っているものを見かけたことがあります。1ペアでRF、もう1ペアでLNAの電源、というような使い方をしているようです。
元がRF用ではないですが、その分安価で利点も多いので、使えるなら便利そう。

投稿: | 2026.05.26 02:27

SATAやCat8とかのケーブルを使う方法も考えました。
あれらは確かにGHzの帯域がありますが、RF用の同軸ケーブルに比べてはるかに損失が大きく、また、周波数特性もフラットではありませんでした。プリエンファシスやイコライザを使ってディジタルの信号をなんとか復元しているので、アナログの波形を送るのは厳しかもしれませんね。1.5GHzならなんとかなるかもしれません。

投稿: なひたふ | 2026.05.26 04:13

H-MTDというものをFAKRAを規格化したローゼンバーガーが出していますが、こちらは使えないものなのでしょうか。

投稿: たき | 2026.05.28 15:14

いいですね。1本の中に差動信号が入っていて20GHzまでの帯域とされていますね。

気になるのは、このケーブルやコネクタがディジタル用なのか、それとも20GHzまでのアナログ信号を扱えるものなのかということです。

試してみたい気がしますね。
・・NanoVNAもあるし、試してみますか!

投稿: なひたふ | 2026.05.29 00:46

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