中小企業診断士2次試験が終わって悶々と考えていますが、
毎年の事例Iって、突き詰めて考えれば
①過去のSWOTの診断
②現在のSWOTの診断
③未来のSWOTへの助言
じゃないかなと思います。
そこに承継や合併が入ったり、SWOTっぽくない聞き方でややこしくしているが、本質はSWOTに始まりSWOTに終わるのだと思います。
配られる問題用紙のタイトルを見ると「助言」と「診断」なんですよね。
診断というのは現在の状態を診断すること。
助言というのは未来のために助言すること。
毎年の事例Iのパターンって、
「お爺さんの代に景気の良い時代があって、親の代で業績が悪くなって、30代か40代の新社長に譲って、さあこれからどうしよう」
というパターンが多いですよね。
で、第1問はSWOTなわけですが、必ず時制が指定されています。
突き詰めて考えると、毎年のよくあるパターンはこれです。
先々代の良かった時期はどうして良かったのか?
先々代はどうして〇〇という決断をしたのか?
今は何が失われてしまっているのか?
未来はどうしたらよいのか?
最初の3つが診断で、後ろの2つが助言です。
考え方の骨組みは全部SWOTなのです。
第1問で良く聞かれる
先々代の良かった時期はどうして良かったのか?
というのは紛れもなくSWOT診断です。しかも過去のSWOT。
だから現在の状態を入れずに与件文の前半をよく見る。
ここで設問分をよく読まずに現在のSWOTを書いてしまったら\(^o^)/オワタ です。
先々代はどうして〇〇という決断をしたのか?
というのは、主語が先々代です。自分ならこう提案するではなく、お爺さんがどうして過去にそう決断したのかを考える問題です。例えば、旅館業が酒蔵を買って統合した理由とか。これもSWOTです。
先々代の時代の強みは何だったか、弱みはなんだったか、先々代は外部環境の変化に適応するためにそうするのが適切だったと判断したことを書くのです。Wを抑えSを強めるようなOとTについて書けばよいのです。先々代の判断は間違っていたあいつがすべて悪いんだとか書いてはいけません。そういうことは聞かれていません。先々代の判断は必ず正しかったと考えるのです。
なんでこういう設問があるかというと、先々代の決断とか、先々代の良かった時代の中に、現在~未来への飛翔の鍵となるナニカがあるからです。
今は何が失われてしまっているのか?
問3あたりから現在の状態の診断や助言になります。
解き方は当然ながらSWOTです。しかも現在のSWOTと過去のSWOTの比較です。
事例Iに出てくるような会社は、昔の強みが失われ、今の体制の弱みばっかり出てきていて、機会もなく危機ばかりでしょう。
でも、与件文をよく読んでみると、わずかな希望が書かれています。
インバウンドの外国人に人気とか、駅前の人通りの多い蕎麦屋を買収したとか。
くよくよして失ったことばかり追い求めていないで、新たな希望を探してください。
未来はどうしたらよいのか?
最後の設問はだいたい「助言」です。あなたの創意工夫で事例会社が復活を遂げるストーリーを書いてください。
ただし、好き勝手に書けばいいというものではなく、これも結局のところSWOTです。
未来のOとTを予測して、現在のSを強めるような提案をするのです。これが「助言」です。
現在残っているわずかなSを強めて、未来のOのために活かすようなことを書くのです。
事例Iの最後の設問はSの強化(経営資源の再定義・再構成)ですが、事例IIIはWの克服(制約条件下での生産性向上)です。
ここで注意すべきことは、「取り組み」と言われたら、社内の体制(給与とか昇進とか事例IIIなら段取りとか)を整えるといったような、社内でできる取り組みを答えることです。方策とか言われたら外部を巻き込む方策があるかもしれませんが、取り組みと聞かれたら自社内だけでできること(出費を伴わないこと)を考えてください。
こういったことに気が付いたのが2次試験の受験後でした。
まとめると、事例Iは、SWOTの時間変化や、未来のSWOT予測なのです。
SWOTに始まり、SWOTに終わる。
中小企業診断士2次試験はダナドコとかテンプレートやフレームワークで解くものじゃない。
会社の過去・現在・未来のストーリーなのです。
今ならわかります。
中小企業診断士の二次試験の「事例」って、それ自体が秀逸な教科書なんだな、と。
解くことで能力が高まるような要素が詰まっています。
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